まほうのさんぽみち まほうのさんぽみち
著: ロビン・ショー 訳: せな あいこ  出版社: 評論社 評論社の特集ページがあります!
絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

てんちゃん文庫さんの公開ページ

てんちゃん文庫さんのプロフィール

ママ・40代・佐賀県、女の子18歳 男の子15歳 女の子11歳

てんちゃん文庫さんの声

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自信を持っておすすめしたい 小さな昆虫博士にオススメ!  投稿日:2020/08/04
わっはは ぼくの なつやすみ
わっはは ぼくの なつやすみ 作: おのりえん
絵: タダ サトシ

出版社: こぐま社
まず見開きを開いてびっくりします。
図鑑のように精密な昆虫のイラストがいくつも描かれているのですが、なんと著者のタダサトシ氏が小学校低学年の時に描いたものだそうです。そのクオリティの高さには驚きます。
それだけでも著者の昆虫愛が伝わってくるのですが、絵本の内容にも昆虫愛が詰まっています。

昆虫に詳しいおじいちゃんの元にお泊まりに来た主人公の少年と、おじいちゃんとの温かい交流が描かれています。
おじいちゃんの、子どものように飽くなき好奇心を持ち続け、孫と一緒に昆虫を追う姿や、孫を大切に慈しむ心が伝わってくる素敵な絵本でした。
私はどちらかというと虫は苦手ですが、そのような理由から大好きな絵本になりました。
〇〇が好き!という熱い気持ちは伝わるのだなあと思います。著者の昆虫愛がひしひしと伝わってきて、少し昆虫に興味が湧いてきたほどです。
文章担当はタダ氏ではないのですが、タダ氏の小学生の頃の日記を下敷きにされたようです。しっかりとタダ氏の昆虫愛が伝わる良い文章でした。

虫が苦手な私の心をここまでとらえた絵本ですから、昆虫好きなお子さんにはきっとお気に入りの絵本になるのではないかと思います。
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自信を持っておすすめしたい 待ってました!  投稿日:2020/07/09
ひとは なくもの
ひとは なくもの 作: みやの すみれ
絵: やベみつのり

出版社: こぐま社
こんな本、私が子どもの頃にあったら良かったなあ…!
ひとはなくもの。なんと力強い主張でしょうか。

この絵本は作者が小1の時に作った紙芝居が元になっているそうです。小1でこのような客観的な視点を持てる作者の力が素晴らしいです。
書籍化に当たり、あとがきを書かれていますが、その時点で中3とのこと。的確にご自身の考えをまとめてあって、それも素敵だと思いました。

現代社会ではなぜ、泣くことが「悪」なのでしょうか。一方で「感動の涙」はもてはやされ、「涙活」などと泣くことのメリットを認める風潮もあるというダブルスタンダード。
「相応しくない」場面で泣く人が責められる社会ではなく、そのような人を見ると自分が責められている気がして腹が立つという人の心が癒され攻撃を止めさせられる社会であってほしいと思います。

帯付きの本を購入しましたが、文章担当のみやのすみれ氏のおじであり、絵担当のやべみつのり氏の息子である矢部太郎氏のコメントも良かったです。

娘2人がそれぞれ読んでいましたが、読み終えた直後、18歳は「わー、泣きそう!」という感想、11歳はパタッと勢いよく本を閉じたので、こちらも同じくかな…と思いました。
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自信を持っておすすめしたい オノマトペの名作  投稿日:2020/06/29
むにゃむにゃきゃっきゃっ
むにゃむにゃきゃっきゃっ 作・絵: 柳原 良平
出版社: こぐま社
近年、オノマトペの絵本は人気があり、数多く出版されているイメージがあります。その中でこの作品は意外と知られていないような気がするのですが…

全編オノマトペのみで構成されています。
色々な形とそれらに結び付くことばのイメージが楽しい絵本です。
この作品に特徴的なのが、生きものではない色々な形たちに目がついているところです。
それが読者に親しみと、小さな子どもの興味を引く効果を感じさせます。

グラフィックデザイナーの作者による色選びと形の配置は見事です。
幅広い年代で楽しめるオノマトペ絵本だと思います。
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自信を持っておすすめしたい 裏表紙の粋な仕掛け  投稿日:2020/06/22
わたしはあかねこ
わたしはあかねこ 作: サトシン
絵: 西村 敏雄

出版社: 文溪堂
ギャグ的な要素が強いサトシン氏の作風からすると、一味違った作品です。
私が猫好きというのも関係しているのかもしれませんが、表紙に大きく描かれたあかねこちゃんの、ちょっと憂いを帯びた穏やかな表情に、まず魅力を感じてしまいました。

