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後片付け
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投稿日:2010/08/04 |
表紙から気分は一気に夏の海です。
浮き輪を膨らませている男の子。
「ぷしゅ〜」はどうやらその音のようですね。
冒頭から、「一日たっぷり遊んだら、後片付けをいたしましょう」
とあります。
普通なら、ハイハイ、と生返事するところでしょうが、
ここを起点にすごい展開が待っています。
浮き輪の空気を「ぷしゅ〜」と抜くところは大いに共感できそうですが、
その次あたりから???
更衣室で着替え終わったら、「ぷしゅ〜」と更衣室を後片付け!?
もちろん、バスも電車も・・・。
だんだんとシュールな世界へ参ります。
極めつけはラスト。
皆さんは、眠れますか?
なかなか評価は分かれるところだと思います。
でも、「ぷしゅ〜」というキーワードで後片付け遊びとしてしまえば、
子どもたちは苦手な後片付けも楽しくできるかもしれませんね。
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しまりすの行動
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投稿日:2010/08/04 |
表紙の3匹のねずみたちが主人公。
ハンモックでの昼寝から寝覚めたねずみたちは、
ブランコと手押し車が無くなっていることに気付きます。
さあ、足跡を追って、犯人探しです。
途中、うさぎたちやたぬきたちも被害にあっている様子。
そして、ついに、見知らぬ家で遊んでいるしまりすたちを見つけるのです。
注意しようとしたけれど、なぜか一緒に水遊び・・・。
このあたりは少し違和感があるかもしれません。
だって、勝手に他人のものを持ち帰ったしまりすたちには反省の様子が無いのですからね。
ただ、この展開の中で、しまりすたちも善悪については察してくれた、と理解したいです。
ともあれ、迫力いっぱいの水遊びの様子は清涼感いっぱいです。
寛大なねずみたちの様子に拍手!です。
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家と人、そして時間
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投稿日:2010/08/02 |
『The House』が原題。
バートンの『ちいさいおうち』同様、古い家が定点観察で、体感した人びとの営みを語ります。
その語りの時空が百年ですが、実は、語られていない約250年の時間も、
この家には染み込んでいるのです。
画面いっぱいに精緻に描かれた人々の生活ぶりから、様々なことがわかります。
語りの中には、戦争や、結婚、出産、死などもあります。
描かれたたくさんの人々がそれぞれの人生を歩んでいたんだ、と
ある意味当然のことが伝わってきました。
扉の上の横板の変遷も興味深いです。
ラストに描かれた最近の家の現状。
スタイリッシュな家ですが、どことなく、古い家の精神が息づいているような気がします。
1900年代を少し学んでいないと理解が難しいかもしれません。
どちらというと、ノスタルジーを感じられる大人向けかもしれませんね。
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天狗と妖怪と子どもたち
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投稿日:2010/08/01 |
表紙、裏表紙を見て、少しためらいました。
天狗はともかく、おどろおどろしい妖怪の類もいるではありませんか!
でも、作者は精緻な建物の絵が魅力的な青山邦彦さん。
「かくれが」に希望をつないでおそるおそるページを開きました。
しゅんくんが裏山で隠れ家を作っていると、
突然天狗が現れ、手伝ってくれるというのです。
躊躇するしゅんくんにお構いなく、
天狗はおどろおどろしい妖怪の類も呼び出し、
ついには、興に乗ったみんなの力で、
しゅんくんの設計図以上の隠れ家が完成するのです。
この隠れ家が実に見事です。
忘れてはならないのが、しゅんくんの気持ち。
そもそも、けんかばかり、おこられてばかりからの逃避だったのですから。
そして、天狗たちの願いも切実です。
迫力いっぱいの天狗たちや妖怪たちですが、子どもたちはすぐに仲良しになります。
このあたりは子どもの能力を見る思いでした。
こんなこと、現実では起こりえないだけに、
せめて絵本の中で、めいっぱい遊ぶことを体感してほしい、という、
作者の、子どもたちへの願いが込められているようにも思いました。
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10!=3628800
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投稿日:2010/07/31 |
10!とは10の階乗、つまり1×2×3×4×5×6×7×8×9×10のこと。
理屈ではわかりますが、イメージとしてはつかみにくいですね。
そこで、美しい数学の登場です。
壺の中に海があって、そこに1つの島があり、そこに2つの国があり、
それぞれに3つの山があり・・・。
ほらね、だんだんわかってきましたか?
後半は、それぞれの数を点で表します。
すると、その数のイメージが視覚的に体感できるというわけです。
羅列する数字にめまいがするかもしれませんが、
要はその壮大な世界を感じ取れれば良いと思います。
私だって、3628800なんて覚えられません!
ほら、この壺の美しさ、愛でたくなりませんか?
蓋を開けて覗いてみたくなるでしょう?
