谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語
絵本紹介
2022.02.24
年度末の今の時期は、夏休みのように気合いを入れて取り組む課題も少ないし、春が近いせいか眠いし……と、気を抜くとダラダラと過ごしてしまいがちですよね。そんな風に、「家で過ごす時間が続いていて、いい加減やることがなくなってきた」という時におすすめしたいのが、読書です!
「アニメやドラマが好き!」という子におすすめしたいのが、各出版社が刊行している児童文庫シリーズです。部活やスポーツ競技をテーマにした青春もの、事件や謎を解き明かすミステリーやホラーもの、実在した人物の人生を追った伝記ものなどジャンルが豊富で、TVアニメ化やドラマ化された作品もたくさんあります。まだメディア化されていない作品の中から、「次に来る作品はこれだ!」と自分で予想してみるのも、おもしろいですね。
その他にも、今の時代を反映したテーマの本や趣味を深める本など、さまざまなジャンルの本があります。表紙を見たり紹介文を読んだりして、ちょっとでも心に引っかかる本があったら、まずは「暇つぶし」と思って読んでみてください。
出版社からの内容紹介
時速400kmで突き抜ける一度きりの青春、試合開始(ラブオールプレー)!
2022年4月より毎週(土)夕方17:30 読売テレビ・日本テレビ系にて放送! 青春バドミントンアニメ「ラブオールプレー」公式ノベライズ!
いま青春時代を過ごすキミも、かつて過ごしたあなたも。誰もが胸をアツくする――
“世界最速のスポーツ”に「今この時」のすべてを捧げる少年たちをみずみずしく描いた、熱血バドミントンストーリー!
水嶋亮は中3年の夏、ほどほどの成績でバドミントン部を引退した。
そんな亮に名門・横浜湊高校から声が掛かかった?
優柔不断で弱気な亮は強豪私立への進学をためらうが、ひとつ上の同世代最強プレーヤー・遊佐賢人や個性豊かな仲間とともにインターハイ優勝を目指すことを決意。やがて自分でも気づいていなかった才能を開花させていき……?
汗と友情の高校生活がはじまる!
★原作者自身によるアニメ公式ノベライズ! 原作とはまた違った、ここでしか読めないオリジナルストーリーです。
★フルカラーの口絵ページで個性豊かな仲間たちを一挙紹介!
★バドミントンのルールをよく知らないというキミも大丈夫! これさえ分かれば安心な「バドミントン簡単マニュアル」付き。
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小瀬木 麻美 (こせき・あさみ)/原作・文
…京都府出身。奈良女子大卒業。『何度でも君に温かいココアを』(ポプラ社)でデビュー。「ラブオールプレー」シリーズが人気を博し、2022年にTVアニメ化。
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出版社からの内容紹介
ミスタ・ホワイトが友人から譲り受けたのは、持ち主の願いを三つ叶えてくれるという猿の手のミイラ。しかし、その代償はあまりに高くーークラシックホラーの名品「猿の手」ほか、カポーティ、スティーヴンソン、キプリングなど、スリリングでひねりの効いた英米ホラーの傑作八編を収録。初訳・新訳多数のオリジナル短編集。
出版社からの内容紹介
世界的テニス選手となったビーナスとセリーナ。ふたりが競い合い成長していく姿を、躍動感あふれるコラージュアートで描いた伝記絵本。
ビーナスとセリーナは、テニスの歴史を変えたといわれるすばらしいテニス選手です。お父さんからテニスを教わった子ども時代、貧しいなかでの練習にはおどろくような工夫がありました。
有名なテニス選手になるという夢を追って練習に明けくれ、
プロデビューしてからの人種や性別による差別にも負けず、
ついに世界ランキング1位と2位を獲得するまでに強くなります。
なかのよい姉妹で親友であり、コートの上ではライバル。そんなふたりがアスリートとして、人間として、たがいに競い合い成長していく姿を、躍動感あふれるコラージュアートで力強くえがいた絵本です。巻末では、テニスにとどまらない社会的な活躍についても紹介しています。
出版社からの内容紹介
2020年カーネギー賞受賞作!
復活祭の休みで退屈していた
ニッキーと兄のケニーは、
気晴らしのつもりで、犬のティナを連れて、
田舎へハイキングに出かけた。
春先に鳴くヒバリを見るため――。
ところが、季節外れの雪のせいで、
荒野で道を見失ってしまう。
必死で帰り道をさがしながら、
ニッキーは、家族やこの数年間のできごとに
思いをめぐらす。
幼いころ出て行った母さんや、
特別支援学校に通うケニー、
アル中を克服した父さんのこと……。
雪の荒野をさまようふたりの運命は?
