話題
日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?

  • ためしよみ
新刊
きょうりゅうのわかっていること・わかっていないこと

きょうりゅうのわかっていること・わかっていないこと(小学館集英社プロダクション)

「わからない」って楽しい!国立科学博物館監修の恐竜絵本!

  • かわいい
  • 学べる
  • 全ページ
  • ためしよみ

TOP500

夏の雨

パパ・60代・埼玉県

  • Line

夏の雨さんの声

589件中 1 〜 10件目最初のページ 前の10件 1 2 3 4 5 ... 次の10件 最後のページ
自信を持っておすすめしたい 大人も楽しめる星新一   投稿日:2024/09/01
星新一ちょっと長めのショートショート(3) 悪魔のささやき
星新一ちょっと長めのショートショート(3) 悪魔のささやき 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
『星新一ちょっと長めのショートショート3(理論社)。
 表題作である「悪魔のささやき」をはじめとして、9篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 一番面白かったのは「あと五十日」。
 五十歳を過ぎたばかりの男のそばに突然やってきた、やせた陰気な男。
 陰気な男がこうささやく。「あと五十日でございますよ」
 それから毎日、陰気な男がささやく日数は減っていく。
 男はそれまで何事もなく順調だった。仕事も、家庭も、自身の体力も。
 この陰気な男は死神か? そして、毎日減っていく日数は?
 これがもし自分に起こればどうするだろう。
 子供たちならこのショートショートも楽しく読めるのだろうが、シニア世代ともなればつい自分のことのように考えてしまう。
 恐ろしきかな、星新一。

 もうひとつ、巻頭の「すなおな性格」も、シニア世代にとっては深刻な物語。
 自分で何事も決められない男は、人生の岐路のたびに占い師の予言を素直に聞いて生きていく。失敗もすれば成功もする。占い師の予言のままに人生を歩んできた男は、これでいいのかと立ち止まり、そして向かった先は…やはり占い師。

 星新一のショートショートは子供だけでなく、大人はより楽しめます。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい これはもともと上方落語の噺   投稿日:2024/08/25
千両みかん
千両みかん 作: もとした いづみ
絵: 長谷川 義史

出版社: フレーベル館
落語絵本といえば、絵本作家川端誠さんが数多く作品を出していて、
 何冊か楽しく読ませてもらいました。
 この『千両みかん』も「絵本で落語!」とあるように、
 落語の噺を絵本にしたものです。
 文を書いたのが、もとしたいづみさん。絵本と童話の作家です。
 絵は長谷川義史さん。
 「千両みかん」という噺が、もともと上方落語であったところから、
 関西出身の長谷川さんが描くことになったのでしょうか。
 表紙の青白い顔をした若旦那がうれしそうにみかんを食べている姿など、
 ここでも長谷川さんの関西風の笑いにあふれています。

 ところで、この若旦那がどうして青白い顔をしているかですが、
 若旦那、みかんが食べたいばかりに寝込んでしまっているのです。
 この大店の番頭が若旦那の病気がみかん欲しさだと聞きつけて、
 ならばさっそくみかんを買ってきますと安請け合いをしたばかりに騒動が起きます。
 昔はいつでもみかんが食べられるわけではなく、
 夏にみかんはどこにもありません。
 もし、みかんを探せなければ、安請け合いした番頭は罪に問われると脅され、
 番頭は町じゅうを探し回ります。
 そして、やっと見つけたみかん。
 その店の旦那は訳を聞いて、ならばタダで結構というところ、
 番頭はここでも安請け合いをして、値段をつけてほしいと頼むのです。
 そこで、ついた値段が、みかん一個千両!
 さてさて、この噺のオチはどうなるか。

 この番頭のなんともいえないバカ面は、
 そういえば関西のお笑い芸人に似ていなくもありません。
 長谷川さん、どなたの顔を思い浮かべて描いたのでしょう。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい あの名作漫画が絵本になりました   投稿日:2024/08/18
火の鳥 いのちの物語
火の鳥 いのちの物語 作・絵: 鈴木 まもる
原作: 手 治虫

出版社: 金の星社
この絵本の出版広告を見つけた時、正直驚きました。
 漫画の神様・手塚治虫さんの代表作ともいえる『火の鳥』が絵本になったというのですから。
 しかも、文と絵をかいたのは、鳥の巣研究家でもある絵本作家の鈴木まもるさんというのですから、
 きっと鳥の表情とか上手くできているのでしょうね。
 でも、手塚治虫さんの『火の鳥』の愛読者であれば、こう思うのではないでしょうか。
 あの作品は過去から未来へとわたる大叙情詩でもあって、
 そういったロマンがどう描かれているのかと。

