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五感で感じる絵本です。
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投稿日:2010/03/09 |
しっかりと、読み応えのある物語絵本です。
エイキンが紡いだ昔話に、アラン・リーの絵が命を吹き込んでいます。
キーポイントの数字は7。
7回もの繰り返しも、飽きることなく引き込まれます。
波の音、風の音、バイオリンの音色が絵本の中に響いていました。
異空間へ旅してきたような心地よい読後感にひたりました。
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1人
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ありのままの自分を、否定する絶望感。
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投稿日:2009/12/15 |
このお話しは、肉食獣のライオンがウサギを食べるという、当たり前のことから始まります。
ライオンが自分が食べてしまったウサギの子どもを育てることになり、父性が芽生える。
親を食べられた子ウサギの目線からライオンを責め続けていくお話しです。
そして、ライオンが肉食であることを自己否定するようになってしまう。
ライオンはライオンであればいい。
立派なライオンになればいいのです。
天寿を全うして、もし花になることがあるとすれば・・
その時に綺麗な花になればいい。
そしてもしまたライオンに生まれ変わるのであれば・・
生きるためにウサギを食べ、また立派なライオンになればいい。
この本は、大人にも子どもにも読めません。
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9人
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わかちあい。
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投稿日:2009/10/14 |
森のそばで、ひとり貧しく暮らすマローンおばさん。
誰にも気にかけてもらえず、優しくされもしなかったのに、
寒い冬、次々訪れる弱った動物達に居場所を与えてやります。
食べ物も分けてやります。
「あんたの居場所くらい、ここにはあるよ」と。
アリーナ・ファージョンの美しく慈しみ深い詩。
そして見事な日本語訳は、声に出して読みたい独特のリズムです。
マローンおばさんは、自分の全てを動物達にわかちあい、
読むもの、聞くものにも大切なことを分けあたえてくれます。
この本を読み、佐藤初女さんを思いました。
アーディゾーニの多くも少なくもない絵が、
マローンおばさんの心をそのまま表現しているようです。
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2人
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生を謳歌する。
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投稿日:2009/10/14 |
魚に食べられる、カエルの卵。
偶然逃れた4つの卵から孵った4匹のカエルのお話し。
とても仲良しのカエルたち。
彼らにも危険はたくさん!サギやカメに狙われますが、
毎日ゆかいに遊びます。
魚はカエルの卵を食べ。
サギやカメは魚やカエルを食べ。
カエルはトンボの卵を食べる。
自然の生き物は、いつも危険と隣り合わせ。
しかし、今生きていることを謳歌している4匹のゆかいなカエルです。
水辺のお話しらしく、寒色のみの絵が、その世界に引き込みます。
カエルたちの機敏な動きがリズミカルな訳で、ますますゆかいな気持ちになります。
初版は1964年!
色褪せない絵本です。
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3人
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ベストパートナーとの出会いを信じて。
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投稿日:2009/10/13 |
ちいさなお人形のお話し。
持ち主の女の子は、お人形を気に入っていませんでした。
ですから無くなったことにも気付かず、探すこともしません。
スーパーマーケットの冷凍庫に落ちた、ちいさなお人形。
誰にも知られず、ひとりぼっちになってしまいました。
ある日、小さな女の子がお人形を発見します。
しかし「お店のものに触ってはいけない」いいつけを守り、
見つめるだけの女の子。
次に買い物に行く時、お人形にプレゼントを持っていきます。
温かな帽子とコートを縫って。
また次も、また次も・・・
女の子はお人形を思い、お人形も女の子を思う。
どちらも健気でとても可愛らしい!
もしひとりぼっちだと感じても、きっとあなたを必要としている人がいる。
あなたを見ていてくれる人は、どこかに必ずいる。
小さなお人形の喜びが、大きな安心を与えてくれる絵本です。
スーパーの冷凍庫の底を覗いてみたくなります。
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2人
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なりきる!
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投稿日:2009/10/07 |
「おとうさん、きになって」
すーくんにお願いされて、快く木になったお父さん。
本当に、木になってしまいます。
お父さん、なりきる!
鳥も、虫も、犬も、よその女の子も。
木だと思って寄ってきて、木だと思ったまま立ち去ります。
お父さん、なりきっています!!
