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だーれ?
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投稿日:2022/08/11 |
創作者うえだ画伯の絵は、とても隅々まで観察されて緻密、楽しく生き生き描かれ、見る者/聴く者の目を釘付けにします。冷蔵庫がまるで生きているかのように、劇場のように賑やかで、わが家のもそうではないかと思わず覗きたくなるほどです。
ある時は食パンミミの嫌いなまこちゃん、ある時は美味しく食べてもらいたい食パン、またある時は子どもの食を気遣うママに自分を投影して、絵本の中へと入り込めるその感覚は、今までにない新しい表現に出会えた瞬間でした。
教育画劇社にありがとう、うえだしげこ画伯に感謝。
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わたしものりたい。
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投稿日:2022/08/11 |
「はっしゃしまーす」 ぷっぷー ぷっぷー
もう運転手きぶん。
「つぎはーりんごやま りんごやま」
そう、確かに二度くりかえすなぁ、アナウンスは。
ピンポーン! 「つぎ とまりまーす」
どこかしら、心地よいリズムの絵本です。
子どもはみんな真似をします、運転手や乗客の。
マーケットでしか野菜や果物を目にすることがないかもしれないけれど、
みんな自分の友だちのように思えてきて、
それぞれの特徴に気づく、とてもいいアイデア絵本ですね。
わたしもピーマンになって、乗りこんでみたいなぁ。
制作者と出版社に、感謝。
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考える、よい子病の私。
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投稿日:2022/08/08 |
ラルフという猫の悪態は、見る者/読む者に「よい子」という麻薬を提供してくれる:いたずらが目に余れば余るほど、である。ニコール画伯のイラストが実に憎たらしい。毒々しい形と色、子どもでもすぐわかる「よくないラルフ」である。
しかし飼い主のセイラ嬢家族も、ラルフをサーカス小屋に置き去りにする。「あーあ、いけないんだ」と、よい子病の人間は自らの言動に矛盾を感じながらも寄らば大樹に陥るのだ。「ラルフはどこで、どんなことをしていたの?」なんてセイラが尋ねるのだから、都合のいいことったらありゃしない。
ウラオモテ激しい現実社会の醜さはラルフのいたずら以上だろう、よい子病に侵されそうな私は考える。
25刷も愛され続けている。素晴らしい童話館に、感謝。
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改めて、色の力を想う。
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投稿日:2022/08/08 |
六軒の、古ぼけた赤茶色の煉瓦長屋に暮らす老いた住人たちの為人が、壁に飾られた絵や写真に投影される;正装のアデレード、チェゲバラのウィリアム、料理写真のアダ、金魚のエマ、水兵のハリー、工具ウォールのアーネスト、後背のケチケチと前無表情のケチ婆さんと。異なる人と暮らしなのに、同じ赤茶色に染まっている。
ところがどうだ、一枚のトトカルチョ当選が色:夫々の個性を炙り出す。キーピングの創作力の凄さだろう。六軒長屋がアート長屋に変わり、個人の躍動感が実に楽しげに踊りだす。
色力の素晴らしさ。
伝えてくれたキーピング画伯に、感謝。
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しあわせって、なんだろう?
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投稿日:2021/12/07 |
あかいハスの花の色に惹かれて、ページを繰りました。
本の中で、色が踊っていました。時代の暮らしの貧しさを、私は推し測ることはできないのですが、絵本の中の彩りは、十分に幸せな趣でした。
貧しいが和やかに暮らす湖渡しのローと、ハスの花の精「リアン」との、心と心のおはなし。公平、傲慢や魔法など、俗な下敷きも施されてはいますが、色から滲む印象が勝っているように思えた作品でした。慈愛の赤と権力の紅い門、不思議の紫に強欲の黄、無言の墨色にそして、白米の白。なんでしょう、この想像豊かなチェン画伯の画風は。
しあわせって、こういうことを感じ考えられることなでしょうね。人のことすらわからないのに、花の精の心はごめんなさい、もっとわからないです。
チェン画伯に感謝。
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絵本は舞台だ!
