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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  ほんとうにあった難民の家族とねこの物語『難民になったねこ クンクーシュ』翻訳者 中井はるのさん、編集者 三輪ほう子さん インタビュー

インタビュー

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2018.08.30

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ほんとうにあった難民の家族とねこの物語『難民になったねこ クンクーシュ』翻訳者 中井はるのさん、編集者 三輪ほう子さん インタビュー

表紙から、こちらをじっと見つめる白いネコ。「クンクーシュ」は、ある日、難民となった飼い主家族と共にふるさとの国を離れ、その途中はぐれて迷子になってしまいました。けれども、たくさんの人の力を借りて、クンクーシュは遠く離れた家族と奇跡的に再会することができました。これは、ほんとうにあった物語。あたりまえの生活を送っていた家族が、紛争によって着の身着のまま、ふるさとから逃げなければならなくなる。日本の子どもたちにとっては、なかなか想像しにくいことかもしれません。けれども大切なネコを見失ってしまったら……? これは、とても身近にイメージできるのではないでしょうか。家族とは? 難民とは? 国際支援とは? クンクーシュの物語をきっかけに、子どもたちは、きっとたくさんのことを感じ、考えるはずです。
絵本『難民になったねこクンクーシュ』について翻訳者の中井はるのさん、編集者の三輪ほう子さんへお話を伺いました。日本の子どもたちに届けるためのたくさんのこだわりや、実際にクンクーシュを助けたボランティアの方とのエピソード、彼らの新たな活動の紹介など、お話しくださいました。

  • 難民になったねこ クンクーシュ

    出版社からの内容紹介

    クンクーシュ 5000キロの旅
    難民家族とはぐれた猫がボランティアの力で再会を果たすドキュメンタリー。子どもに親しみやすい猫を通じ難民問題を心で感じる絵本。

    あなたは、「難民」をしっていますか?
    紛争などのために、着のみ着のままで、ふるさとの国から逃げ出さなくてはならないおかあさんと子どもたちの姿を想像してみてください。そして、もし、そのとちゅうで、かわいがっていたねこを見失ってしまったとしたら・・・。
    それが、この絵本の、ほんとうにあった難民の家族とねこの物語です。
    そのねこは、飼い主家族とはぐれ、ひとりぼっちになってしまいました。でも、幸運なことに、心やさしく行動力あふれる人たちに助けられ、5000キロもの旅をし、ついに、飼い主家族と奇跡的に再会することができたのです。
    難民とは?家族とは?国際支援とは?
    1ぴきのねこがつないだ出会いから、あなたは、どのように感じ、考えるでしょうか?

0から事実を確認して進めました。

───白いネコの存在感がある、とても印象的な表紙ですね。本当にあった出来事がもとになっているということですが、翻訳された中井さんは、もともとこのおはなしをご存知だったのでしょうか?

中井: 私がはじめにこの物語を知ったのは、テレビ番組の仕事でした。番組での翻訳を依頼されてストーリーを知り、すっかり心をうばわれました。ネコの写真を見て、かわいくてかわいくて……。ボランティアの方の行動力で、はぐれてしまったネコを飼い主に届けてあげたということに、純粋に「すごい!」と驚きました。善意がハッピーエンドに繋がった、とても素敵な話だと印象に残っていました。

翻訳者・中井はるのさん

───家族の方が、イラクからトルコ、ギリシャ、ノルウェーへと移動していたことを考えると、本当に奇跡のような話ですね。

中井: その後1年半くらい経ってから、この物語を扱った絵本が日本で出版されると耳にしたんです。
聞いた瞬間、絶対翻訳したいと思いました。おはなしも全部わかっていましたし、私自身ネコを飼っているので、ネコに対する思い入れも強いんです(笑)。その後、かもがわ出版さんから出版されると知って、翻訳を立候補しました。

───かもがわ出版さんが、この絵本の日本版を出版することになった経緯を教えていただけますか?

かもがわ出版・三輪: かもがわ出版は普段は社会問題を扱った人文系の書籍の出版が多く、保育や教育書の他、児童書は一部でした。絵本、特に翻訳の絵本は扱ってきていなかったのですが、社内で学校図書館に納品できるような翻訳絵本を出版しようという声が上がり、エージェントの方に、適した絵本を探していただいていたんです。そのなかで出会った一冊が、アメリカで出版されていた絵本「クンクーシュ(原題:Kunkush・ The True Story of a Refugee Cat)」でした。

かもがわ出版編集者・三輪ほう子さん

───日本版出版の決め手は何だっだのですか?

