夜、窓の外は暗くなって、そろそろねむる時間。
男の子はママにたずねます。
「みんな ねちゃったの?」
ベッドをととのえながらママは答えます。
「ええ、もう みーんな ねんねしたわよ」
「ひよこたち、はみがきした?」
「ええ、ちゃんと くちばしまで みがいたわよ」
男の子には聞きたいことがたくさんあります。
お花も、歯をみがくの?
おひさまは、どんなパジャマを着るの?
ママはひとつひとつの質問に答えます。
それがわくわくするほど空想力豊かで、作者オードレイ・プシェの絵がとってもかわいいのです!
おひさまがパジャマを着る姿、おひさまがベッドで両親に絵本を読んでもらう姿、そしておつきさまの寝相のわるさ……!
子どもも大人も夢中になっちゃいそう。
なかなか終わらない質問タイム。
男の子の目はぱっちりあいたままですが、ママはどうなるかというと……?
「ある、ある!」とうなずきたくなるオチにニヤリ。
ユーモラスなやりとりがじんわりと心に沁みます。
最後の見開きは、しばらく眺めていたくなる、素敵な1枚です。
1978年フランス・ブルターニュ生まれの絵本作家、オードレイ・プシェの魅力が伝わってくる絵本。
日本語訳されている作品は少ないですが、ぜひチェックしたい作家さんです。
『クリスマスをみにいったヤシの木』(徳間書店)など、他の絵本も探して手にとってみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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こどもとママが、ねるしたくをしています。
「ひよこたちも はみがきした?」と、こどもがきくと、ママは
「ええ、ちゃんとくちばしまでみがいたわよ」と答えました。すると
「おはなは? おはなもはみがきするの?」
こどもの質問はどんどん続きます。
おひさまって、どんなパジャマをきるの?
おつきさまは ねないの?
ママはどんなふうに答えていくのでしょう?
ユーモラスでかわいらしい、フランスのおやすみ絵本。
ひよこたちが歯みがきする様子や、パジャマを着たおひさまなどのイラストも
ほほえましいです。
お話の最後にもクスッと笑える結末が待っています。
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