たしろちさとさんデビュー作が待望の単行本化!
絵本紹介
2021.09.30
2021年9月新刊&おすすめから、児童書(よみもの)5冊と実用書5冊を紹介します。
感染症の流行で、まだまだ移動や外出の制限が続く中、お家でじっくり本を読もうというお子さんが増えています。
そんな読書に目覚めた小学生向けに、各出版社から良作の児童書が次々と発売されています。絵本と違い、表紙の絵だけでは、どんなおはなしか判断するのは難しいので、ぜひ出版社からの紹介やみどころを参考に、気になる本を見つけてもらえたらうれしいです。
出版社からの内容紹介
オランダ銀の石筆賞受賞!
心にひびく
兄弟の旅の物語
11歳のぼくは、いつも
16歳の兄ヤードランの面倒をみている。
ヤードランは、何かに夢中になると、
たいへんなことをしでかしてしまうからだ…
11歳のジョシュは、いつも16歳の兄ヤードランの
面倒を見ている。
ヤードランは、何かに夢中になると、
たいへんなことをしてしまうときがある。
「あなたはヤードランを守る天使なのよ」と、
ママはいつも、ジョシュに言う。
秋のある日、湖で、ケガをして
群れに置いていかれた
ツルの子どもを見つけたとき、ヤードランは、
「ツルの子に飛び方を教えて、
群れに返してやる」という考えに、とりつかれた。
昔、女優だったママが持っていた
大きな作り物をつばさをつけて、
スプリートと名づけたツルの子に、
飛び方を教えようとする兄弟。
でも、夢中になりすぎたヤードランは、
ジョシュにケガをさせてしまう。
そのせいで、ヤードランは
施設に入れられることに。
離ればなれになりたくない兄弟は、
スプリートを連れて、
ツルが越冬する南の地を目指し、
二人で旅を始めるが…?
○スプリート
ヤードランがツルの子に夢中になったせいで、
ジョシュは大ケガをする
○ハンググライダー
迷子のツルの子を、南の越冬地に連れていく、
というアイディアが浮かぶ
○南
兄弟はスプリートを連れ、
二人きりで、南を目指して旅に出る
○鉄塔
施設の先生に追いつかれてしまった二人。
ヤードランは高い鉄塔に登り、
下りてこようとしない。
○ぼくたちは、永遠に
ママが駆けつけて、
思いがけない決断をする。
出版社からの内容紹介
コールデコット賞受賞作家
スロボドキンの挿絵がたっぷり入った
低学年向けの読み物。
いつも大臣たちのいいなりで、
すきなことがひとつもできない
8歳の王さま。
でも、ある日、機転をきかせて…?
8歳の王さまは、なんでも
大臣たちのいうとおりにしなければならないのを、
とてもきゅうくつに思っていました。
そんなある日、大切な王冠が
カラスにとられてしまい…?
王さまが、機転をきかせて
大臣たちをやりこめる、昔話風のお話に、
コールデコット賞受賞画家が絵をそえました。
小学校低学年からひとり読みできる、
カラー挿絵がたっぷり入った楽しい読み物です。
出版社からの内容紹介
大学の卒業研究にあきたらず、
「モグラなのに名前はネズミ。泳ぎ、銀色に光る」
というカワネズミを追いかけることにした大学院生。
まったくの手探りで研究をはじめ、苦労しながら、生息地での観察、飼育下での実験などをとおして、カワネズミの行動に関する数かずのおどろきの発見にたどりつきます。
そこには、いっしょに研究を楽しみ、発見をともに感動し、ときにはきびしい言葉をかける、大学教授の存在がありました。
出版社からの内容紹介
『けんか餅』に続く、「お江戸豆吉」シリーズ第二弾!
柳の下から、若旦那と豆吉の菓子屋をじっと見つめる謎の男。ある日、まんじゅうを見るなり「のろいまんじゅうだ!」と叫んで倒れてしまった。その日から店には不穏なうわさが…。「のろいまんじゅう」の意味とは…そして、豆吉と若旦那はこの問題を解決できるのか!?