その感性だと思います。
子どもから大人まで、楽しんでほしい作品です。
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黒い背景
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投稿日:2010/07/30 |
赤ちゃん絵本では一目置いている三浦太郎さんの作品。
少しストーリー性のある絵本、ということでワクワクです。
小さな王さまが主人公。
表紙の姿が実物大(笑)というのですから、確かに!と実感してしまいます。
小さいが故に、いろいろと不便があるのですが、
ある時、大きなお姫さまをお嫁さんにしたところ、
何と問題が解決してしまうのです。
前半は王さまの心理を反映してか、黒い背景。
それはそれでスタイリッシュで良いのですが、
後半のカラフルな色の背景でもやっぱりスタイリッシュなので、
そのあたりはすごいなあ、と思います。
だってね、王さまのズボン、左右違う色ですが、全然下品ではないのです。
コラージュも多用していますが、なるほど!の完成度。
食卓のご馳走は、突っ込みも入れたくなりますが・・・。
シンプルな絵なのですが、それがまたストーリーにほどよく調和していて。
ラストも嬉しい展開です。
夫婦の子どもたちがとても楽しそうで、
きっと読者の子どもたちも共感できると思います。
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おともだちの正体は・・・
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投稿日:2010/07/28 |
『MARY AND THE MOUSETHE MOUSE AND MARY』が原題。
だいだい想像がつきますね。
『ないしょのおともだち』という邦訳の妙に拍手です。
大きな家に住む少女マリーは、ひょんなことからネズミの女の子と仲良くなります。
まるでマリーの分身のようなネズミの女の子の暮らしぶりが愉快です。
仲良く、とはいっても、「ないしょのおともだち」らしく、
付かず離れずの良い関係です。
それぞれ大きくなって疎遠になりますが、時が流れるとまた不思議なご縁が。
詳細に描かれた絵は見所がいっぱいです。
特に、女の子らしい二人の微妙な関係がよく描かれていて、
絵を読むという感じです。
心の通じ合うおともだちがいる心地良さがいっぱい伝わってきました。
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へっくしん
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投稿日:2010/07/28 |
『カタカナダイボウケン』が面白かったので、調べてみると、
何とひらがなバージョンもあるではないですか。
カタカナとはまた違った面白さがありますよ。
らっちゃんが開きっぱなしにしていた本。
夜中に、ほうら、文字たちが飛び出してきますよ。
文字たちのけんかは、なるほど、こんな風に大変なことになるのですね。
文字たちの個性も鮮やかです。
でもやはり、みんなで力をあわせて言葉になるところが素敵です。
「へっくしん」なんて、座布団一枚!です。
ひらがな独特のへのへのもへじ。
なるほど、こんな応用もできるのですね。
ひらがな、カタカナに興味を持ち始めた子どもたちはもちろん、
もう完璧!の上級生も、初心に戻って十分に楽しめると思います。
文字の楽しさ、体感できますよ。
本の楽しさも伝わってきて、嬉しくなりました。
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らっちゃんの文字たち
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投稿日:2010/07/26 |
題名に惹かれました。
カタカナでダイボウケンするの???
ちょっとワクワクして読み始めます。
3話が収録されており、読み物の分量ですが、
すべてひらがなとカタカナで表記されていて、おはなしの内容の雰囲気にぴったりです。
らっちゃんはカタカナを練習中ですが、まだちゃんと書けないのです。
ほら、「ツ」と「シ」、「ソ」と「ン」などなど、
子どもの頃の記憶が蘇ってきますね。
人間が寝静まった夜、らっちゃんの書いたカタカナたちは、
ノートを飛び出しておしゃべりを始めましたよ。
そして、ハラハラドキドキの展開に。
もちろん、どれもクスリ、と笑える言葉遊びの要素もあります。
特に「ホンノムシ」は、その言葉遊びの完成度に拍手!
らっちゃんが本好きなのも嬉しいです。
カタカナの特徴や、言葉の面白さ、語句の意味など、なかなか奥が深いです。
子どもたちが言葉に興味持ってくれそうです。
みやざきひろかずさんの絵が軽快で良いですね。
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メリ メリ メリ メリ・・・・・・
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投稿日:2010/07/26 |
小さい子向けのおはなし会用にセレクト。
どうです?表紙の、このりりしいすいかくんの迫力!
我が家の中3男子も思わず手に取って読んでいました。(笑)
もちろん、すいかの王道をまっしぐらです。
どうやらすいか割りのようです。
もちろん、そう簡単に割らせないすいかくん。
その臨場感がたまりませんね。
ところが、ついに・・・。
この間が絶妙です。
読み聞かせでは緩急つけて、聞かせどころですね。
ラストは嬉しい展開。
夏にはぴったりです。
すいか、食べたくなりました。
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