体毛が親やきょうだいと大きく違う赤色であるということで、心配し、矯正しなければならないと考える家族と、色が「普通ではない」だけで、他には何の不都合も感じられず、むしろ気に入っているあかねことのすれ違いが前半で描かれます。
この家族のあり方はある意味残酷ですね。
目に見える毒親ではなく、むしろあかねこを慈しむ気持ちを持つ両親、それはあかねこにも伝わっている。ただ、価値観が違いすぎてわかり会えないだけ。
反抗的な態度を取ったり、親とぶつかり合ったりする機会を得ぬままに、この家族というコミュニティを去って行かねばならなかったあかねこは寂しそうです。

新天地であおねこくんという素敵なパートナーに巡り会う後半のシーンは、明るく希望に満ちていて楽しい場面です。
親には理解されなかったけれども、自分に正直に生きる道を選び、新しい家族と幸せな生活をつかんだあかねこを見ると、良かった!という気持ちになります。

ラストの解釈が色々と分かれるのもこの作品の特徴かと思います。
実は、裏表紙で、あかねこは家族と共に実家に戻っているのです!
しかし、本文中では全くそのことに触れられていません。ただ、あかねこの実家と同じ外観の家にあかねこ一家が向かっている絵が裏表紙にあるだけです。
私はこれは読者ひとりひとりに、あかねこの行く末をそれぞれの価値観において定めるように配慮されているのだと思いました。

「大人」になり、自立して親と冷静に話せるようになったので、対等な人間(猫!?)として、親やきょうだいと新たな関係を築くために戻る道を選ぶか。それとも、わかり会えない関係を変えるつもりはなく、親子それぞれの社会で交わることなく自分らしく生きていく道を選ぶか。いずれにしてもそこにあるのは希望ではないでしょうか。
あえてぼかした表現にすることにより、どちらの希望を選ぶか、その自由が読者に与えられているような気がしたのです。

以上のように、個性、価値観、親子のあり方…このような切り口からの読み方ができる作品ですので大人の絵本という見方もできますが、私はこの本は子どもたちが読んでも普通に楽しいのではないかと思います。
なぜなら、優しい絵と言葉づかいで、猫の世界がかわいらしく明るく描かれているからです。
人間ではなく、猫であることにより、家出をするあかねこに過剰な悲壮感が感じられない所が子どもの読者には優しいかと思います。ラストにはとびきり賑やかで楽しい場面が用意されていますし。

好みが分かれる作品だと思いますが、私は大好きです。
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よいと思わない おばあちゃんのための絵本?  投稿日:2020/06/17
サンタパスポート
サンタパスポート 作: のぶみ
出版社: サンマーク出版
一見何だかいい感じの話にまとまっているようですが…色々と突っ込みどころ満載な気がします。

まず、「良いことを100個すればプレゼントをあげる」など、恐ろしい条件付き愛情のように私は感じてしまいます。
サンタクロースは、超人的な存在です。良いことをすればごほうびをあげるなどという了見の狭い存在ではないと思います。全ての子どもたちは、その行いに関わらずひとりひとり価値ある存在だと認められるべきです。サンタクロースという無償の愛の象徴が、世俗的な価値観に貶められている気がして、このサンタパスポートのシステムはどうも苦手です。

それはさておき、初めはプレゼント目当てで良いことをしようとしていた主人公は、周りの人々の喜ぶ姿を見て、良い行いそのものに喜びを見出だしていきます。動機は不純でも、そこから大切な学びを得る。それは素敵な成長だと思います。

ところが、そこに絡んでくるおばあちゃんが曲者ですね。
喜ばないのは百歩譲って良しとしても、手を貸そうとしている幼い孫に向かって「いま あんたのこと ムシしてやってんの。ヘッヘーンだ!!」なんて言う?何か抱え込んでいるものがないか、おばあちゃんの精神状態が心配になるレベルです。主人公が怒るのも無理はありません。
それにしても、このおばあちゃんの精神年齢の低さ、幼稚園児とおぼしき孫と同レベルです。
これが主人公と同じ年頃の子どもでしたらこのようなぶつかり合いも良く、爽やかな読後感になりそうなのですが、絵本でいい大人と幼児とのこのようなやり取りを見せられるのは違和感しかありません。