三輪: 今の世界で話題になっている、社会的なテーマを持った絵本を探していたのですが、候補に挙がった絵本のなかで、何よりこの絵本の絵に惹かれました。日本の子どもたちにも馴染みやすいと感じる絵だったことが一番の決め手になったと思います。
翻訳については、中井さんが手を挙げてくださったと聞いて、人気作をたくさん手がけている大変ご活躍の方ですから、とても心強く、ぜひとお願いすることになりました。

中井: 三輪さん、帰り道に私の手をぎゅっとにぎってくれて嬉しかったです。

───翻訳が決まってから、中井さんは翻訳作業をどのように進めていったのでしょうか?

中井: まずは原文に沿って翻訳していったのですが、いまひとつしっくりこなかった。クンクーシュに関わったボランティアの方たちのFacebookのページを調べるうちに、事実を直接本人たちに確認したいという思いが生まれてきました。0からもう1度、聞くべきことがあるなと。
それからそのボランティアの方たちへ連絡をとり、絵本に書かれている日付に間違いがないかということから、クンクーシュの見た目のことまで、いろんなことを聞きました。

───確認したことで、原文と違ったこともありましたか?

中井: 原書ももちろん調べて書かれているのですが、関わった方が書いているわけではないので、全てを疑ってかかる気持ちで臨みました。やはりボランティアの方に確認したことでわかったことがいろいろありましたね。ボランティアの方とクンクーシュの出会いなど、本当は絵本と出来事が前後していたということもありました。絵本では、ボランティアの女性が車でクンクーシュに缶詰をあげた話が先に描かれていますが、本当は、カフェでクンクーシュがボランティアの方のところにピョンとのってきて、助けを求めてきたほうが、はじめの出来事だったそうです。おはなしの展開や絵の部分での細かい違いは直すことができませんが、正確な日付や移動距離など、文章で直せるものは全部修正しました。

───ご本人からその場でのことを聞くと、本当にあったことなんだと、さらに実感がわきますね。
絵本に登場するボランティアの方の中で、はじめにクンクーシュを見つけたアシュリーさんと、現地でクンクーシュの飼い主を探したエイミーさん、アメリカからSNSを使って世界規模で飼い主を探す手助けをしたミッシェルさんの3人はもともとお友達同士だったんですね。

───このおはなしは、SNSが活躍しているのが現代的です。

中井: SNSって、良いことにも使えるし、ちょっと悪意のある人だったらいくらでも悪いことに使えてしまいますよね。今回のことは、すごく良い実例で、インターネット、SNSがなければ、こんなことは不可能だったと思います。

───3人は、絵本が日本で出版されることについて、どんな反応でしたか?

中井: すごく喜んでいて、「なんでも質問に答えるから細かいことでも遠慮なく聞いて!」と、言ってくれていました。その通り、本当にちょっとした疑問にもすぐに返事をくれました。来日する前から頻繁に連絡を取っていたので、初めて会う頃には、すでに良い友達になっていて(笑)。私にとっても、すごく良い出会いになりました。何よりメールのやりとりで終わってしまったかもしれない人たちに会えて、「あなたたち、すごいことやったわね!」と直接言えたのが、とても嬉しかったです。

2018年5月 来日したエイミーさんと中井さん
2018年4月 来日したミッシェルさんと中井さん

「今」も続く、「ほんとうの話」

───中井さんとエイミーさん、ミッシェルさんの写真に写っているかわいいぬいぐるみ、これはクンクーシュですか?

中井: そうなんです。実は、アシュリーさんたちが、彼女たちが新しい活動をしていることを知りました。クンクーシュは、家族と再会して幸せに過ごした後、残念なことに病気で亡くなってしまったのですが、クンクーシュ亡きあと、3人は、難民の方たちの生きがいを作りたいと、このぬいぐるみのプロジェクトをはじめていたんです。

───ぬいぐるみを作るプロジェクトというと……?

中井: 難民として、母国以外の地に来た方たちは、決まった仕事につくことが難しく、収入を得るのがとても大変です。そんな方たちに、仕事の機会を作りたい、と3人は考えて、真っ白でふわふわなクンクーシュのイメージに合う布地を探し、デザインを考え、現地でぬいぐるみを製造販売できるしくみを考えたのです。今はインターネットで販売をしているのと、日本でも販売できるところを探しているそうです。

───クンクーシュの存在は、希望のシンボルになっているんですね。

実物をみせていただきました。ふわふわでかわいい!

三輪: エイミーさんはぬいぐるみを真空パックにして連れてきていて。日本にぬいぐるみを持ってきてくださったとき、パックの中で7つくらいぺしゃんこになっていました。外に出したらふわーんと戻って。かわいいだけに、ちょっとかわいそうと思ってしまいました(笑)。

───ぺしゃんこで空を飛んできたんですね(笑)。それぞれに、タグがついていますが、何かメッセージが書かれているのですか?

