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注目の新刊&オススメ絵本情報2020/09/24
実は、毎月出版される新刊絵本も、季節によってある程度傾向がみられます。(例えば、3月は入学入園絵本、夏は図鑑、12月はクリスマス絵本という感じです)
しかし、2020年9月は「ネコの絵本」が豊富に出版されました。一体なぜこんなにネコの絵本が重なったのか、長年、絵本を見続けている絵本ナビスタッフも首をかしげるばかり……。それならと、新刊ネコ絵本をまとめてみました。 お気に入りのネコ絵本を見つけてください。
★新刊★発売すぐに話題沸騰! ネコの隠された姿が、今明かされる?!
ネコ絵本トップバッターは、業界でも一目置かれるネコ好き絵本作家・町田尚子さんの新刊。ネコ飼いが一度は気になる、「出かけているとき、ネコは何をしているんだろう……?」という疑問に、町田さんが正面から向き合った一冊です。
床屋で髪を整えて、釣りに出かけ、ぼうずだったから回転寿司……って、一体どこのおじさん?と思えますが、そのどの姿もやっぱりかわいい! こんなネコの姿を見ると「ひとりで留守番させるのはかわいそうで……」という心配も吹っ飛んでしまいます。ネコ、かなり自由を謳歌しています。 ファンの間でおなじみの町田さんの愛猫・白木もしっかり出てきますので、探してみてくださいね。 にんげん、でかけていった。
★新刊★ひとりぼっちのネコの声、あなたに届きますか?
自由気ままなネコの後は、ちょっと切ないネコをご紹介。ネコって自由なようでいて、実は寂しがり屋で愛情に飢えている……。そんなネコの姿が、坂本千明さんによる紙版画の繊細なタッチと、ネコの一人称の語り口によって、より一層私たちに迫ってきます。ページを開いたら最後、家に招かずにはいられない一冊です。
●動画公開中!
●ネコってとっても世渡り上手!
そうは言っても、ノラネコの中には「ここはご飯をもらう家」「ここは昼寝をする家」と、ちゃっかり考えて生活しているのもいるようで。(そういうところが、ネコらしくて愛される所以でもあるんですよね)
さて、ここにも一匹、いろいろな名前で呼ばれているネコがいるようです。このネコが定住を決めたお家とは? そこからはじまるある交流とは? 絵本を読んで確かめてください。 はなさき通りのネコは、とってもいそがしい! 3番地で朝ごはん、9番地でお茶、18番地で絵のモデル……行く先々で、ちがう名前で呼ばれています。ある日、ひとり暮らしのマレーさんとネコが出会って……。1匹のネコが人と人をつなぐ暖かな絵本です。
★新刊★家族の暖かさが伝わる、どいかやさんのネコ絵本
「チリとチリリ」シリーズで人気のどいかやさん。自然の中でネコと共に暮らし、絵本を作られているどいかやさんの新刊は、家族の暖かさと、物と作る幸せにあふれたあるネコの少女のおはなしです。
ニャンルーは、森のコナラの木の下の家に、お父さんとお母さん、そしてまだ小さいふたごの弟たち、ニャンクーとニャンムーといっしょにすんでいます。 どいかやさんのネコ絵本
★新刊★霧の中、パン屋にやってきたお客は……ネコ?
ここまでずっと、ネコがメインの絵本を見てきたので、ここでちょっと一休み。あるパン屋の女の子に起こった、ちょっと不思議なある日の絵本をご紹介します。
小さなパン屋さん「ネコノテパンヤ」がある町は、霧に包まれていました。 お母さんが配達に出かけたので、ネコノテパンヤのななえちゃんは、一人でお店番。すると、帽子を深くかぶったお客さんがやってきました。 そのお客さんをよく見ると、「えっ、もしかして猫?」。お客さんの帽子の下から、長く伸びたひげが見えました。つぎつぎに猫のお客さんがやってきて、うれしそうにパンを買って帰ります。 想像力豊かな心の旅ができる絵本です。
実は、この絵本に出てくるパン屋さんは、広島県尾道市に実在する「ネコノテパン工場」というパン屋さんがモデルなのだそう。
作者の高木さんごさんが、旅行中に訪れてパン屋さんの佇まいを気に入り、この作品を生み出したと言います。 『ネコノテパンヤ』制作前には、黒井健さんと共に、実際にお店に伺って、取材をされたそうです。 美味しそうなパンの香りが絵本から漂ってきそうですね。
★新刊★安房直子さんの作品を、いもとようこさんの絵で堪能しよう
『きつねの窓』や『うさぎのくれたバレエシュ−ズ』など、透明感がありつつ、どこか切ないファンタジー作品を多く世に生み出し、今なお、熱烈なファンの多い安房直子さん。
そんな安房直子さんが、いもとようこさんのために書き下ろした『まほうのあめだま』が、この度、「大人になっても忘れたくない いもとようこ名作絵本」の一冊として、復活しました。 いもとようこさんの貼り絵で味わう、安房直子さんの世界。お子さんと一緒にご堪能ください。 大人も子どもも“名作を読もう” 安房直子+いもとようこ
元気をなくしたとき、大好きな人と、はなればなれになってしまったとき、あまくて、すうっとつめたくて、ふうわり軽くなる「まほうのあめだま」はいかが…
引越しのために猫のチローは大好きなみほこちゃんと離れ離れに。 チローはお菓子屋のおばあさんにもらわれますが、すっかり元気をなくしてしまいます。そんなチローに、おばあさんは魔法のあめ玉を食べさせてくれます。 安房直子がいもとようこのために書き下ろしたお話。
●表紙、見返し、背まで、まさにネコまみれ!
しっとりした物語絵本が続いたので、ちょっと趣向を変えて、これでもかとネコが出てくる一冊をご紹介。タイトルからすでに『ねこだらけ』。ページをめくると見返しにまずネコ。1ページ目から色々なネコの種類をご紹介。さらに、二本足で立つネコ、民族衣装を着たネコ、楽器をかき鳴らすネコ、踊りはじめるネコ、ネコ、ネコ、ネコ……。
読み終わった後に「もうお腹いっぱ!」とならないあなたは、重度のネコ好きと認定されることでしょう。 アメリカンショートヘアにイリオモテヤマネコ。 東京都のミミ、佐賀県のたま。浴衣ねこもいれば、民族衣装を着たねこも。果ては「狛犬」ならぬ「狛猫」まで!? 丹精こめて描かれた、個性豊かな400匹のねこたちに、大人も子どももびっくりすること請け合いです。一匹一匹を観察したり、美しい衣装を眺めたり、「私はこのねこが好き」「ぼくの家のねこに似てるなあ」「〇〇ねこを描いてみよう」……楽しみ方は無限大。 近年ねこブームで、多くのねこ絵本が刊行されていますが、ひと味違ったねこの魅力が味わえる絵本です。
●日本語って面白い!
目でネコを楽しんだ後は、ちょっと口を動かしてみましょう。
ダジャレ言葉の魔術師・林木林さんが生み出した、クスっと笑える同音異義語の絵本。声に出すと面白さは2倍、3倍と膨らみます。山村浩二さんの味わいある絵も魅力の絵本です。 ここにひらがなの言葉があります。
●30年以上愛される、瀬川康夫の名作
ネコ絵本のラストを飾るのは、700万部を迎えるロングセラー『いないいないばあ』の絵を描いた、瀬川康夫さんの一冊です。
ネコとネズミという王道の組み合わせの追い追われの関係を、短い言葉と愛らしい絵で描き、1981年から今も多くの読者を魅了する作品です。 |
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