 鈴木まもるさんは1952年生まれで、中学生の時に手塚さんの『火の鳥』に出会ったといいます。
 絵本『火の鳥』は、鈴木さんが手塚さんの漫画から受けた精神のような世界が描かれています。
 つまり、手塚さんの『火の鳥』の物語からうんと離れています。
 それでいて、手塚さんがあの作品で描きたかった核のようなもの、
 それはきっと生命の大切さであり、人間があるべき姿を描いています。
 手塚治虫さんの漫画『火の鳥』は、半世紀以上の時を経て、
 絵本作家の鈴木まもるさんがこしらえた絵本『火の鳥』へとつながるのです。

 そのこと自体が、手塚治虫さんが『火の鳥』に込めた思いといえます。
 この絵本を読んだ子どもたちが、また新しい火の鳥を見つけることを願います。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 1970年のこんにちは   投稿日:2024/08/11
大阪万博1970
大阪万博1970 作: 藤川 智子
監修: 白井 達郎

出版社: ほるぷ出版
最近何かと物議となる「大阪万博2025」。
 開催が2025年4月ですから、すでに1年をきっています。
 今回のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」。
 さてさてどんなデザインを見せてくれるのか。

 それでも昭和世代にとっての「大阪万博」といえば
 やっぱり1970年に開催されたもの。
 そして、思い出すのは三波春夫さんが歌ったこんな歌。
 「こんにちは こんにちは 西の国から/こんにちは こんにちは 東の国から」
 「世界の国からこんにちは」というこの歌は
 1970年の大阪万博のテーマソング。

 そして、なんといっても「太陽の塔」。
 デザインしたのは岡本太郎さん。
 当時すごく斬新と思えたものですが、今ではこの時のテーマ、
 「人類の進歩と調和」をシンボライズしていたことに感動さえ覚えます。

 そんな1970年の「大阪万博」を絵本にしたのが
 この『大阪万博1970』。
 描いたのは、藤川智子さんという大阪生まれの絵本作家。
 当時のパビリオンの外観だとか、展示内容やそれぞれのパビリオンで案内していた
 女性のユニフォーム姿など克明の描かれていて、
 まるで「タイムカプセル」を開いたようなワクワク感が満載の絵本になっています。

 当時15歳だった私も、会場に行ったことは間違いないのですが、
 人気パビリオンは長蛇の列で入れなかったように思います。
 絵本を開きながら、それでもこの時より
 人類は確かに進歩したとは思います。
 でも、調和はできたのでしょうか。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 落語絵本でお笑いを一席   投稿日:2024/08/04
落語絵本1 ばけものつかい
落語絵本1 ばけものつかい 作・絵: 川端 誠
出版社: クレヨンハウス
落語と絵本の関係を、この『ばけものつかい』という落語絵本を書いた川端誠さんは、
 こう書いています。
 「落語にはオチがあり、そこにいたるまでを面白おかしくしゃべるわけですが(中略)、
 こんな噺を視覚的にやろうとしているのが絵本であって、ですから、絵本と落語はけっこう近く(以下略)」と。
 ただ川端さんは落語をそのまま絵本にしているのではなく、
 絵本ならでは工夫もされています。

 ケチなご隠居が住みはじめた、化け物がでるという家に最初に出てきたのは一つ目小僧で、
 ご隠居さんは怖がることもなく、一つ目小僧に家事を言いつけ酷使します。
 次の夜に出てきたのは、ろくろっ首の女。
 実際の落語では、顔の青白い幽霊みたいな女らしいですが、
 ろくろっ首の女に変えることで絵に動きがでています。
 ご隠居はこの女も酷使します。
 最後は三つ目の大入道。落語の噺では、まだこのあとにのっぺら坊も出てくるようですが、
 川端さんは三つ目の大入道でおしまいにしています。
 実はこれらの化け物はみんなタヌキが化かしていたもので、
 「化け物つかいの荒い人は初めて」と逃げ出すのが、噺のオチ。
 絵本の最後のページの、なんだか頼りなさそうなタヌキの表情が笑いを誘います。