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投稿日:2021/07/26 |
絵本の中は音がない。
ベッドの軋む音、床のへたる音、ヤカンの湯が沸く音や木々枝葉のざわめきがなんと、「やかましい!」 と訴えるおじいさん。
思い込みほど人騒がせなことはない。
それを村一番の博士の荒療治で気付かせてゆく。
「やかましい!」とはこういうことだぞ、とばかりに
ウシ、ロバ、ヒツジにニワトリだ、イヌだネコだと送り込む。
そう、静かな絵本の中に鳴き声をいーっぱい作り出した博士、
彼こそマクガバン翁か、タバック画伯はおとぼけで援護する。
我慢も限界のおじいさんがとうとう降参すると、
さぁ博士、腕差し指差しズバッと「すべて手放すのじゃ」。
訳も分からずおじいさん、同じポーズで家から手放す動物たち。
一頭、一匹、頭をうなだれ出て行く光景に、
絵本のこちら側は誰もが寂しさこらえて静かに家を見入る。
するとどうだ、おじいさんが耳に手を当てる・・・。
見る側も息を飲む、じーっと画面を覗き込む。
マクガバン博士荒療治の、一丁上がりクライマックス。
絵本の中と絵本の外が実にうまくシンクロする。
なんて素敵な絵本舞台なんだろう。
なんて素敵な想像の時間なんだろう。
マクガバン博士とタバック画伯に脱帽。
笑顔と感謝と。
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ひとりじゃない!
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投稿日:2021/07/26 |
ここには、かめさんの心の声だけが見える。
教訓じみた念力より清々しく、
勝負あおる根性より凛々しい。
なのに仲間たちの声援が、ページの中から鳴り響く。
寓話じみた台詞より猛々しく、
優劣諭す道理より神々しい。
なんだか讃え合うオリンピアンだぞ。
個性豊かな彩をまとったかめさんと、うさぎさんと、
ふたりの目指す未来を誇る仲間たちとが、
みんなでワイワイ認めあう世界を、待ち望むかのようだ。
ジェリー画伯に、感謝。
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出た!新喜劇絵本!
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投稿日:2021/07/13 |
ほのぼのアヒル家族の、うろおぼえなお買い物?
そう簡単に思い描いてはいけません。
これは、実に高度なボケ&ツッコミを練り込んだ、
出口かずみ新喜劇絵本です。
「なんだっけ?」 とボケて
「そりゃぁもう、〇〇で決まりでしょ」 とツッコミかまされ、
「あぁ、そうだった、そうだった」 と口では体裁とりながら、
腹の中のボケをずーる賢く 「確か・・・だったような」 とつぶやく。
しかもその時、すでに〇〇を買い終わっている絵だ。
時間を追い越すあざといボケが、次への明転となる。
ページいっぱいに描きこまれた絵は、実に楽しい。
とうふ屋、石材屋、くすり屋、店先のいろいろな手書きが妙に懐かしくて、
見ている側もついお買い物に参加したくなる。
いっぱい買った面白アイス、ずーっと後を尾けてくる謎のタヌキ、
なぜかジャジャーンと広がる小田原提燈やら、
家族各人各々の心の中の想像がポカリぽかりと
昭和の色の中に支離滅裂と発見のアンバランスが、新喜劇だ。
家族団欒で食べるアイス、食べながら父が広げる家電屋チラシ、
ん? こんなところにあったのか、買い物のきっかけが。
スッキリと同時に、何事にも後を濁さぬほのぼ家族の大切さを、
改めて考えなおした私でした。
ステキな新喜劇絵本、ほのぼの家族写真、
出口かずみ先生に、感謝。
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のびやかなり
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投稿日:2021/06/27 |
なんて行儀よく、折り目正しいこどもなんだ。
家族を思い、父母の言葉をしっかり理解し、
遊びと仕事とをも理解するとは、私は脱帽です。
「この子は、こころからの絵をつけたので、
私は今年のかさの女王にヌットをえらびます。」
王様のこの言葉に、ふしぎなのびやかさを感じます。
王様もヌットと同じように、どこか息苦しさを
こころに秘めていたのかもしれませんね。
独特の色彩、こころの内を映そうとしたのでしょう、
透き通った青い空は隠れています。
それだけに表紙のヌットの満足げな笑顔、
実にのびやかです。
感謝。
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あっ、あやしいじゃんキツネ!
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投稿日:2021/06/01 |
”そらが おっこってくる!”
モダンな起句がことばの気転を誘うとほら、
思わずいっしょにさけびたくなるこの状況。
ガルドン画伯はやっぱり面白いし、
谷川俊太郎はやっぱりことばの魔法使いだ。
”おうさまにしらせなきゃ!”
子どもが口にするおませなセリフにどこか似て、
思わずやっぱりくりかえしたくなるね。
子どもが真似したくなるなんて、楽しい証拠。
”いっしょに いってもいい?”
みんなでいたいもの、安心だから楽しいから。
なかよしのロッキー、ラッキー、ルーシー、ラーキーと
あっ、あやしいじゃんキツネ!
でも楽しいから、まぁいいよね。
”(暗転・・・キャー・・・)”
まるで劇を観ているかのような転句に
子どもは思わず息をのみ、ガルドン画伯の思うつぼ。
谷川先生は突如ナレーターにもなるのです。
子どもの心理をついた素晴らしい絵本です。
結句は、ご想像のままに。
ガルドン画伯、谷川俊太郎両氏と、童話館出版に
感謝。
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