谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語
絵本紹介
2022.08.10
皆さんは「夏」と聞いて、何を思い浮かべますか? 海? 恐竜? 昆虫?……もしかして全部?
絵本にも「夏」と聞いて思い浮かべる海や恐竜、昆虫が登場する作品がたくさん出版されています。海水浴や恐竜展、昆虫採集に出かけて満喫した後、お家でページを開いてすぐ思い出の追体験をできるのが絵本の醍醐味。
外で思いっきり楽しんだ後に読みたい、海、恐竜、昆虫が登場する絵本を集めました。
出版社からの内容紹介
ゆらゆらゆらーり。ゆらゆらり。気の向くままにひとりで生きていた「おいら」が、ある日突然「とうちゃん」と呼ばれる!くっついてきたちびすけはどうやら生まれたばかり。「ボクととうちゃん、そっくりだよ!」というけれど、ほんとうかなあ。でもだれかに頼りにされるのは悪くない。ちび!いっぱい食べて大きくなれよ!そしたらちびは、どんどん、どんどん、大きくなって…?!
この書籍を作った人
大阪生まれ。武蔵野美術短期大学生活デザイン学科卒業。デザイナーを経て、イラストレーターに。2004年ピンポイント絵本コンペ優秀賞、2018年絵本塾創作絵本コンクール優秀賞受賞。作品に『ケンちゃんちにきたサケ』(教育画劇)、『レイナーこどもべやの秘密のともだちー』(ポプラ社)、『ふしぎ村のパールちゃん』シリーズ(童心社)、『リトル・パパ』など。日本児童出版美術家連盟会員。
みどころ
窓からおうちの中をのぞけるドアのしかけをめくると、想像していたのと違う生き物が現れてびっくりする楽しい絵本『ドアをあけたら』の続編です。今回のテーマは「うみのおうち」で、海の生きものたちが登場します。
さすがは海のおうち。イソギンチャク、沈没船などなど、海ならではのカラフルでバラエティ豊かなおうちのラインナップが魅力いっぱいです。
ポイントは、ドアの窓からお部屋の中がちょっぴり見えるところ。窓から見たときには「ペンギンだ」と思ったのに、しかけのドアを開けると、なんと貝を持った2ひきのチンアナゴさんが登場! こんな風に、意外性のある変化に「次はなにがでてくるのかな?」と夢中になってしまいます。そして、まるでだまし絵のような穴あき窓の巧妙なしかけに、大人も思わず感心!
トリックを堪能したら、おうちの中に描き込まれた、海の生きものたちの暮らしぶりも楽しめます。特に、イカのお父さんの「子育て術」は、親子で「あるある!」と盛り上がりそう。住人たちは、それぞれ特技を持っていて、最後にみんな大集合した時に、その集大成が明らかになりますので、おうちの中をしっかりチェックしてみてください。
最後には乗り物好きも大満足の展開から、ダイナミックな観音開きのしかけを使った、華やかなフィナーレへ。めくるのが楽しくなるしかけが満載の1冊です。
この書籍を作った人
1975年栃木県生まれ。多摩美術大学絵画学科卒業後、フリーのイラストレーターとして雑誌やCDジャケットなどを手がける。パレットクラブスクールでイラストと絵本のコースを受講し、2006年「イーラちゃんといじわるツリー」がタリーズピクチャーブックアワードで最優秀賞を受賞。作曲家うちだえーすけ率いる「イーラちゃん楽団」による読み聞かせコンサートも全国各地で開催中。
出版社からの内容紹介
文字はなくても、絵が語りかけてくれる。ほら、もうお話ははじまっているよ! シロクマがクジラにのってやってきて…。それから? 木の上の家からうまれる、読者の想像力を刺激する美しい絵の物語。
ボローニャ国際児童図書賞ほか、数々の賞を受賞した文字のない絵本。
この書籍を作った人
1948年、オランダのアムステルダム生まれ。彫刻家、画家、グラフィックアーティスト。ライデンにある国立民族学博物館で古代の都市国家群エトルリアのブロンズ像を研究し、のちにシルクスクリーンやエッチングなどさまざまな表現技法を学ぶ。哀愁に満ちたものから生き生きと躍動的なものまで幅広い作風で知られ、近年は、今日的で身近なものをテーマにした作品を多く発表している。1992年、それまでの全グラフィックアート作品に対して、ヘルダーラント・グラフィックアート賞が授与された。
この書籍を作った人
1976年、オランダのナイメーヘン生まれ。ハーグ王立芸術アカデミーのグラフィック&タイポグラフィック学科を卒業後、イギリスのエディンバラ芸術大学でイラストレーションとデザインを学ぶ。父ロナルドの色彩感覚や美的センスを受け継ぎ、現在はハーグに住んで、絵本作家・児童書の挿絵画家として活躍。その作品は世界の10ヶ国以上で紹介されている。
出版社からの内容紹介
”つめたいおきゃくさま”しか入れない”アイスゆうえんち”へやってきたチョコアイスくんといちごアイスちゃんとまっちゃアイスくん。
わくわくひんやり、どんな楽しいことが待っているかな?
