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自信を持っておすすめしたい ランドセルには思い出いっぱい   投稿日:2025/04/06
らんらんランドセル
らんらんランドセル 作: モリナガ・ヨウ
出版社: めくるむ
入学式のシーズンです。
 なかでも、小学校の、つまりは新小学一年生の入学式はうれしいものです。
 「名を呼べば視線まつすぐ入学児」は鷹羽狩行の俳句ですが、
 初々しい入学児のさまをよくとらえています。
 真新しい安全帽にランドセル、まさにピッカピカの一年生です。
 背負ったランドセルはまだ大きくて、六年間使ううちに背に小さくなっていくのも微笑ましい。

 モリナガ・ヨウさんの『らんらんランドセル』は、
 そんな大事なランドセルがどのように作られていくか、
 やさしい色合いと筆のタッチで描かれた学習絵本です。
 ランドセルがおよそ200個の部品から出来ているなんて、
 この絵本で初めて知りました。
 それぞれの部品には名前がついていて、
 これがわかると少しは扱いも丁寧になるかもしれません。

 ランドセルは単に教科書をいれて持ち歩く道具だけでなく、
 色々な思い出をつめることになります。
 私のランドセルは母方の父親が1時間ほどかけて自転車で持ってきてくれたそうです。
 その途中、疲れたからか川にはまったと聞いたことがありますが、
 実際どうだったのでしょう。
 少なくともランドセルには傷はついてなかったように思います。

 6年間あなたの背中であなたのことを見守り続けるランドセル。
 いつまでも、「らんらん」と弾む気持ちであり続けますように。
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自信を持っておすすめしたい 星新一さんはもしかして未来人?    投稿日:2025/04/01
星新一ちょっと長めのショートショート(10) 七人の犯罪者
星新一ちょっと長めのショートショート(10) 七人の犯罪者 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
 『星新一ちょっと長めのショートショート10』(理論社)。
 表題作である「七人の犯罪者」をはじめとして、10篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 最近運転免許がマイナンバーカードに登録ができるようになったという。
 すでに健康保険証も登録されていて、一枚のカードに多くの個人情報が収められることになった。ゆくゆくはカードではなく、スマホにでもなるのかも。
 そんな夢みたいなことが2025年の日本の状況であるが、まるでそんなことを予言していたようなちょっと長めのショートショートがこの本に収められている。
 タイトルは「確認」。
 冒頭の文章はこうだ。
 「ある装置が開発された。個人識別機とでも称すべきもの。つまり、その人物が当人であり、他の何者でもないことを証明してくれる装置なのだ。」
 どこから見ても、これは現在のマイナンバーカード。
 作品が書かれたのが、1970年代はじめというから、その発想がやはりすごい。
 そして、この作品の展開は、この識別機をつくった会社の技術者の多くが事故で亡くなったために、メンテナンスがうまくいかなくなり、当人であることの識別ができなくなるというもの。
 もしかしたら、マイナンバーカードだって、そうならないとも限らない、かも。

 星新一さんの先見力に脱帽。
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自信を持っておすすめしたい やなせさんの暖かさにふれる名作えほん   投稿日:2025/03/30
チリンのすず
チリンのすず 作: やなせ たかし
出版社: フレーベル館
やなせたかしさんといえば、やはり誰もがアニメ「それいけ!アンパンマン」を思い出すでしょう。
 だとしたら、やはり漫画家がやなせさんの肩書になるかしら。
 でも、やなせさんの魅力は漫画家だけではおさまりません。
 有名な「手のひらを太陽に」を書いた詩人でもあり、雑誌「詩とメルヘン」では詩とともに独特なイラストを描いたイラストレーターでもありました。
 そして、忘れてはならないのが絵本作家としてのやなせさん。
 あの「アンパンマン」の最初は、絵本『あんぱんまん』(1969年)でした。
 絵本作家やなせたかしさんの「名作えほん」として何冊か新装版として出版されています。
 この『チリンのすず』もそんな中の一冊です。
 初版は1978年ですから、1919年生まれのやなせさんが60歳目前の作品です。