お母さんの言葉遣いも気になりますね。「それくらい じぶんで よめないの?」「あのこ…ぜんぜん あったまよくない!」こんな言葉を子どもに向かって日常的にカジュアルに使うお母さんが「普通」という感覚だとしたら恐ろしいです。「頭」を「あったま」という口語でわざわざひらがなで表記するのも品が良くないです。

全体的には、ラストで贖罪を求めるおばあちゃんとその願いが叶うシーン、全てはここに行きつくためのストーリーだったのではないかと感じられました。
そうなると、この絵本を求めているのはこのおばあちゃんのような大人でしょうか?
幼児向けの絵本に仕立てる必要性は全くないかと思います。
多くの子どもはシール集めが好きかもしれませんが、付録的に見返しに印刷されたサンタパスポートが子どもの気を引くためのアイテムにしか見えず…そのようなものでごまかさないでほしいです。
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よいと思わない がっかり  投稿日:2020/06/16
ムーフと99ひきのあかちゃん
ムーフと99ひきのあかちゃん 作・絵: のぶみ
出版社: 学研
他サイトで「名作」との評判を見たので、ためし読みで10歳の娘といっしょに読んでみました。
ところが、のぶみ氏の他の作品と比べると、かなり内容が薄く、がっかりしました。

絵もかわいらしいとの評判でしたが、けばけばしい色使いや、鳥の脚が生えたような肉の絵があるなど、気持ちの悪いものでした。怒ったぶたまんじゅうの顔の描かれ方があまりに気持ち悪く、幼児向けの絵本ではなく、小学生位を対象としているかのようでした。

この本は他の氏の作品と比べ、良くも悪くもあまり心を動かされることがないような気がしたため、「名作」との評判を不思議に思いました。
唯一、ナンバリングされたたくさんの卵が描かれた場面は、「楽しそうだね」と感じられる場面でした。しかし、ただそれだけです。幼児向けの雑誌にあるような、そこの見開きだけで成立する企画ものの方が良いような…一冊の絵本にすることで、その前後に余分なページがくっついているとすら感じました。

この蛇足感は何だろうと思いつつ読んでいたのですが、ラストに近いところの主人公ムーフの「生まれてきてくれてありがとう」というセリフでまさにそれを強く感じました。その言い方があまりに唐突で、私はポカーンとしてしまいました。なんの脈絡もなく発せられたセリフのため、白々しく、言わない方がマシ、としか思えませんでした。

表紙だけ見るとそうでもないですが、絵の不気味さは他の作品に勝っているかもしれません。不快な絵が多いです。
最後のシーンを見た娘が一言「乳房雲みたい…」と、呟きました。空一面に広がる不気味な乳房雲…あれを連想したのかと…。確かにこのページが一番不気味でした。
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なかなかよいと思う 面白いです。  投稿日:2020/06/16
おひめさまようちえん
おひめさまようちえん 作・絵: のぶみ
出版社: えほんの杜
10歳の娘と一緒に読んでみました。

この作者の絵本は、ストーリー構成が稚拙なため分かりづらく(失礼!)、絵も、絵画を学んだ人間から言わせてもらうと「うーん」というレベルのものが多い印象なのですが、この本はストーリー構成が分かりやすく、絵も比較的丁寧に描かれています。
描画の丁寧さは、このシリーズが一番かもしれないと思いました。
アンちゃんが盛大に食べこぼしをしているシーンは、幼稚園児という設定なのに、1歳児位の散らかし方に感じられ、「この絵要らない。」と娘が呟いておりましたが…

最後まで読んで、娘と顔を見合せると、「うん、普通の絵本じゃん!」と娘の口から出てきました。
私がこの方の他の絵本を全く評価していないのを知っているため、「普通の絵本」というのは娘としては最高の誉め言葉です。
正直、のぶみ氏には絵本ではなく、大人向けに特化した作品を期待しているのですが、このような絵本なら歓迎できるなと思いました。
…ただ、何十年も読み継がれるような本質的なものはあまり感じられません。ですので、子どもが楽しむ「おやつ」的な絵本としては、とても良いと思います。

ちなみに、好きなドレスを選ぶシーンでは、娘はローブのような丈の長いものを選んでいました。他にも目につくのは、オリエンタルなデザインのものばかりで、そのような多様性のあるデザインを用意してくださっているところに好感が持てました。
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自信を持っておすすめしたい もっと読みたい!  投稿日:2020/06/04
もっとおおきな たいほうを
もっとおおきな たいほうを 作・絵: 二見 正直
出版社: 福音館書店
最高です。
我が家のメンバー全員、この作品が好きで、どの学年の読みかたりに持って行っても概ね好評です。

