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子どもの頃の夢は人形劇団員?

───ミロコさんといえば、『オオカミがとぶひ』(イーストプレス)で第18回日本絵本賞、大賞受賞という鮮烈なデビューを飾ったことが話題になっていますが、絵本作家になりたいと思ったのはいつぐらいからですか?

18歳くらいからです。その前は人形劇団員になりたくて、大学時代は大阪市内で子ども達に劇を見せる人形劇団に実際に入っていたことがありました。最初は台本担当で入ったんですが、何しろ人が少なくて、「チョウチョだけ飛ばして!」とか「フクロウ役できる?」とか言われているうちに、だんだん役をやらされるようになって…(笑)。次第に、物語を書くことを続けていきたいと思うようになっていきました。

───ミロコさんというと、絵の印象が強く残るのですが、元々はおはなしを書きたくて、絵本作家を目指されたんですね。

そうなんです。絵は自分ではかけへんと思って、最初は知り合いに頼んだりしていたんです。でも、なかなか思い通りの絵を描いてもらえなくて、注文を付けすぎてケンカ別れみたいになることもありました。あるとき、こんなに色々注文をつけるなら、自分でも描けるんじゃないかと思って描いてみたら、自分のおはなしと絵が一致した作品が描けたので、これや!と思って今に至ります。

───絵本を描くときに特に気をつけているというか、テーマにしていることはありますか?

絵を描くときはなにかモチーフを決めて描くことが多いですね。今年は「赤い月」をテーマに絵を描いています。おはなしを考えるときは、頭の中は常に自由に発想できるようにします。折角思い浮かんだおはなしを「描けないから…」という理由で断念しないよう、最近はいろんなものを描けるよう練習しています。

───今回の絵本でも新しく挑戦した部分はありますか?

人間の顔をちょっと微笑ませることができるようになりました。以前は微笑ませることに抵抗があったんですが、挿絵の仕事をしたときに「もうちょっと文章を読み込んで、感情を表した絵を描いてほしい」と言われたことがあって、そのときに、ちょっとだけ表情をつけた人物が描けるようになりました。それ以降も人物の表情をつけるように意識して描いてきて、ようやく最近、気持ちと表情が繋がっている絵を描くことができるようになりました。
私はずっと動物を描いてきたからか、直立した人間を描くのは今でも得意ではないんです。最近はダンスを踊っている人や、曲芸をやっている人など動きのあるポーズを描いて幅を広げています。

子どもの頃は、父が絵本を読んでくれました。

───子どもの頃に絵本を読んでもらった思い出はありますか?

私は弟と2人姉弟なんですが、うちではもっぱら父親が絵本担当だったんです。寝る前には毎晩1冊ずつ絵本を読んでもらいましたね。子どもって、何度も読んでとせがむので、なかなか終わらないんですよね(笑)。

───よく読んでもらった絵本はどんなものがありますか?

『ぼちぼちいこか』(作:マイク・セイラー  絵:ロバート・グロスマン  訳:今江 祥智  出版社:偕成社)と『じごくのそうべえ』(作・絵:田島 征彦  出版社:童心社)は何度も読んでもらった記憶があります。おならのところとかでゲラゲラ笑って、大阪弁のしっくりくる感じが大好きでした。あと、タイトルを忘れてしまったのですが、科学系の絵本で魔法使いが出てきて科学実験をする絵本も大好きでした。「ヤレホンダラピー」という魔法使いの呪文の部分は今でも鮮明に覚えています。

───ミロコさんは定期的にワークショップを開いて、子ども達と接する機会を増やしていますよね。

人形劇団を辞めて本格的に絵を描くようになったとき、個展などで大人の人たちから褒められることにだんだん違和感を感じるようになってきたんです。そんなとき、子ども相手にワークショップをする機会がありました。子どもって普通に無視とかしてくるんですよ(笑)。そうすると私も変に気を遣わなくていいというか、わがままになれる感じがして、とても気持ちが軽くなったんです。サイン会で絵を描いても、子どもは「ゾウ描いて!」と平気でリクエストしてくるし、「僕、オオカミにひげ描いてほしくないんだよね」とクレームをつけてくる(笑)。そんなところが面白いなと思って、今では定期的に子どもと触れ合っていないと、モヤモヤしますね。

───『ぼくの ふとんは うみでできている』はどのように楽しんでほしいですか?

この絵本で描きたかったことは、子どもの頃から私が感じていた夜の怖さではなくて、夢が現実と繋がっている不思議というか面白さなんです。絵本ではいつも、物語に書いてあることだけで完結させずに、その先を想像してほしいと思って描いていますね。次の日のぼくの見た夢はなんだろう…とか、今日私の見る夢は、現実の何とつながっているんだろう…とか。その思いはデビュー作『オオカミがとぶひ』から変わらず持っていますね。自分の想像の広がりを楽しんで遊んでくれたら嬉しいです。

───ありがとうございました。今夜から見る夢をいろいろ想像してみたいと思います。


取材中、ずっとミロコさんを伺っていた「ボウ」くん。アトリエにはもう一匹、「ソト」くんが取材を見守ってくれました。

Q.好きな季節は?
A.冬。寒い方が好きなんです。

Q.行ってみたい国は?
A.ガラパゴス諸島。本物のゾウガメのすごさを見てみたい。

Q.好きな色は?
A.黄色とグレーと赤ムラサキ。
赤ムラサキは昔から好きな色なんです。茎が赤ムラサキの植物を見ると本当の色という気がしてきます。
グレーはどこに入ってもいい感じになってくれるオールマイティな色だと思います。

Q.今、一番書いてみたいものは?
A.風景。自然の風景を最も苦手としているので描いてみたいです。

Q.ネコの好きなところは?
A.わがままなところ。




(編集後記)

『オオカミがとぶひ』で注目を集め、お会いするのがとっても楽しみだったミロコマチコさん。実際にお会いしたミロコさんは、権威ある賞に臆することなく、ひょうひょうと淡々と、ご自身の作りたい絵本と真摯に向かい合っている様に感じました。ミロコさんの次回作は、愛猫「鉄三」との思い出を描いた絵本になるそうです。新作でどんなミロコワールドを私たちに魅せてくれるのか、今後も目が離せない作家さんになりました。

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インタビュー: 磯崎園子 (絵本ナビ編集長)
文・構成: 木村春子(絵本ナビライター)

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ミロコ マチコ

  • 1981年、大阪府生まれ。画家・絵本作家。2004年から画家として活動を開始。個展やグループ展など、作品展示を全国各地で精力的に行い、伸びやかな作風で、動物や植物を生き生きと描き、注目を集める。おもに子どもを対象としたワークショップにも力を注いでいる。2012年、『オオカミがとぶひ』(イースト・プレス)で、絵本デビュー。同作で2013年、第18回日本絵本賞大賞を受賞した。画文集に『ホロホロチョウのよる』(港の人)、装画と挿絵の仕事に『サバンナの動物親子に学ぶ』(羽仁進 著/講談社)、『きみの町で』(重松清 著/朝日出版社)などがある。美術同人誌『四月と十月』の同人。

作品紹介

ぼくのふとんは うみでできている
ぼくのふとんは うみでできているの試し読みができます!
作:ミロコ マチコ
出版社:あかね書房
全ページためしよみ
年齢別絵本セット