出版社からの内容紹介
カナブンの「こてつ」は、電車が大好き!
いろいろな路線が行き交う「ムシてつ」に詳しい「ムシてつはかせ」です。
今日は電車を乗り継いで、遠くの駅まで出かけます。
さあ、まずは「アリせん」に乗って、出発進行!
鉄道&昆虫好きさん垂涎の一冊。
2022年7月刊
この書籍を作った人
大阪生まれ東京育ち。絵本作家。桑沢デザイン研究所卒業。絵本に『パンダのパンだ』『ペンギンホテル』(アリス館)『まちあわせは木のところ』(白泉社)『こぐまのカブ おつかいへ』(ほるぷ出版)など。ビールと鎌倉の海が好き。色鉛筆はカッターでコリコリ削る派。第21回講談社絵本新人賞受賞(遠い目…笑)。
みどころ
恐竜――
それは、おおきな体に夢つめこんだ、太古に生きるぼくらのロマン!
今はもう絶滅してしまった彼らですが、恐竜に関する常識は、あたかも彼らがまだ生きて進化を続けているかのように、日々変化しています。
最近でも、ティラノザウルスには羽毛が生えていたかもしれないとか、世界最小の恐竜の卵が日本で見つかったなど、つぎつぎと新しい研究結果が発表され、ぼくらを飽きさせることがありません。
そんな恐竜をテーマにした本作は、彼らの謎多き生態を解き明かす恐竜学者の研究を、追体験させてくれる一冊です。
「ぬり絵」と題された本作ですが、枠の中を色でつぶすというような、一般的なぬり絵とは少しちがっています。
ページに描かれているのは、「中に色を塗るための枠」ではなく、「恐竜の全身骨格」!
その骨格に色で肉付けをすることで、自分が想像する恐竜の姿を描こう、というのがこの絵本の遊び方です。
ページごと、そこに描かれた恐竜について、食べ物や生息場所、体の大きさといったデータが記されているので、骨の形がこうだと、体の輪郭はどんなだろう?
食べものによって、口の形はどうあるべきだろう? 歯の形は?
どんな天敵がいたんだろう? どうやって、敵とたたかっていたんだろう?
そんなふうにイマジネーションをはたらかせて、彼らの生きていたときの姿を推理し、描いていくことができます。
生態が似ていれば、姿も似ているのでは!?
今の時代に生息するいろいろな生き物たちの写真を集めた資料も付属しているので、生態の似ている動物を参考にすれば、よりリアリティのある恐竜を描けるはず!
ふしぎに思ったことはないでしょうか?
骨しか見つかっていないのに、そこからどうやって、恐竜たちの色や模様を知ることができたのか?
実は研究者もこの絵本を手にした我々のように、恐竜の姿を推理、想像しているのだそう。
今の時代を生きている動物たちをヒントにしながら、恐竜の生態をそれと照らし合わせて、どういう色やデザインであれば、説得力があるかを考える。
これぞ立派な恐竜学者!
より深く恐竜を知りたいという読者のために、登場する恐竜たちの全身骨格を実際に見られる博物館の情報も記載されています。
この一冊を元にして自分なりに学習を広げれば、自由研究の材料にも!
恐竜絵本としても、ぬり絵としても新鮮な、おすすめの一冊です。
この書籍を作った人
北海道大学総合博物館教授、同館副館長。アメリカのワイオミング大学地質地学物理学科卒。海外へ発掘調査に出ながら、恐竜の分類や生理・生態の研究を行う。ヤマトサウルス、カムイサウルスなどの名付け親であり、日本を代表する恐竜学者。著書に『ぼくは恐竜探検家!』(講談社)、『恐竜まみれ』(新潮社)など。図鑑監修も多数。
出版社からの内容紹介
恐竜が子どもから大人まで楽しめるカードゲームになりました!「運命の恐竜めくり(坊主めくり)」「記憶で勝負(神経衰弱)」「この恐竜、知っている?(同じ絵探し)」「最初に見つけるのは誰だ(恐竜名当て)」「ラスト1枚の戦い」の5種類が楽しめます。恐竜とその時代に生きたハ虫類が36種登場します。ティラノサウルスをはじめ、有名恐竜映画にも登場するヴェロキラプトルやモササウルスなど、人気者が勢ぞろい!