中井: このタグには、このぬいぐるみを作った人のことが書かれています。
たとえば「ふたりの子(男の子と女の子の母)、ナジャラが心をこめてつくりました。わたしは、シリアでドレスのデザイナーでした」という風に、読むとどんな人が作ったのか分かるようになっています。

───作った方個人の顔が見えてきて、ぬいぐるみにとても親近感がわきますね。

中井: そこまですべて考えられているアイディアがすごいですよね。
クンクーシュは、おはなしの後も、難民の方たちの希望となって生き続けているんです。アシュリーさんたちとのやりとりからこの活動のことを知って、ぜひ絵本でも伝えたいと思い、三輪さんに相談しました。

───三輪さんは中井さんの提案を聞いて、どう思われましたか?

三輪: 原書があるものですので、はじめは原文の通りに翻訳したものを出版するというイメージしか持っていませんでした。でも、本の続きの事実があるということを、日本の子どもたちに伝えたいと思いました。そこで、翻訳者あとがきのページに、中井さんのメッセージとともに情報を盛り込むことにしました

───完成したあとがきのページは、読み応えがありますね。中井さんの子どもたちへ向けた<翻訳者メッセージ>と、エイミーさんとぬいぐるみの写真も掲載されていて、今に続いているドキュメンタリーとして、おはなしのリアリティが増して感じられます。

中井: 実は、翻訳をすることになったときに、思い切ってUNHCR駐日事務所にメールで問い合わせをしたんです。帯に載せるコメントをひとことでもいただけたらと書いたら、一度詳しく話を聞きたいとお返事がありました。東京の事務所に三輪さんと伺ってこれまでの経緯などを説明させていただくと、「日本には難民について分かりやすく伝えているものが少ないので、なにか協力できることがあれば」と言ってくださいました。当時のUNHCR駐日代表のダーク・ヘベカーさんが、「飼いネコは家族の一員で、人間、動物の差はない」と、本部のOKをとるのに説得してくださったそうです。

三輪: ダーク・ヘベカーさんは、1ページ分の心のこもったメッセージを寄せてくださいました。
ダークさんは、ぬいぐるみのクンクーシュを手にもった写真を送ってくださって、すごくお茶目な方でしたね。

───ダークさんの、「この絵本を読めば、ねこはただのペットではない、すべての難民たちにとって、生きる証であり、希望の象徴だとわかるでしょう」「もし、難民になにかをしてあげたいと思ったら、あなたならなにができるか、考えてみてください。」というメッセージが心に残りました。

三輪: この、ダークさんのストレートな問いかけは、きっと1人ひとりの日本の子どもたちに届くのではないかと思います。

中井: ダークさんのメッセージを通じて、人や動物に対する思いやりや親切の行為について考えるきっかけになるといいなあ、と思っています。

より日本の子どもたちに手渡しやすい形に

───日本の子どもたちのために、工夫された点がいろいろあると伺いました。

中井: たとえば、原書では「クンクーシュ 」は本当の名前がわかるまで「ディアス」(ギリシャ神話の神の名前)と名付けられていて、文章のなかでもディアスと書かれていたのですが、読み手の子どもによってはわかりにくいので、翻訳ではディアスの名前は出さず、「まいごのねこ 」という形にしました。

翻訳のラフでは、Facebookページの名前は「ディアスを家族のもとへ」でしたが、完成した日本版では「まいごのねこを家族のもとへ」という訳になっています。

中井: それから、原書は、淡々と事実を述べた文章だけで構成されていたのですが、日本版では、子どもたちがわかりやすいように、一部会話を入れた文章にしています。

───もともとは、会話がなかったのですね!

三輪: 今回、難民という難しいテーマを扱っていますが、小学校中学年くらいの子どもたちから手に取れる絵本にすることをミッションにしていました。
この本の完成前に、ある小学校の図書の時間に、司書さんが子どもたちの前で試し読みしてくださることになりました。その結果、3年生から6年生までの100人くらいの子どもたちと、学校司書さん、先生方から、いろいろなアイディアや意見をいただくことができました。会話があるとわかりやすいというのも、子どもたちの意見を生かしたものです。

───子どもたちからの意見は、ほかにどんなものがありましたか?

三輪: ある学年の子どもたちは、ちょうど本ができるまでの工程について社会科で学習をした後だったそうで、「僕なら、私ならこうする」という意見をたくさんくれたんです。はじめ、子どもたちが知らない言葉は、巻末に説明をまとめていたのですが、これも、子どもたちの声をもとに、各ページの文中に説明を掲載して、低年齢の子でも読みやすいようにしました。また、名前もはじめテレビで紹介されたときは「クンクシュ」という名前でしたが、実際はアラビア語での発音に近いのは「クンクーシュ」だったんです。でも1度テレビに出た名前でしたから、変えることを躊躇していたところ、子どもたちが「クンクーシュ」のほうがかわいらしくて言いやすい、と言ってくれたんですよ。

───「クンクーシュ」の名前にも、子どもたちの意見が反映されていたんですね!