 表紙には、かわいい子羊のチリンの姿が描かれています。
 でも、このあと、チリンには悲しい出来事が待っています。
 お母さん羊がオオカミに襲われて、亡くなってしまうのです。
 チリンはオオカミへの復讐を誓って、なんとそのオオカミに弟子入れして、強さを学んでいくのです。
 そして、ツノまで立派な大人の羊になったチリンはついにオオカミへ復讐します。
 でも、ここから先がやなせさんらしさがでます。
 チリンに復讐されたオオカミもチリンが自分を狙っていることを知っていたし、チリンもまたオオカミが先生であり父親のような存在であったことに気付くというお話です。
 復讐だけではないことを、やなせさんは教えてくれています。
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自信を持っておすすめしたい なーにがとんだ?   投稿日:2025/03/23
とーんだとんだ
とーんだとんだ 作: 中川 ひろたか
絵: 長谷川 義史

出版社: Gakken
この『とーんだとんだ』は、幼稚園や保育園で人気の伝承遊びを
 中川ひろたかさんが文にして、長谷川義史さんが絵をつけた絵本です。
 そもそも「伝承遊び」というのは、昔から子供たちに親しまれている遊びで
 代表的なものとして、かくれんぼとか鬼ごっこ、だるまさん転んだとかがあります。
 今はシニアとなった世代の人でも懐かしく思い出す遊びではないでしょうか。

 「とーんだとんだ」がどんな遊びかというと、
 園の先生や保護者の方から「とーんだとんだ、なーにがとんだ」と子供たちに問いかけ、
 子供たちが例えば「ちょうちょがとんだ」といったように、
 空を飛ぶものを答えて、そのかっこうをする遊びです。
 空を飛ぶものといえば、ちょうちょとかからすとか風船とかありますが、
 この絵本では、ぶたも飛ぶし、うしも飛ばせています。
 元気で愉快な子供がいると、きっとなんでも飛ばせてみせることでしょう。
 中川さんもそんな男の子だったのかもしれません。

 それにやっぱりそういう賑やかな雰囲気にぴったりなのが
 長谷川義史さんの絵です。
 長谷川さんの絵を見ているだけで、
 子供たちの歓声が聞こえるようです。
 さあ、絵本を見ながら、子供たちに訊いてみてはどうでしょう。
 「とーんだとんだ、なーにがとんだ」
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自信を持っておすすめしたい 絵本でドキュメンタリーを見るような   投稿日:2025/03/16
巨石運搬!海をこえて大阪城へ
巨石運搬!海をこえて大阪城へ 作: 鎌田 歩
出版社: アリス館
大阪城に行ったのはもう随分以前のことになりますが、
 石垣に巨大な石が使われていたのは、うっすらと記憶にあります。
 記憶に残るくらいの巨石といっていいでしょう。
 では、そんな巨石がどこから、どのようにして運ばれてきたか、
 鎌田歩さんの絵本『巨石運搬! 海をこえて大阪城へ』は
 そんな疑問に答えてくれる作品です。
 絵本の判型にはなっていますが、大人が読んでも十分面白い。
 NHKなんかでよく放送されているドキュメンタリーを見ているようで、
 なかなか迫力ある造型になっています。

 巨石は瀬戸内海にある小豆島から運ばれたそうです。
 絵本ではまずこの島の巨石の切り出しの様子を描きます。
 この絵本の素晴らしいところは、折り返しのページがあって、
 広げると時間が経過した別のさまが見れることです。
 例えば、切り出しはじめたあと、折り返しのページを広げると
 ドーンと巨石が割れているさまが見れるという仕掛けです。
 これが最後の大阪城到着まで続きます。