ヒースの生えるヨークシャーの荒野を舞台に、
兄弟、家族の絆をドラマティックに描いた、
心ふるえる感動作。
2020年カーネギー賞受賞。
みどころ
グリーンのベレー帽がトレードマークのオバケさん。
オバケさんは、「オバ ケンイチロウ」という名前からオバケというあだ名で呼ばれているだけの、れっきとした人間。そして彼は、町の有名な料理研究家でもあります。
あるとき、テンテル山にある古い洋館が売りに出されているのを知ったオバケさんは、広いキッチンに惹かれてそこに越すことにしました。
緑色の屋根を見て、オバケさんは大喜び!
「ぼくと、おそろいだぞ!」
その屋敷をすっかり気に入ってしまいました。
ところがそこには、とある不思議な秘密が隠されていたのです。
みどころは、オバケさんの作る料理と洋館の描写!
森にたたずむ広い洋館の様子がとてもていねいに記されていて、新しく始まる日常への期待や、屋敷に隠された秘密へのわくわくにリアリティを持たせており、ぐいぐいと物語世界に引き込まれていきます。
また、オバケさんの作る料理はシンプルで親しみやすく、加えてその描かれ方も詳細なので、味をイメージしやすいものばかり。
その臨場感はあたかも香りも感じられるかのようで、気づけばオバケさんやその仲間たちと食卓を囲んでいるような気分になってしまいます。
ところで、お化けと聞くとユーレイを想像する方も多いと思いますが、この作品におけるお化けとは字のごとく、「化けるもの」のこと。
登場するキャラクターは、とある理由で「人に化ける力」を持ったものたちです。
そんなアイデアだけでも奇抜なのに、その思いもよらない正体と相まって彼らは強烈に個性的!
特に、表紙にいる謎の白いもこもこ……。
いかにも「お化けでござい」という彼の正体には、その妙な説得力にくすりとさせられますよ。
まだまだ、ひと騒動もふた騒動もありそうな予感をはらんだ、はじまりの物語。
オバケさんとその仲間たちがこれからどんな日常を送るのか、とても楽しみになるオススメの一冊です。
レビューより
たのしいお話の始まりです。
料理研究家のおば けんいちろうさんが古いすてきなおうちを買いました。ところが、その家は不思議なおうちでした。最初の一日が、この最初の本で描かれています。面白いお話ですが、出てくるお料理も美味しそう。おばけさんのお得意のシフォンケーキの作り方も載っています。楽しいシリーズになりそうですね。(capellaさん)
この書籍を作った人
1959年東京都に生まれる。児童文学作家。『クヌギ林のザワザワ荘』で日本児童文学者協会賞新人賞、小学館文学賞受賞、『小さなスズナ姫』シリーズで新美南吉児童文学賞を受賞、『空へつづく神話』でサンケイ児童出版文化賞受賞、『やまんば山のモッコたち』でIBBYオナーリスト2002文学賞に、『盆まねき』で野間児童文芸賞を受賞。「ムジナ探偵局」シリーズ(童心社)、「シノダ!」シリーズ(偕成社)、「内科・オバケ科 ホオズキ医院」シリーズ(ポプラ社)、「やまんばあさん」シリーズ「妖怪一家 九十九さん」シリーズ(理論社)、YA作品に『ふたつの月の物語』など、著作は多い。
この書籍を作った人
東京都生まれ。大学で経済学を学んだ後、4年間の会社勤めを経て、絵本の制作を始める。世界的編集人、マイケル・ノイゲバウアーが見い出し、「ぼくはカメレオン」で世界7カ国語同時デビュー。『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』で2011年日本絵本賞を受賞。作品に、『ぼくはカメレオン』(グランまま社)、『かあさん』『ねえ、あそぼうよ』(以上、「こどものとも0.1.2」福音館書店)、『じめんのしたの小さなむし』(福音館書店)、『くんくん、いいにおい』(グランまま社)、『ポレポレやまのぼり』(大日本図書)、『ぼくうまれるよ』(アリス館)などがある。神奈川県在住。
みどころ
長く猛威を振るう新型コロナウイルス感染症。地球上のほとんどの地域に広がり、「全世界の多くの国での病気の大流行」という意味のパンデミック(世界的流行)と認知されました。
