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まほうのさんぽみち

まほうのさんぽみち(評論社)

絵本が大好きな女の子とパパの、幸せであたたかいお話。

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絵本紹介

2021.12.23

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子どもの感性を育み、こころに残る絵本児童書8選 レビューコンテスト、大賞レビューの発表です

2021年秋冬西日本ファミリー読書×絵本ナビレビューコンテストが、11月6日から12月7日まで開催されました。
全部で156レビューが集まった今回のコンテスト、いよいよその大賞レビューの発表です。
子どもの感性を豊かに育む読書の時間。すてきな本との出会いは、子どもたちの心に残り、一生の宝物になるはずです。
レビューを読んで次に読む絵本を決める。そんな絵本の選び方も絵本ナビでご提案しています。

大賞レビューの紹介です

ねこには、ねこの想いがある。

受賞レビュー

のらねこが人間と信頼関係を築いていく様子を平易な、でも丁寧な文章で描いている。一緒に読んでいた子供は、優しくしようとする人間になかなか心を開かずひっかいてくる猫に、「なんでそんなことをするんだろう」と納得いかない。たぶん、年齢の低い子供や動物を飼ったことのない人ほどそう思うだろう。この作品には「相手を想う想像力」がぎっしり詰まっている。それがあって初めて、一方通行ではない、心のやり取りが始まるということを、この主人公は知っている。ねこには、ねこの想いがある。いつか、私の子供もそれを実感として知ってくれたらいいなと思う。

だっこらっこさん ママ)

イマドキの歯磨き絵本

受賞レビュー

この絵本、上の子供たちが小さいときにぜひ欲しかったです!!
トイレや歯磨きなどの生活習慣を遊びながら教えてくれる絵本やおもちゃはたくさんあるので、私も色々集めました。
上の子は割とむりやり歯磨きを始めてしまったせいか、最初は毎回バトルバトルで大騒ぎでした。下の子は逆に上の子たちが普通に磨くのを見ているせいか、嫌がらずむしろ積極的に磨いて欲しがっていました。
ただ、きちんと仕上げ磨きする時間が取れなかったので自己流というかテキトーな感じ。
そこでポケモンだいすきな下の子にこの絵本を見せたところ、大ウケ。
何度も指でこすっています。そのうち、歯ってこうやって並んでいるんだね、虫ばいきんはどこにいるの?汚れはここにつくの?と。
口の中そのものに興味津々でした。
磨き方も手順がしっかり示されていて、単に歯を磨こう、ばいきんをやっつけよう、ではなく、歯の汚れの落とし方をキチンと教えてくれるのが、さすが日本歯科医師会監修といったところです。

この本がもっと早くに出ていれば、上の子とあんなにバトルを繰り広げなくて済んだのになあと悔やまれます(笑)
今歯磨きに苦労している親子みんなにオススメしたいです。

いちりんのはなさん ママ)

答えのない問いに向き合える大人でありたい。

受賞レビュー

色とりどりの炭酸水が吹き出る実験をする楽しそうなエイダの表紙絵を見て「それなぁに?!」と駆け寄って来たのは、我が家のなぜなぜ期真っ盛り3歳息子でした。あちゃー。これ絶対やりたいって言うやつやー!!!と私は冷や汗。

子供の好奇心というのは、時にやっかいで、時に愛おしい。

その探求の先に何があるのかを、暮らしの中で、一緒に実験したり調べたりしてあげられたら良いのだろう。うん、分かってはいるのです。でも、なかなかそういう気持ちや時間の余裕ってないよなぁと、エイダのご両親の姿を自分と重ねている私でした。

ひとりになってもエイダは、どうして?なんで?と深く考え、問いを生み出し続けます。私にも、知りたくて試したくて衝動を抑えられなかった子供時代があったことを、ふと思い出してしまい、なんだか胸が熱くなりました。

好奇心の芽を摘み取ることなく、共に悩んで、調べ、考察につなぐことこそ、大人のすべきことだとあらためて感じたワンシーンでした。

ネットで調べたり聞いたりすると、たいていのことは答えが分かってしまう昨今ですが、未知のウイルスに翻弄された私たち大人は、正解の分からないカオスの中を右往左往しています。

答えのない問いを見つけ、そこに挑む力というものが、いかに大切かを痛感している、まさにそんなタイミングで、出会えて良かったと心から思えた一冊でした。

カオリンゴカモシレナイさん ママ)