出版社からの内容紹介
真っ赤なヒナゲシの花がゆれるフランダースの野。のどかな風景のこの場所は、第一次世界大戦時、激戦地になったところだ。今も、不発弾や兵士の持ち物が見つかる。近くに住むマルテンス一家には、代々伝わる宝物があった。それは詩が記された一枚の紙きれ。第一次世界大戦に従軍した兵士が書き、戦後、世界中で有名になった詩だ。なぜこの詩がマルテンスの一家に伝わることになったのかを語りながら、戦争と人々のかかわりを描く物語。あとがきでは、「ヒナゲシの花」が戦後、戦没者追悼の象徴となった経緯が述べられている。
この書籍を作った人
1943年、イギリス、ハートフォードシャ―生まれ。ロンドン大学キングズ・カレッジ卒業。小学校教師を経て児童文学作家になる。ウィットプレッド賞、スマーティーズ賞、チルドレンズ・ブック賞など数々の賞を受賞。邦訳作品に『最後のオオカミ』『忘れないよリトル・ジョッシュ』(ともに文研出版)、『世界で一番の贈りもの』、『おじいちゃんが のこしたものは…』、『希望の海へ』、『戦火の馬』(以上、評論社)、『モーツァルトはおことわり』(岩崎書店)、『ロバのジョジョとおひめさま』(徳間書店)、『月にハミング』(小学館)などがある。
出版社からの内容紹介
ロングセールスを続ける『いいタッチわるいタッチ』の著者が家庭内での暴力問題(DV)をテーマに描いた新刊絵本!!
このコロナ禍で外出がままならない状況下に、DV(ドメスティックバイオレンス)被害が社会問題となっています。
なかなか表に出にくく、また声をあげにくい問題について、著者があえて描き下ろした新作絵本です。
父親によるDV。そんな家庭環境で生きる少年の心の内を描いた作品です。
親からのDVを受ける子どもは「自分が悪いから」と思いがちです。
本作品は、子どもたちに暴力ということについて考える機会を設けたい。また、DVを受けている子には、あなたは悪くない。誰か外の人に話せば助けを求められることへの気づきを促したいといった趣旨で描かれています。
特に子どもの教育に携わっている方々、また小児科の先生方に、ぜひお読みいただきたい一冊です。
目を向けにくい問題を真正面からとらえた、勇気ある作品です。
「あとがき」には、こうした家庭を救済するための情報も収録しています。
※本書は復刊ではなく、新刊の書籍です。
みどころ
胸の痛くなる本ですが、現実にこういう環境のお子さんはいるのでしょうね。
君は悪くない、助けを求めて。とすごく思うのですが、こういう環境下にいるお子さん達が、果たしてこちらのような本を手にして読める境遇にいるのかも心配になります。それゆえに、多くの方達が読んで、気づいて手を差し伸べてほしいと思いました。
(まゆみんみんさん)
出版社からの内容紹介
小学校中~高学年に理解しやすい言葉で日本国憲法の主要条文について解説するこども版憲法解説書。「憲法って何?」という憲法そのものの定義や意義をはじめ、「国民主権」、「平和主義」、「国民の義務と権利」など、小学校6年生の公民授業に登場する内容を中心に、要点をしぼって解説。大人もこっそり学べる とってもやさしい憲法入門。
出版社からの内容紹介
かこさとしが贈る「こころの本」。
心身にハンデを持つ子への想いが込められた絵本です!!