 一番目をひいたのは、この巨石を船に積み込むシーンでしょうか。
 こういう光景はなかなか見ることができません。

 この運搬には実にたくさんの人たちが関わっていたようですが、
 この人たちにはこういった大規模な事業に関われていることの喜びもあったようで
 そのあたりもこの絵本ではしっかり描かれています。
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自信を持っておすすめしたい あなたならなんて答えますか   投稿日:2025/03/09
そつえんするってことは
そつえんするってことは 作: 中川 ひろたか あおき ひろえ
出版社: アリス館
絵本にしては少し難しいそうなタイトル、『そつえんするってことは』のおしまいに載っている
 作者の中川ひろたかさんのプロフィールを読むと、
 中川さんは保育園で5年働いていたそうだ。
 だからだろうか、この絵本で5歳になって卒園してこれから小学生になる子供たちへの
 メッセージがとてもあたたかいし、しっかりしている。
 少し難しいそうなタイトルに、きちんと答えている、そんな絵本になっている。

 卒園していくことを、成長して住む家を変えるやどかりとかセミの脱皮になぞらえて、
 そういえば、通っていた園も少し小さくなったから少し大きなところに引っ越しと
 やさしく語りかける。
 そう、それが小学校。
 そこでは勉強もする。宇宙のこととか地球のこと。
 未来に向けて何をするのかを勉強するのだ、とやさしく話してくれる。
 きっと、この絵本のタイトルのような、少し難しそうな問いかけにも
 きちんと答えられるようになるように勉強するのだろう。

 そして、最後に中川さんはこう書く。
 「そつえんするってことは おおきくなった おいわい」
 いつか君自身が君なりの答えを見つけだすだろう。
 この絵本は、そんな未来の君への応援でもある。
 あおきひろえさんの絵も、やさしい。春のひざしみたいだ。
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自信を持っておすすめしたい 家の「変」をおもしろおかしく   投稿日:2025/03/04
星新一ちょっと長めのショートショート(9) 親友のたのみ
星新一ちょっと長めのショートショート(9) 親友のたのみ 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
『星新一ちょっと長めのショートショート9』(理論社)。
 表題作である「親友のたのみ」をはじめとして、11篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 2024年のベストセラーに名前があがった雨穴さんの『変な家』は、不動産ミステリで映画化もされ大ヒットとなったが、家というそこにあって何の不思議にもないはずのものをミステリ仕立てにした面白さの作品でもあった。
 星新一さんのこの巻にも、家をテーマにした面白い作品が収められている。
 そのひとつが「一軒の家」。一人の青年が世をはかなんで森の中のはいって見つけた一軒の家。誰もいないはずが、深夜に何故か物音がするではないか。青年は逃げ出してしまう。そのあとも、この家に泊まろうという人が現れるたびに、不気味な現象が起こる。こんな家にも買い手がつくが、やはり怪奇現象が起こる。
 その理由が最後に暴かれる。そこに現れたのは、未来からやってきた男。実はこの家が未来のえらいさんの公邸になるから守られていたというオチは、さすが星さんならでは。
 もう一作、「上司の家」はオカルト的なショートショート。家に現れる怪奇現象をなんとかごまかそうとする上司一家の話。

 考えてみたら、家って「変」がいっぱいかも。
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自信を持っておすすめしたい かこさとしさんの世界を継ぐもの   投稿日:2025/03/02
いつでもトレーニング
いつでもトレーニング 絵・作: 鈴木 まもる
出版社: 文溪堂
『からすのパンやさん』など今でも人気の絵本作家かこさとしさんが亡くなったのが2018年。
 最近その遺稿が見つかったことが話題になったいるが、
 遺作と呼ばれたのが2018年刊行の『水とはなんじゃ』で、
 その際に絵を託されたのが鈴木まもるさん。
 鈴木まもるさんといえば、「のりものえほん」シリーズや
 星野道夫さん原案の『あるヘラジカの物語』などで高い評価を得た絵本作家。
 そんな鈴木さんの絵のタッチは実に多彩だが、
 その根底にある線はとてもやさしい。
 この『いつでもトレーニング』を読んで、
 絵のタッチがかこさとしのものによく似ていることを改めて実感した。

 絵本だから大きな絵を描けばいいとつい思いがちだが、
 かこさんもそうだし、鈴木さんも決して大きな大胆な線を描くことはない。
 どちらかといえば、子供が小さな紙を細かく描く、そんな感じなのだ。
 この絵本でも、男の子のトレーニングセンターに次から次へとやってくる動物たちと
 そのトレーニングの様子は、
 きっと大きな絵で描くこともできたはずだが、
 鈴木さんはそんな絵を描かない。
 それはきっとかこさんもそうだったにちがいない。

