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写真・文: 森上信夫  出版社: フレーベル館 フレーベル館の特集ページがあります!
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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  『だじゃれ世界一周』長谷川義史さん イベントレポート&インタビュー

まず笑いあえれば、笑うてくれたらいいなと思うんです。

───『だじゃれ日本一周』は、都道府県それぞれの名産品や名所が描かれているのもみどころですが、『だじゃれ世界一周』では、そのほかに植物や動物、資源なども描かれていますね。

動物は、その国特有の動植物を描くっていうのは、とても良いことだなと、編集者さんと話をして決めました。

───エボシカメレオンはイエメンに生息しているとか、コロンビアではエメラルドが採れるなど、知らなかったことがたくさんあって、絵を見ているだけでもとても楽しいです。

「日本一周」のときと同じく子ども向けの図鑑を参考にしたり、調べながら描いていきました。わからないことは詳しい人に見ていただいたり。民族衣装なんかも、間違いがないように意識して描いています。

───世界編は、日本編の制作とはまた違う大変さがありそうです。

そうなんです。だじゃれやページの構成は、「日本一周」のときと同じ方法で作っていますが、「世界一周」はまったく別の部分で、考えることがものすごく多かったですよ。

───たとえばどんなところでしょうか。

日本の都道府県名をだじゃれにするときには、日本人同士なのでシャレも通じるだろうっていうので、ギリギリまでふざけることができたけれど、世界ではやっぱりお互いの習慣も常識も違う。差別的なことはないか、失礼なことがないかとても注意しました。やっぱり宗教的なことや、その国にとって不適切ということはいろいろありますからね。そういうことは絶対描かないようにしています。 だじゃれもたくさん考えた中から、失礼になるようなものは省いたり、ことばを変えたりして。
たとえば、「ストローで すえーでん」「なかよく すうだん」も、最初に考えたのは「ストローで すえーでん」「はなから すうだん」だったんです。


スウェーデンのページには、長靴下のピッピもいます!

───「はなから すうだん」(笑)!

絶対面白いでしょ? でもスーダンの人で「私たちは鼻からジュースを飲みません」って、思う人がいるかもしれない。感覚的に発想しただじゃれよりは威力が落ちてしまうかもしれないけど、そこは、失礼にならないことを優先してるんです。作ってひっこめただじゃれがいっぱいあります。

───絵を描いていて、ここは特に苦労した、という部分はありますか?

「おらんだ!」(オランダ)のページ! これ苦労したで、僕。

───ゴッホですね!

こんなん真似したらできるかなと思ってたけど、やっぱりゴッホすごいなと思ったな。難しかったわ。
でもこういうシャレがないとね、面白くないから。

───長谷川さんの描くゴッホのタッチ、貴重です。

それから、調べても情報がちょっとしか出てこない国を描くのは大変でしたね。調べても調べても同じ写真しか出てこなかったり。どこかの国を調べてたときに、画像を検索すると、民族衣装着た同じおっさんばっかり出てくんねん。次、図鑑調べても、そのおっさんが出てくんねん。それしか写真ないんかい!みたいな。

───同じ人の写真ばっかり(笑)。見たことがない外国のもので、資料が少ないものを描くのはとても難しそうです。長谷川さんは、絵本に登場する世界の国で、実際に行ったことのある国はありますか?

行った国の数は多くないですけど、テレビの撮影でブータンとか行きましたね。

───では、ブータンのページは実際に長谷川さんが見た景色なんですね!

うん。建物とか、こんなんばっかりやったね。高地やから乾燥しててね。やっぱり行ったことがある国は描きやすいね。民族衣装も買って帰ってきたし。

───素敵ですね。絵に描かれているものと同じ民族衣装ですか?

こんな柄のものですね。これはわりとスタンダードな柄です。膝くらいまでの着物でね、絶対ハイソックスと革靴を履くねん。袖の白い布は、あとからつける、つけ袖です。かっこいいよ。

───絵を見ているだけで、いろいろな国の文化に触れることができますね。知ると興味がわいてきて、さらに調べたくなります。長谷川さんも制作中に調べていて印象に残ったことなどありましたか?

いや、全部。「へえー!」ばっかりやで。

───付録の世界地図には、描かれているものが一覧になっているので、見比べると大人でもすごく勉強になります。


付録の「『だじゃれ世界一周』を3倍楽しく読むヒント」

面白く読んで興味持つのが1番いいんです。『だじゃれ日本一周』も、そうやって小学校でよく読んでもらっているそうです。

───裏表紙に登場する国の挨拶が描かれているのも楽しいです。これも長谷川さんのアイディアですか?

そうですね。世界の人らみんな仲良くなってほしいなという思いで作ってます。 この絵本を作るとき、こんな緊張した世界の中で出版して良いのか悩んだけれど、もともと、面白い国名でみんなで笑いあえれば仲良うなれるんちゃうかという思いがありました。お互い緊張してたら仲良くなれるわけないからね。

───遠く離れた国どうしが、隣り合ったページで だじゃれで会話しているというのは、とても平和な光景ですね。

笑うのは大切なことでさ。怖い顔してたら仲良くなれるわけないし。よその国の人とだって、仲良うなろうと思う気がないと、仲良くなんかなれるわけない。まず笑いあえれば、笑うてくれたらいいなと思うんです。

───今日の絵本ライブでは、世界の国名を知らないくらいの年齢の子どもたちも、みんなケラケラ笑っていたのが印象的でした。

ちっちゃい子は、理屈では笑わへんからね。音とリズムだけで面白かったら笑ってくれますね。
読みやすいリズムを、いちばん意識して文章を書いています。

───リズムやだじゃれで笑って、世界の国を知ってじっくり楽しめる。小さい子から大人まで長く楽しめる絵本だと実感しました。最後に、絵本ナビ読者へメッセージをお願いします。

これは、声に出して読む本やと思うので、自分なりの読み方で、歌うようにリズム良く読んでほしいです。決まりなんてないんでね。
あとは、細かいところをいろいろ描きこんでるので、絵で楽しんでください。

───ありがとうございました!

インタビュー・文:掛川晶子(絵本ナビ編集部)

撮影:所靖子(絵本ナビ編集部)



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長谷川義史(はせがわよしふみ)

  • 1961年、大阪府生まれ。グラフィックデザイナー、イラストレーターを経て、現在絵本作家として活躍中。作品に『おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃん』(BL出版)『うえへまいりまぁす』(PHP研究所)『どこどこどこ』(ひかりのくに)『おたすけてんぐ』(教育画劇)『スモウマン』(講談社)『がまの油』(ほるぷ出版)『たこやきのたこさぶろう』(小学館)など多数。
    『おたまさんのおかいさん』(解放出版社)で第34回講談社出版文化賞絵本賞。『おへそのあな』(BL出版)で第17回けんぶち絵本の里大賞、『いいからいいから3』(絵本館)で第19回けんぶち絵本の里大賞を受賞。『ぼくがラーメンたべてるとき』(教育画劇)で第13回日本絵本賞、第57回小学館児童出版文化賞を受賞。『だじゃれ日本一周』(理論社)が第3回MOE絵本屋さん大賞第3位、『へいわってすてきだね』(ブロンズ新社)が第7回MOE絵本屋さん大賞第1位に。

作品紹介

だじゃれ世界一周
作:長谷川 義史
出版社:理論社
だじゃれ日本一周
だじゃれ日本一周の試し読みができます!
作:長谷川 義史
出版社:理論社
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