 こんな絵本を読むと、実際の高座で噺を聞いてみたくなります。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい おしゃれなフランス映画で見たいもの   投稿日:2024/08/01
星新一ちょっと長めのショートショート(2) 恋がいっぱい
星新一ちょっと長めのショートショート(2) 恋がいっぱい 作: 星 新一
絵: 和田 誠

出版社: 理論社
『星新一ちょっと長めのショートショート2(理論社)。
 表題作である「恋がいっぱい」をはじめとして、8篇の「ちょっと長めのショートショート」が収められた、児童書。
 装幀・挿絵(それぞれの作品に挿絵がついています)は、和田誠さん。
 『ショートショートセレクション』シリーズの場合、ひとつのお話に一枚の和田誠さんの挿絵でしたが、このシリーズでは2枚あったりして、こちらも「ちょっと多め」。

 表題作の「恋がいっぱい」がいい。
 和田さんが表紙の装画で描いているように、このショートショートの出てくるのはかわいいキューピット。
 恋のキューピットって、昔はよくいわれたもので、この子ができることは弓で矢を射ることだけだが、この矢が特別。
 二本の矢で一組で、矢に命中すれば恋におちる。
 ひょんなことからキューピットが幻覚剤を飲み込んでしまったから、大変なことに。
 何しろキューピットがむやみやたらに矢を射るものだから、車と車が恋におちたり、敵同士の男女のスパイがひきつけあったり、サクラとブドウが恋したり、もう世界は大混乱。
 そんなお話だけど、ちょっとオシャレなフランス映画にでもなりそう。

 その他、サイボーグの男が地球規模の陰謀を未然に防ぐもののそのことに気付かない普通の人間の冷たい視線に絶望する「凍った時間」などは、アメリカのSF映画で制作されても面白そう。

 もっともそうなれば、「ちょっと長め」ではなく、「かなり長め」が必要になるかな。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい ウェルビーイングって何?   投稿日:2024/07/28
タケシのせかい
タケシのせかい 作: 室井 滋
絵: 長谷川 義史

出版社: アリス館
女優・室井滋さんが文を書き、絵本作家・長谷川義史さんが絵を担当、
 そんな絵本はもう何冊になるでしょうか。
 今回の絵本『タケシのせかい』はさらに室井さんの故郷である富山県とも連動しています。
 絵本のあとがきにあたる「読者のみなさんへ」という短文で、
 室井さんはこう書いています。
 「私の故郷富山はウェルビーイングにとっても熱心な県です。」
 これは「ウェルビーイング」の絵本なんです。

 「ウェルビーイング」とは、何でしょう。
 英語で表すとWell-being(ウェルビーイング)。
 Well(よい)とBeing(状態)が組み合わさった言葉で
 「身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念」だそうです。
 ちなみに富山県のHPを開くと、
 「一人ひとりが、自分らしく、いきいきと生きる〜”幸せの実感”「ウェルビーイング」の向上を目指して」と
 出てきます。

 この絵本ではタケシくんという男の子がお父さんからの謎の手紙に導かれて、
 自身の「ウェルビーイング」を見つけていく、
 そんな構成になっています。
 例えば、「なかよしの子」の話や「学校の先生」のこと、
 「外で気になること」といった質問の答えることで、
 タケシくんは自分を見つめ直すことになります。

 室井さんはおしまいの短文でこうも書いています。
 「大切なのは自分の気持ちを整理して、友達や周りの人々の考えにも耳をかたむけることではないかしら。」
 この絵本をきっかけに「ウェルビーイング」を考えてみましょう。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい この絵本で、つまんないを解消   投稿日:2024/07/21
つまんない つまんない
つまんない つまんない 作: ヨシタケシンスケ
出版社: 白泉社
ヨシタケシンスケさんは今や一番人気のある絵本作家である。
 注目をあつめたのは、第6回MOE絵本屋さん大賞を受賞した『りんごかもしれない』(2013年)。
 そのあとは、もう出す本出す本がベストセラーになる勢い。
 この『つまんない つまんない』は2017年5月、刊行された絵本。

 ヨシタケさんの絵本の面白さは、「発想絵本」と呼ばれることもあるように
 読者にいろんなことを考えさせてくるところにある。
 この絵本にしてもそうで、
 おもちゃにもテレビにもあきてつまんないと嘆いている男の子とともに
 つまんないをどのようにつまんなくしていくかを考えることになる。

