かねてから「ウルトラマンの絵本を作っているらしい」というウワサのあった よしながこうたくさん。ついに完成した絵本を持って、絵本ナビオフィスに遊びに来てくださいました。タイトルは『ぼくだって ウルトラマン』!なんと、円谷プロ公認です。その主人公は・・・?!意外にもウルトラマンに結構詳しいイソザキ編集長も興味津々。テーブルから身体を乗り出す勢いです(笑)
- ぼくだって ウルトラマン
- 作:よしながこうたく
- 出版社:講談社
絵本だけの新ウルトラマン誕生!地球で活躍するウルトラマンに憧れて、地球にやって来た「ウルトラマンユウキ」。ところが、ユウキは、怪獣から逃げてばかりの弱虫ウルトラマンだった!
まずは、NEWヒーローのご紹介をお願いします!
「えー、この丸っこい、いかにも ひ弱そうなウルトラマンが、この本の主役「ウルトラマンユウキ」です。
ユウキは、活躍している他のウルトラマンたちに憧れて、ウルトラM78星雲から地球へやってくるんです。
自分も戦うぞ、と。しかし、実際に遭った怪獣たちは予想以上に大きくて怖かった。彼は逃げ出してしまいます。」
ウルトラマンなのに弱虫なんて斬新!(笑)神社の境内で小さくなっている姿が可愛いですね。
「はい。ユウキは、ここで地球の少年たちに出会って、これから強くなるために特訓をうけたり、頑張っていくんですが・・・。」
面白そう!子どもたちに特訓されるウルトラマンというのも聞いたことがないです(笑)
「普通のウルトラマンは、身長40m(13階建てのビルくらい)あるので、大きすぎて子どもとの交流は難しいですよね。なので、ユウキの身長は苦心しました。子どもと目線が合って、怪獣とも向き合える大きさ。他のウルトラマンとの並びも考えて、こだわりの『ビル3階建て』サイズです。この大きさのおかげで、街の中での動きなど、今までウルトラマンにはなかったアクションが描けたのは面白かったです。」
「ユウキ」は、こうたくさんならではの、すごく自由なウルトラマンに見えますが、既存の「ウルトラマン」という確立されたキャラクターがある中で、新しいウルトラマンを作るというのは、制約もあったのでは?
「そうですね。編集者さんと話し合いながら、ちょっとずつ試行錯誤して制作しましたが、円谷プロさんはじめ、いろいろな方にアドバイスをいただきました。たとえばウルトラマンスーツは光沢を出さないようにということや、ウルトラマンはこういう発言はしない、とか。この作品では、ユウキと一緒に、初代ウルトラマンが登場するので、キャラクターを壊さないよう慎重に描きました。 でも、なにより、僕自身がもともと子どもの頃からウルトラマンの大ファンなので、ウルトラマンの絵本を作るという話になってから、関係者の方に具体的なアドバイスをもらえたことはすごく嬉しかったですね。」
ドラマのエピソードの1つに感じるほど、しっかりとウルトラマンの物語なのに、不思議とこうたくさんの世界に違和感なく溶け込んでいますよね。
「親近感があってみんなが共感できる、いかにもありそうな日本の景色の中でウルトラマンを動かすのがすごくやりたかったんです!ユウキのウルトラマンスーツの模様もちょっと和風の要素を取り入れていたりするんですよ。頼りないけど頑張る、そんなウルトラマンユウキを身近に感じて応援してもらえたら、と思います。」
子どもの頃の夢は特撮監督、小さいときから絵を描いていたのも、怪獣の絵をうまく描けるようになりたかったから、という筋金入りウルトラマンファンのこうたくさん。ウルトラマン愛がほとばしる作品に、関係者からも早速喜びの声が届いているそうです。
ウルトラマン世代のマニアが思わずニヤリとしてしまうしかけもたくさん隠されているようですよ。子どもたちはもちろん、往年のウルトラマンファンも、ぜひ細かいところまでじっくり楽しんでくださいね!
頑張るユウキと、強くてかっこいい初代ウルトラマンの活躍する今作に続いて、セブン、ジャック、A、タロウ・・・と、いろんなウルトラマンが活躍する続編を早くも勝手に期待してしまうスタッフ一同なのでした。
<おまけ>
特別版、博多弁での読み聞かせ。笑いいっぱいのぜいたくな時間でした。 楽しい時間をありがとうございました!
<展覧会情報>
『 ぼくだってウルトラマン原画展 』
12月1日(日)〜 12月30日(月)
★場所 Cafe Edomacho 福岡県福岡市東区松香台2-1-3ラティーナ2-102
★時間平日 11:00 〜 20:00 土日 10:00 〜 20:00
イベント詳細ページはこちら↓
https://www.facebook.com/events/552234358192099
文・構成: 掛川晶子(絵本ナビ編集部)