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むげんことわざものがたり

むげんことわざものがたり(偕成社)

好評につき2刷!ことわざがつながって、ひとつの物語になったおもしろ絵本

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謎解きさがし絵本『タヌタヌ探偵〜水玉シーツ事件〜』アートユニット”uwabami” ムトウアキヒトさん&はらだかおるさんインタビュー

アートユニット”uwabami”は、線画担当のムトウアキヒトさんと、着彩担当のはらだかおるさんの2人組。
2人が編み出したオリジナル画法「ライブキャラストレーション」(ライブペイント)は、観客の目の前で、リクエストに応えながら、その人を画面に一発描きで登場させて、たくさんのストーリーを繋げて1枚絵にするという、エンターテインメントです。
その手法を絵本に取り入れた作品が、『タヌタヌ探偵〜水玉シーツ事件〜』(学研)。 インタビューでは、絵を描くきっかけやユニットを組んだ経緯、作品作りへのこだわり、そして絵本制作の裏話などをお伺いしました。

タヌタヌ探偵〜水玉シーツ事件〜
作・絵:uwabami
出版社:Gakken

謎を解きながら超絶技巧の絵さがしを楽しもう! 盗まれた水玉シーツを追って、変身が得意なタヌタヌ探偵と大冒険! 事件が事件を呼ぶ異例の展開にハラハラドキドキ。物語の最後には、意外な秘密が明らかに…。さあ、この謎が君に解けるか?!

師弟コンビ”uwabami”の画法は、路上パフォーマンスから生まれた!

───お二人は、小さい頃から絵本はお好きでしたか?

はらだ絵本も本も大好きで、すごく読んでいましたね。自分では覚えていないのですが、小さい頃は『ノンタン』シリーズ(偕成社)が大好きで、1冊丸ごと暗記していたそうです。

ムトウ僕は、『ガンピーさんのドライブ』(ほるぷ出版)や『きかんしゃやえもん』(岩波書店)、『やぎのはかせのだいはつめい』(福音館書店)を読んだことを覚えています。

───そんなお二人がユニットを組んだきっかけを、教えてください。

ムトウ:僕が、仙台美術予備校に通っているときに、当時講師をしていたはらださんと一緒に、企画展をやったことですね。

はらだ:そうそう、企画展のときに、ただ絵を飾るだけではおもしろくないので、「なにかお客さんと、直接関わるようなことをやろう」という話になったんです。そこで仙台の小さな美術館を借りて公募のグループ展を企画しました。
開催期間中に作家陣が日替わりで、ワークショップを開いていたのですが、その時初めて、来てくれたお客さんをその場で絵に描くという、ライブキャラストレーションの原型みたいなことを試しました。当時はまだ、明確な役割分担はなかったのですが、割とすぐに、得意分野で分かれてきましたね。

───そうだったんですか。それで現在は、ムトウさんが線画、はらださんが着彩担当になっているんですね。その時のワークショップでの、お客さんの反応はいかがでしたか?

はらだ:すごく良かったです。それで「これはおもしろい」と思って、あちこちでやり始めました。それがユニットの始まりです。その頃には、ムトウくんも無事に美大生になり、夜に自転車で集まって、路上で道行く人を絵に描くようになって。

ムトウ:木枠に紙を貼ったパネルと三脚を持って行って、マーカーと水彩絵の具で描くという、今と同じスタイルでやっていました。最初は週に3〜4日ぐらいのペースでしたが、お客さんが喜んでくれるのがうれしくて、毎日というときもありました。それが今から6、7年前のことです。

───なるほど、展示会でひらめいたライブキャラストレーションの画法が、路上パフォーマンスで完成されたんですね。”uwabami”としてユニットを組んだ後は、どんな活動をなさっていましたか?

ムトウ:デパートのイベントでライブキャラストレーションをやったり、自主制作でアニメーションを作ったり、イラスト制作をしたりしていました。


はらだ:私が学生時代に1本作ったことがあったので、やってみようと思って制作したのが、アニメーション「ねぼすけサンタ」(YouTube動画はこちら>>)です。

ムトウ:ストーリーや構成は2人で考えて。僕が手描きで線を描いて、その後は、はらださんが着彩・編集・音入れをして仕上げるという感じでやって、制作期間は1ヶ月ぐらいでした。

───ストーリーは、どんな風に組み立てていくんですか?

はらだ:話し合って決めていきます。「ねぼすけサンタ」は、ムトウくんの絵を見ていたときに、「イラストの中で、このまま絵が動いたらおもしろいな」と思っていたことを、やってみたという感じです。だからアニメの場合は、ストーリーからではなくて、逆にコンセプトから考えた感じもありますね。


着彩担当のはらださん。

ムトウ:こういう動きをさせたいというイメージをもとに、おはなしを作った感じかな。寝坊したサンタさんにみんなが協力して、プレゼントを配るところまで手伝うというのが、大きな流れです。
その中で、猟師がトナカイと仲良くなって連れて帰るなどの小ネタが、同時にいろいろな場所で起きていて、最後にまとまって終わるということをやりたかったんです。

───1つの画面で、同時にいろんなことが起きるという構成は、ライブキャラストレーションの画法と同じですね。

ムトウ:そうですね。ライブキャラストレーションは、路上でやるスタイルだったこともあって、ひとりの人をずっと追いかけるというよりは、いっぺんにたくさんの人を取り入れていく感じなので、似ているかもしれません。

はらだ:ムトウくんは、1回見た人の顔は忘れないという、特殊技能があるんですよ(笑)。

───なるほど、その特殊技能が、ライブキャラストレーションに活かされているわけですね。お客さんをパッと見て、すぐに絵にできるなんてすごいです。

ムトウ:僕は、まずパッと見てその人の特徴を頭の中で整理します。次にその人らしい仕草を想像して描いています。


線画担当のムトウさん。

───お二人のお話をお伺いして、ライブキャラストレーションのすごさがわかりました。次はいよいよ『タヌタヌ探偵〜水玉シーツの謎〜』の制作について、お話を伺います。

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