 男の子は考える。「ずっとなにかが同じなのがつまんないのかも」って。
 それで、男の子は少しずつ座る場所を変えたらどうだろう、ズズズ、ズズって。
 でも、やっぱり面白くないな。
 そのうちに、つまんないというのはどういうことか、考えはじめる。
 「自分と関係ないからつまんない?」「自分の思い通りにならないからつまんない?」って。
 さらには、「一番つまんないのは何歳だろうか?」なんて考えたり。

 「つまんない」ということで、こんなに考えたこと、あったっけ?
 この絵本で「つまんない」を考えていくと、
 きっとつまんなくなっている自分に気がつくはず。
 これこそ、ヨシタケさんのマジック?
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい 「くれよんのくろくん」のちいさい子バージョン   投稿日:2024/07/14
くれよんたちの きょうはなにをかこうかな?
くれよんたちの きょうはなにをかこうかな? 作・絵: なかや みわ
出版社: Gakken
絵本作家なかやみわさんといえば、
 やはり一番に思いつくのは「そらまめくん」シリーズでしょうか。
 そらまめの特長をいかしながら、実にかわいいキャラクターに仕上げています。
 なかやさんにはその他にもいくつかシリーズものがあって、
 「やさいのがっこう」シリーズとか「どんぐりむら」シリーズとかあります。
 この『くれよんたちのきょうはなにをかこうかな?』も
 「くれよんのくろくん」シリーズの一冊ともいえる絵本です。
 ただし、この作品は「ちいさい子のため」となっていて、
 読者は保育園や幼稚園に通う子どもたちを想定しています。
 もう少し小さい子どもでも楽しめそうです。

 10色のくれよん。
 くれよんたちは絵をかくのが大好き。
 この日もみんな集まって、真っ白な画用紙の前で何をかこうか思案中。
 真っ先に飛び出したのは、きいろくん。
 かいたのは、ふんわりふっくらのたまごやき。
 次かいたのは、ちゃいろくん。ハンバーグをかきました。
 次から次へと、みんなかきはじめます。
 白い画用紙がいつの間にか、たくさんの食べ物でいっぱい。
 そして、最後はくろくんがごましおのおにぎりをかいて、
 大きなお弁当の出来上がり。

 ちいさい子どもたちと、途中とちゅうで
 あれ? なにかな、とか、何ができるのかなと
 会話を楽しみながら読むといい。
 なんといっても、なかやみわさんの絵がかわいいから
 ちいさい子どもたちも夢中になること、まちがいありません。
参考になりました。 0人

自信を持っておすすめしたい わたし、ピーマン好きですよ   投稿日:2024/07/07
うちのピーマン
うちのピーマン 作: 川之上英子・健 柴田 ケイコ
出版社: アリス館
 最近は夏野菜といってもスーパーなどでは一年中見かけますが、
 それでもやはり旬に食べる夏野菜ほどおいしいものはありません。
 しかも、種類も豊富。
 キュウリにナス、トマト、そしてピーマン。
 その形状こそ独特ですが、色鮮やかな緑はキュウリとともに
 夏野菜の代表格。
 そんなピーマンを絵本にしたのが、
 川之上英子さんと健さんの共作による『うちのピーマン』。
 絵を描いているのは、柴田ケイコさん。
 ユニークな絵を見て、すぐにわかるのじゃないかな。
 絵本でベストセラーになったあの『パンどろぼう』を描いた柴田さんです。

 柴田さんの描くピーマンを見ているだけで笑いがこぼれそうですが、
 お話も傑作。
 料理に使おうと冷蔵庫からピーマンを取り出したお母さん。
 ところが、切られるのが嫌なピーマンは徹底抗戦します。
 ピン芸をしたり、なぞかけをしたり、スーパーマンのまねをしたり。
 おしまいには、顔を真っ赤にしてパプリカのふりまでするのですから。

 夏野菜はどれもおいしいですが、
 その一方で苦手という子どももいます。
 ピーマンが苦手という子どもでも、この絵本を読んだあとなら
 食べられてそうかな。
 それとも、「ピーマンがかわいそう」って、もっと食べなくなるのかな。
参考になりました。 0人

589件中 1 〜 10件目最初のページ 前の10件 1 2 3 4 5 ... 次の10件 最後のページ

絵本ナビ編集長『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』2月24日発売!

出版社おすすめ

  • 戦争は、
    戦争は、
    出版社:岩波書店 岩波書店の特集ページがあります!
    そっと忍び寄り、日常をずたずたにするもの、それが戦争。今こそ読まれるべき、衝撃的な絵本。

全ページためしよみ
年齢別絵本セット