風刺の効いたストーリーですが、全く嫌味がなく、楽しく読むことができます。
なんといっても、絵とことばの分かりやすさが良いのかもしれません。
王さまの愚かで強欲な態度と、キツネの強かでユーモアのある態度との対比が、視覚的にも聴覚的にもストレートに飛び込んできて、物語に引き込まれるのです。

ハラハラどきどきしながら読み進めて行き、ラストの平和的な解決にほっと安心して、あ〜面白かった!となります。

あまりに面白いので、作者の二見氏の他の作品も読んでみたいと思うのですが、書店や図書館では全く見かけず…こちらのサイトの一覧によると、かなりの寡作ですね。
ほんの2年ほど前に出た新刊もあるようですので、これからぜひ読んでみたいです。
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自信を持っておすすめしたい あの犬の素敵な物語  投稿日:2020/06/01
NIPPER−His Master’s Voice−(ニッパー ヒズマスターズヴォイス)
NIPPER−His Master’s Voice−(ニッパー ヒズマスターズヴォイス) 作: 石浦 克
出版社: JVCネットワークス
子どもの頃、親戚の家のピアノの上に、この犬の陶製の大小様々なフィギュアが乗っていました。首を傾げた白い犬をかわいいなと思い、気に入っていました。
少し大きくなり、この犬は蓄音機の音を聞くために耳を澄ましているのだと分かるイラストと、それが音楽系の会社のロゴマークとなっていることに気付きました。
それからまたしばらく経ち、大人になってから、この犬は「His Master’s Voice」という絵を元に作られたキャラクターで、彼が聞いているのは亡くなった飼い主の声だということを知りました。

今回、その犬の物語が絵本になったということで、とても楽しみにして読みました。
落ち着いた色合いの表紙を開くと、淡いトーンの優しい画面でした。
ご主人が亡くなり、別々に暮らさざるを得なかった家族。穏やかなニッパーの日常が、こんな風に悲しい終わりを告げたのだと初めて知りました。

引き取られた先でニッパーの生活が上向きになるきっかけがあって本当に良かったですね。
バラバラになった家族とも再会できて安心しました。

親戚の家のピアノの上に並んでいたあの白い犬の物語を、このような優しい色合いと語り口の絵本で読むことができて大満足です。
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あまりおすすめしない 対象年齢、気になりませんか?  投稿日:2020/05/29
ちいさくなったパパ
ちいさくなったパパ 作: ウルフ・スタルク
絵: はた こうしろう
訳: 菱木 晃子

出版社: 小峰書店
面白い本です。特に大人には。
一言で言うと、大人である主人公が、ある時、突然子どもになってしまい、自分の息子と童心に還って遊ぶという内容です。
細やかな心理描写と、それにぴったりの絵で、味わい深い絵本に仕上がっていると思います。

この絵本、絵本にしては珍しく、対象年齢「中学生以上」の絵本なのです。
どうりで大人にとって面白い絵本であるはずです。

私が気になるのは、この絵本を子どもに積極的に勧めて良いものかという点です。
確かに、部分的・表面的には、小学生位の子どもにとっても面白いと感じるシーンが多くあるでしょう。
基本的に、書物には年齢制限がなく、その世代毎に違った読み方があり、それで良いと思っています。
私自身も子どもの頃からつい最近まで、出版社の提示する対象年齢について気にしたことなとありませんでした。
ところが、この絵本の対象年齢が「中学生以上」となっているのには理由があると思います。

ひとつには、内容的に、大人の視点からの心理描写が多く、単純に大人の方がより深く楽しめる点でしょう。
そして、おそらくもうひとつは、皆さんも少し気になっている、ラストの性的なシーンです。
このシーンについて、子どもから質問されても、きちんと説明できる方は、それで良いと思います。
しかし、私はこのシーンを具体的に子どもに説明することができません。
ですので、私個人としては、この絵本は「大人の絵本」です。

良い絵本は世の中に、一生かかっても読みきれないくらい数多くあります。そのような環境の中、わざわざ大人向けの絵本を意図的に子どもに手渡すこともないと思っています。
こちらのレビューに同じような意見の方がいらっしゃならないことを少し不思議に思っています。
繰り返しますが、この絵本は星5つの良書だと思います。
しかし、「子どもといっしょに楽しむ本を選ぶ」という目的でこちらのサイトを利用されている方が多くいらっしゃることを考え、老婆心ながら書かせていただきました。
大人の皆さんにはとてもおすすめの本ですよ!
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【連載】児童文学作家 廣嶋玲子のふしぎな世界

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