三輪: また、1番良かったと思うのが、子どもたちのリクエストで、クンクーシュと登場人物の移動地図「クンクーシュ5000キロの旅」を入れたことです。

巻頭の地図・クンクーシュ5000キロの旅

───登場人物と、クンクーシュが移動した国の位置が一目でわかりますね。

三輪: やはり登場人物が日本の名前ではないので覚えにくいですし、移動するたびに違う人が出てくると混乱してしまう子どももいます。わかりやすいように地図を入れてほしいということでした。この物語の骨組みがこの地図でとてもわかりやすくなったと思います。

───世界地図を勉強する前の子どもたちでも、ストーリーを追いやすいですね。

中井: 日本語版のデザインをしてくださった桂川潤さんが原書をベースに作ってくださって、素晴らしい地図になりました。まるで原書に最初からあったようなできばえでできあがりをみて驚きました。

『クンクーシュ』制作チーム、印刷所(光陽メディア)での印刷立ち会いにて。デザイナーの桂川潤さん(手前)もいっしょに。「用紙も製本も、印刷機も色校正も、アイディアを出し合って、チームワークでがんばりました。」

───おはなしの最後の、「もっとしらべてみよう!」「考えてみよう! 書いてみよう!」のページも、とても充実していますね。「もっとしらべてみよう!」ページでは、難民に関する基本データや、興味を持った子どもたちのために、ウェブサイトや児童書などの資料も掲載されています。

三輪: ここでもUNHCRの方に用語などを細かくチェックしていただきました。

──ここに記載されている「日本への難民申請 1万9629人・国籍82か国」に対して「在留を認めた人数 65人」(法務省ホームページより 2017年度速報値)という人数にショックを受けました。

三輪: そうなんですよね。でも実際は「難民認定」という言葉で言うと、さらに少ない20人なんです。けれども、子どもたちにもわかりやすく「在留を認めた人」まで入れて65人と記載しました。

───本当は20人なんですね……。

三輪: すごい数字ですよね。このページでは、最低限の基本情報入れているのですが、大人も知らないことがありますね。さらに疑問を感じた方は、関連のウェブサイトとして掲載しているページを、調べてもらえればと思います。

───「考えてみよう! 書いてみよう!」のコーナーでは、おはなしの理解を深めるための設問が掲載されています。この設問も面白い内容ですね。

中井: 設問は、私と三輪さんで考えて作成しています。子どもたちに向けた設問を考えるのは楽しい作業でした。

三輪: 中井さんのアイディアで「ネコを主人公にしたおはなし」を書いてみることのすすめなど、子どもたちに興味を持ってもらえそうなユニークな提案も加えています。日本語版は、難民になじみの薄い日本の子どもたちが、さらに感じたり考えたりしやすいように、パワーアップしたものになっていると思います。

───子どもたちがそれぞれに調べたり考えたりするヒントがつまっているんですね。授業や調べ学習でも活躍しそうです。

三輪: 絵がはっきりしていて、遠くからでも場面がわかりやすいので、教室など大勢の前で読むのにも良いと思います。

絵本の帯で紹介されている、小学校4年生の感想、“「人間はやさしい」ということがわかりました。”

───最後に、絵本ナビ読者へ向けてメッセージをお願いします。

中井: この本の表紙を見て、「このネコかわいい」と思ったら、手に取って開いてみてください。ネコが好きな子はネコ中心に見てくれればいいし、ネコを見失った家族の気持ちを掘り下げて考えてみてもいいです。これをきっかけに難民について知って、ちょっと調べてみようかなと思ったり、人の優しさってすごいなと思うのでもいいんです。とにかく、この本を読んでみて、感じたこと、真似してみたいと思うことがあったら、その翌日から何か行動を起こしてもらえたらと思います。渾身の一冊です。

三輪: 小学校の図書室の椅子の上に、この本を置いておいたら、子どもたちがやってきて、「クンクーシュだって!」「ネコだ!」「かわいい!」と表紙を見て口々に言ってくれたんです。それがとても嬉しくて。クンクーシュの絵だけで、子どもたちをひきつける力のある絵本なんだなと思いました。1970〜80年代、インドシナ難民を受け入れた頃は日本でも今とは違う意識や関心が社会で持たれていました。けれど、現在のヨーロッパ難民に対しては、縁遠いイメージがあります。でも実際に世界では難民の方が増えて助けを必要としている人たちがいます。子どもたちがこれから向き合っていく世界の現実です。今後、日本でも難民問題をテーマにした絵本や児童文学が増えて広がっていくと思います。この絵本も、子どもたちが難民の方の気持ちや生活に触れるきっかけのひとつになってくれればうれしいです。

───ありがとうございました!

インタビュー・文:掛川晶子(絵本ナビ編集部)
撮影:所靖子(絵本ナビ編集部)

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