心温まる素敵な絵本

受賞レビュー

なんとも温かで慈愛に満ちた素敵な絵本です。
読んだ後は、しばらくぼーっとして、余韻に浸ってしまいました。
「そらのきっさてん」のマスターは、白い猫の雪男さん。下界で命を終えた人たちが、次々と訪れます。そこで働くぼくは、「ほしのこんぺいとう」ハンター。お料理に入れるほしのこんぺいとうを網ですくってとってきます。
訪れる人にぴったりのお料理をそっと差し出すマスター。一口食べれば、心が解けて温まり、幸せを運んでくれる、不思議な不思議なお料理です。
下界を旅立っても、こんな素敵な居場所があるんだなと思えれば、飼っていた家族との別れを経験しても、時が経てば心穏やかになれそうな気がします。
「そらのきっさてん」に「ほしのこんぺいとう」言葉の響きもとても素敵な、心が温まる一冊です。

あさみーこさん)

〈かんぺき〉って何だろう?

 受賞レビュー

人工ペットが作られる研究所の一室で、小さなガラス瓶に入れられている〈しっぱいさく〉たち。
この〈しっぱいさく〉を引き連れ、脱走するネズミ×ゾウのバーナバス。

とても重たいテーマですが、絵の可愛さやドキドキの脱走もあってか、3歳でも夢中になり、毎日「バーナバスよんで!」と持って来ます。

人工ペットの中でも、我が子は〈しっぱいさく〉のモシがお気に入り。私は〈しっぱいさく〉のピントが好きです。勿論、バーナバスもやっぱり可愛い!!
〈かんぺき〉な人工ペットに惹かれない親子だからか、「なぜ〈しっぱいさく〉なの?こんなにかわいいのに…。」と子どもも色々と考えていました。

この絵本を読んで、〈かんぺき〉って何だろう?〈しっぱい〉って何だろう?と考えるきっかけになりました。
子どもから大人まで楽しめる我が家の宝物の一冊です。

うさぎのタンタンさん ママ)

幅広い年齢に人気があります

受賞レビュー

保育士です。
シンプルな内容なので乳児さん向きかと思いましたが、3〜5歳児にも人気があります。
自分の好きなメニューの「めんめん」を応援しながら盛り上がり、最後は「こう来たかー!」といった展開になった為最後まで見応えがあり子ども達の反応が良いです。
また想像通り1〜2歳児の乳児さんは飽きない程度のボリュームとハッキリした色合いやイラストが好みのようで読み聞かせの時は喜んで見ています。
(主に給食前などのわずかな空き時間に重宝します)
身近な食べ物がキャラクターとなりイキイキとレースを展開する様子を見ながら指を指し「めんめん!」と教えてくれます。また皆で応援したり拍手をする事も楽しいようです。
保育園や幼稚園にあると間違いなく人気の絵本のひとつになるだろうなぁと思いました(^-^)

ほいくえんのせんせいさん  せんせい)

物事は一面だけじゃない

受賞レビュー

絵もお話も可愛いゆめぎんこうシリーズ。今回のお客さまは悪い夢ばかり見るから眠れないみたい。ぺんぺんともぐもぐも実は怖い夢は苦手…だけれど、おじいさんの言葉を思い出して、お客さまの夢を買い取る決心をします。
苦手なものでもやってみよう、と勇気を出すぺんぺんたちの前向きな姿勢、その後押しをするおじいちゃんの言葉が素敵です。夢に限らず、日常でもちょっと苦手かも…でも勇気を出して誰かに手を差し伸べるために一歩を踏み出したいときはありますよね。そんな時に背中を押してくれる本です。
また、お客さまの夢も悪夢ばかりではなく、何か一面だけを見ると悪いところばかりが目につくけれど、実はそれだけじゃないということを優しく教えてくれると感じました。
結末までとても優しくて可愛い本です。

じゃすさん ママ)

かわいいようかいの芋掘りあんない♪

受賞レビュー

ようかいむらシリーズは小さいこどもにはじめての行事や季節のイベントをわかりやすく伝えるのにとても役立ちます。
今回もワクワク芋掘りを楽しむようかいたちを通して、こどもたちが芋掘りを楽しみに待ち望む気持ちを盛り上げたり、楽しかった芋掘りを思い出したりするのが目に浮かびます。
そしてここに出てくる妖怪がほんとにかわいくて小さいこどもも安心して読めます。おとなのわたしがよく聞いていた妖怪も、あまり聞き馴染みのない妖怪もいてちょっと調べてみるのも楽しいです。

もけこさん ママ)

西日本新聞社は、福岡に本社を置き北部九州エリアにて新聞発行をしている新聞社です。 同社が実施する、西日本ファミリー読書は、元鹿児島県立図書館長・故 椋鳩十氏が提唱した「親と子の読書運動」を継承し、約60年にわたって取り組んでいる児童書の企画です。

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