すーくんが多少困っても、お父さんは手助けも口出しもしません。
だって、木なのですから。
「木は、なんにも言わないの」
お父さんの大きく強い愛情を感じます。
片山健さんの、愛を感じる絵本です。
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働く人、働く車にありがとう。
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投稿日:2009/10/05 |
北に住むおじいちゃんとおばあちゃんから、宅配便でリンゴが届くまで。
おじいちゃんとおばあちゃんが働いて作ったリンゴ。
その箱を運ぶ、宅配便の人。
配送センターの人。
運転手さん。
働く人と、働く車のおかげで、遠くから美味しいリンゴが届きます。
夕方、リンゴを預かって。
車を乗り換え、配送センターを通って。
大きなトラックが夜明けまで走って。
次の日、昼間にマンションに届き。
夜にはみんなで美味しく食べる。
息子は小さい時から、宅配便の受取り係り。
いつもハンコを持って嬉しそうにドアを開けます。
そんな子ども達が、
大好きな働く車にワクワクしながら、
夜も働く人に「ありがとう」と思える絵本です。
荷物を送ってくれる人の優しい気持ちにも「ありがとう」と言いたくなります。
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我が家にもいるのかもしれない。
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投稿日:2009/10/05 |
ジョーにしか見えない、まほうのこぐま2匹。
こぐまが「感じて」「あるよ、とびこんで」というと、
本当に家の中に木や川があるのです。
3人で森の中のように遊びます。
ジョーはご飯をこぐまたちに分けて上げます。
テーブルの下で、こぐまたちはガウガウーとうなっているのに、
お父さんにもお母さんには、聞こえないし見えません。
知らぬ間に、なぜか床が濡れていたり。
息子の椅子の下だけパンが落ちていたり。
どうして?と思うほど泥んこになっている息子。
我が家にも、まほうのこぐまがいるのかもしれません。
家の中で、まほうの木登りや魚とりをしているのかな。
ジョーもこぐまも、とても楽しそうに遊ぶ、躍動的な絵。
優しさに満ちている絵本です。
「またあした」と言って、眠りたくなります。
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大人も子どもも釘付けの、しかけお話し絵本
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投稿日:2009/09/30 |
上へ上へと長〜く伸びる、しかけ絵本です。
わがままな若様が欲しがるものは、なんでもすぐに手に入れる親バカ殿様。
若様が「あれがほしい!」と指さしたものをとるために、家来も大変です^^;
欲しいものをとるための手段が、どんどん伸びていくのです。
そのため、読み手は途中から椅子に乗って読まなければなりません。
そんなに高いところに、何を取りに行くのかな?
若様は、いったい何が ほし いのかな^^?
こんなに不思議な絵本と、アクティブな読み聞かせ。
大人も子どもも釘付けになります。
おはなしおばさん・藤田浩子さんのお話しを、小道具を作成することなく体験出来ます。
集団の読み聞かせに、ぜひチャレンジしてみてください!
読み手も楽しめる絵本です。
さらに、伸ばさずにたたんだまま手元でも、普通に絵本として読めるところが凄いです!
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リアリティーに欠ける・・・
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投稿日:2009/09/16 |
・・・家にもいろいろあります。
ちょっとさわれば飛んでいきそうな家。
なかなか飛んでいかなさそうな家。
「家は飛ぶもの」前提にお話が始まります。
フランスの立派な家に暮らす4人のきょうだい。
お父さんとお母さんのお留守に、「してはいけないこと」やり放題!
なんでもかんでも分解して、とにかくモノを大切にしないのです。
おじいさんや乳母のいうことなどききません。
(おじいさんはいつも眠っているのですが・・)
あまりの傍若無人さに、とうとう家中のモノたちが怒り出し、
懲らしめてやろうと相談を始めます。
じゅうたんが4人を乗せたまま、凄いスピードで空高く飛び回ります。
誰が、どうやって助けに来てくれるのでしょう?
それとも子ども達はこのままずっと、寒さと空腹に耐えなければならないのでしょうか。
ファンタジーというのか、冒険というのか。
家が飛んでも、時計がおしゃべりしてもいいのです。
しかし、全体的な設定がリアリティーに欠けている気がします。
リアリティーがあってこそ、空想の世界に浸れると思いますので、
なにかスッキリとしない気持ちで読みました。
子ども達を思いやり、特に赤ちゃんを心配するところはちょっとホッとしました。
タイトルも、「飛んでいった家」として欲しかったです。
子どもの本ですから、固有名詞以外は正しい日本語表記をして欲しいと思います。
少し辛い評価になりました。
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