 かこさんの絵本が今でも人気があるのは、
 かこさんの描く絵が子供たちの世界に近いからだと思う。
 そして、この絵本を見て、
 鈴木まもるさんの絵はまさにかこさとしさんの世界を継承するものではないだろうか。
 そう思えたら、とてもうれしくなった。
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自信を持っておすすめしたい 残雪という名のがんがいて   投稿日:2025/02/23
大造じいさんとがん
大造じいさんとがん 作: 椋 鳩十
絵: あべ 弘士

出版社: 理論社
藤岡陽子さんの『リラの花咲くけもの道』は、
 幼い頃可愛がっていた愛犬の死ともにひきこもるようになった少女が
 祖母の助けを借りながら獣医師を目指して北海道の大学で学びながら
 命の尊さを気づかされていく長編小説で、
 先頃NHKでドラマ化もされた話題作だ。
 主人公の友人のひとりに、鳥が大好きな残雪(ざんせつ)という男子学生が出てくる。
 彼の父は鳥類学者で、「残雪」という名前は児童文学者の椋鳩十(むくはとじゅう)の作品、
 『大造じいさんとガン』に登場するかしこいがんの名前からとられたことになっている。

 『大造じいさんとガン』はどんな物語なのか。
 この作品は椋鳩十が1941年に発表したもので、色々は版で出版されている。
 小学生の教科書に載っていたようで、それで読んだ人も多いかと思う。
 その話を絵本の形にしたのが、この『絵本・椋鳩十 大造じいさんとがん』で
 絵は多くの動物絵本を描いてきたあべ弘士さん。
 ちなみに「ガン」の表記はここではひらがなの「がん」となっている。

 狩人の大造じいさんとがんの仲間を率いる「残雪」という名のリーダーがんとの知恵比べの物語だ。
 ある時はやぶさに襲われた仲間のがんと助けようと自身の命をなげうってでも戦う残雪の姿に、
 大造じいさんはひどく心を打たれ、傷ついた残雪を保護して助けるようになる。
 人間と鳥の関係ではあるが、残雪にリスペクトする大造じいさんの姿が潔い。

 こういうお話を小さい頃に触れ、鳥類学者になりたいと
 藤岡さんの小説に登場するような夢みる子供がでてきたらいい。
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自信を持っておすすめしたい 「のはらうた」刊行40周年の記念絵本   投稿日:2025/02/16
のはらうた絵本
のはらうた絵本 作: 工藤 直子
絵: あべ 弘士

出版社: 童話屋
詩人工藤直子さんの代表作ともいえる『のはらうた』が刊行されて40年だという。
 シリーズ累計の刊行数が100万部というから、
 こういう作品をロングセラーというのだろう。
 おそらく詩集としても稀有なことにちがいない。
 だから、子供の頃に読んだ人も今やその子供、もしかしたら孫への贈り物になっているやもしれない。

 どんな詩か。
 工藤さんがこの世界のあらゆるものの気持ちになって、詩をうたっていく。
 例えば、かまきりの詩「おれはかまきり」では、「かまきりりゅうじ」君がこんな詩をうたう。
 「おう なつだぜ/おれは げんきだぜ/(中略)/かまを ふりかざす すがた/わくわくするほど/きまってるぜ」
 きっとどこかで誰もが目にした生き物や風景を、
 巧みにうたってみせたのが、工藤さんの『のはらうた』。

 そして、その中から25篇の詩を選び出して、絵をつけたのが、
 この『のはらうた絵本』。
 絵(ここでは画となっています)を描いたのは、あべ弘士さん。
 あべさんといえば、動物や自然の絵の全うさに定評がある絵本作家。
 工藤さんの詩に絵をつけるとしたら、この人しかいないのではないでしょうか。

 とっても贅沢な絵本。
 「のはらうた」40周年の記念の一冊です。
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