実は人類には昔から様々な感染症と戦ってきた歴史があります。感染症との戦いを振り返り、それをヒントにしてパンデミックに立ち向かう方法を探っていこうというのがこの本のテーマです。過去に起きたパンデミックからワクチン開発、私たち個人ができる予防法などが詳しく語られます。レイアウトが工夫され、イラストや写真もたくさん載っているので、とても読みやすく分かりやすいです。難しい漢字には「読みがな」がふってあるので、小学生も自分で読むことができますよ。
『プラスチック・プラネット』に続く、SDGsがわかる「プラネットシリーズ」の第2弾。パンデミックに向き合い、パンデミックをよく知り、新たな解決法を見つけることが大事だと伝えてくれる1冊です。きっと私たちはこの試練によって、賢く強くなれるはず。「次のパンデミックにはきちんと、より良い準備ができています!」と言えるように、大人も子どもも一緒に学んでいきましょう。
みどころ
今、世界中を脅かす「ウイルス」。
目に見えず、こわい存在であるとされる「ウイルス」ですが、そもそもどんなものなのか、正確に答えるのは大人でも難しいですよね。
「どのくらい小さいの?」
「どこにいるの?」
「どうやって増えるの?」
そんなウイルスについての素朴な疑問に、わかりやすく答えてくれる科学絵本です。
例えばウイルスの大きさについて。
ウイルスはヒトの1千万分の1くらいの大きさ。
ヒトは地球の1千万分の1くらいだから、ウイルスは地球と比べたときのヒトとおなじくらい小さい!
そんな具体的な比較を、イラストでわかりやすく見せてくれます。
感染、免疫、ワクチンの予防接種、突然変異。
とても気になるキーワードも、丁寧にやさしく解説してくれます。
大人もとても勉強になる内容です。
子どもも大人も一緒に読んで、ウイルスについて学びましょう。
出版社からの内容紹介
五味太郎のESSAY&PHOTO。書くこと、そして撮ること。「6Bの鉛筆で書く手紙かな」いつも五味太郎の傍らにある、6Bの鉛筆。ある時ペンで書くべき手紙を、鉛筆で書いたことにふと気づいて詠んだ俳句です。その鉛筆で書き下ろした、作家が見てきた世界、画家だからこそ気づく人生の出来事。絵本界のレジェンドによる味わい深い文章が35篇の長短エッセイに凝縮されました。世界を旅して撮りつづけてきた写真50点を収録。
この書籍を作った人
1945年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。絵本作家。子どもから大人まで幅広いファンを持ち、その著作は450冊を超える。世界中で翻訳出版されている絵本も数多い。「かくしたのだあれ」「たべたのだあれ」(以上文化出版局刊)でサンケイ児童出版文化賞受賞のほか、ボローニャ国際絵本原画展等、受賞多数。「みんなうんち」(福音館書店刊)、「きいろいのはちょうちょ」(偕成社刊)、「さる・るるる」(絵本館刊)などの作品がある。
出版社からの内容紹介
世界的に評価の高いイギリスの出版社、DK社の定番中の定番と言える人体図鑑最新刊。豊富な写真とイラスト500点以上で、人体のしくみとつくりがひと目でわかります。全文ふりがなつきで、子どもから大人まで学べる、一家に1冊の決定版。重要なテーマをピックアップして見開きで紹介。調べ学習にも最適です。
この書籍を作った人
デザイン科を卒業後、上京。SF・ファンタジーの分野で多数の作品を手がける。主な仕事に『虚空の旅人』『蒼路の旅人』『不思議を売る男』『宝島』『幽霊の恋人たち』『西遊記』『フランダースの犬』『魔法使いハウルと火の悪魔』『ローワンと魔法の地図』『「守り人」のすべて』などがある。
この書籍を作った人
翻訳家・法政大学教授 1954年岡山市生まれ。訳書は児童書、ヤングアダルト小説、一般書、ノンフィクションなど550点以上。訳書にマコーリアン『不思議を売る男』、シアラー『青空のむこう』、グリーン『さよならを待つふたりのために』、ヴォネガット『国のない男』、モーム『月と六ペンス』、クールマン『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』、サリンジャー『このサンドイッチ、マヨネーズ忘れてる ハプワース16、1924年』など。エッセイ集に『サリンジャーにマティーニを教わった』、日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』など。