本書は1985年に、かこ先生が全国心身障害児福祉財団からの依頼で描かれたもの。
先生は当時、心身にハンデをもつ子に対するおもいやりのない行いや、無関心の横行に心を痛めていたといいます。
子どもたちが、ハンデを抱えたお友だちを理解し、受け入れ、お互いに学びながら成長していけるように。そしてどんな人にも優しい社会になるように。そんな先生の強い想いが託された作品です。
子どもたちが大人になったとき、きっと心に残っている一冊になることでしょう。
※本書は、1985年・ポプラ刊『かわいいきいろのクジラちゃん』を再編集し、新装復刊するものです。
出版社からの内容紹介
かこさとしは、一九四八年に大学を卒業してから四十代半ばまで、セツルメントというボランティア活動をとおして、毎週のように手描き紙芝居を子どもたちの前で演じていました。子どもたちの欲求に応えるおもしろい作品を探究しつづけたことが、その後の創作活動へと繋がっていきました。また、かこは紙芝居の歴史を研究し、その本質を知ろうとしました。本書では、かこの膨大な紙芝居資料をふりかえり、作品の魅力を探ります。
全紙芝居作品の概要のほか、作品年表、かこさとしの紙芝居に関する寄稿などを集める。セツルメント時代の貴重な資料など、図版を多く掲載し、視覚的にもわかりやすくまとめています。今、紙芝居の創作・実演にかかわるすべての人に楽しんでいただける内容です。
この書籍を作った人
加古里子1926(大正15)年福井県武生町(現・越前市)生まれ。1948年東京大学工学部卒業。工学博士。技術士。民間化学会社研究所に勤務しながら、セツルメント活動、児童文化活動に従事。1959年から出版活動にかかわり、1973年に勤務先を退社後、作家活動とともに、テレビニュースキャスター、東京大学、横浜国立大学などで児童文化、行動論の講師をつとめた。また、パキスタン、ラオス、ベトナム、オマーン、中国などで識字活動、障がい児教育、科学教育の実践指導などを行い、アメリカ、カナダ、台湾の現地補習校、幼稚園、日本人会で幼児教育、児童指導について講演実践を行った。『だるまちゃんとてんぐちゃん』『かわ』(福音館書店)、『からすのパンやさん』(偕成社)、『富士山大ばくはつ』(小峰書店)など、500冊以上の児童書の他、『伝承遊び考』(全4巻・小峰書店)など著書多数。土木学会著作賞、日本科学読物賞、児童福祉文化特別賞、菊池寛賞、日本化学会特別功労賞、神奈川文化賞、川崎市文化賞、日本児童文学学会特別賞、日本保育学会文献賞、越前市文化功労賞、東燃ゼネラル児童文化賞などを受賞。
出版社からの内容紹介
世界遺産の謎と不思議に迫る最新版!
豊富な写真やイラストを駆使して、子どもたちの持つさまざまな疑問や興味について分かりやすく解説する〈キッズペディア〉シリーズ。
本書では240ページの大ボリュームで、国内外の世界遺産の謎と不思議に迫ります。
●目で見て理解、一目瞭然なつくり!
地域ごとに章分けしていますが、2ページの見開き構成なので、どこからでも読めます。
美しい写真や図解で、見どころや疑問をていねいに解説します。
●日本の世界遺産はすべて収録!
2021年登録の「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」「北海道・北東北の縄文遺跡群」のほか、将来の世界遺産候補も網羅しています。
●海外の世界遺産は重要・有名・人気の物件を厳選!
歴史や環境、芸術的な観点から、注目度の高いものを徹底的に吟味。
イギリス湖水地方(イギリス)、アントニ・ガウディの作品群(スペイン)、九寨溝の渓谷の景観と歴史地域(中国)、バガン(ミャンマー)、ナミブ砂海(ナミビア)なども新たに追加しました。
●国際的な感覚と多様な視点を養う!
世界の文化や歴史に触れることで、さまざまな角度から考える力が身につきます。
●世界遺産を比べる特集ページ
巨大な像、すごいお墓、動物の保護など、各地の世界遺産を共通のテーマでまとめた読みものも楽しめます。
【編集担当からのおすすめ情報】
子どもが学べ、大人も楽しめる、本格的なビジュアル百科です。
旅行の手引きとしても楽しめますよ!