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【連載】デビュー20周年記念連載 みんな大好き! なかやみわさんの絵本絵本ナビ 2018/03/29
連載最終回は、なかやみわさんに20周年を迎えた今の気持ち、今後の制作について伺いました。
●2018年は原画展やサイン会などでファンの方と交流できるのが楽しみです。
―― 絵本作家としてデビューしてから20年経って、ご自身が変わったと思う部分はありますか?
そうですね……。デビューしたばかりの頃は、「この絵本は何歳向けの本ですか?」と聞かれても、「何歳くらいでしょうね……。2、3歳から分かるんじゃないかと思います」と答えてしまうくらい、自分の絵本が何歳の子に向けて描いているか曖昧だったように思います。 でも今は、この表現は、3歳くらいの子に分かるだろうな、こういうキャラクターを描くと、共感してもらえるだろうな……と、20年前よりも子どもに寄り添って描けるようになったと思います。
―― 2018年以降は、どのような絵本を作っていきたいと思いますか?
今年は、昨年描いた作品が出版されるので、それをしっかりと読者の方に届けていきたいと思います。そのひとつが、今年企画されているイベント。 6月から、愛知県一宮市にある三岸節子記念美術館で、「なかやみわ 絵本の世界展」が開催されます。 また、「やさいのがっこう」シリーズを出版している白泉社の絵本専門雑誌「「MOE40th Anniversary 島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展」」でも、原画を飾っていただくことになっています。こちらは、東京の松屋銀座にはじまって、宮崎、大阪などを巡回する予定です。 イベントに合わせて、サイン会など読者の方とお会いできる機会も増えると思います。
―― ファンとしてはとても嬉しい1年になりそうです。
昨年、ほとんどの時間を新作絵本の制作に充てていたので、今年は少しスピードをゆるめて、自分の20周年を振り返りたいですね。
―― なかやさんにとって、この20年は長かったですか? 短かったですか?
長かったような、短かったような……。 ただ、毎回毎回、夢中になって絵本を制作しているので、20年経ったという気はしていないのかもしれません。 なので、サイン会とかで読者の方とお会いする機会があると、3歳くらいのときにサイン会の列に並んでくれた子が、大人になってまた、会いに来てくれたり、「子どもは大きくなってしまったんですが、懐かしくて並びました」と言ってくださるお母さんがいらっしゃったりすると、「あぁ、20年経ったんだなぁ」と感じますね。
―― そういう思いは、10周年のときとは違うものですか?
10周年のときは、まだまだこれからやらなきゃという気持ちが強かったように思います。 20周年となると、自分もやりたいことをある程度、形にできたという感覚があるようで、ちょっとゆっくり振り返ってみたいなという考えも出てきたんだと思います。
―― 今のご自身の姿は、絵本作家としてデビューした20年前には想像できたことですか?
全く想像できませんよ。そもそも、20年も絵本を作り続けられると思っていないですし、その中で、「そらまめくん」や「くれよんのくろくん」など、長く愛されるシリーズが生まれるなんて、考えられませんでした。 でも、20年前に絵本の普遍性に気づいて、ずっと長く愛される作品を作りたいと思い、飛び込んだからこそ今がある。 今回、こういう形で振り返ってみると、本当にいろいろな仕事をさせてもらったんだなということを、ひしひしと感じますね。
―― これからの10年、20年で新たにやってみたいことはありますか?
新たにやりたいチャレンジは、今のところ、あまり考えられていないのですが、今、シリーズになっている作品たちを、今後はきちんとした形で保管するというか、まとめる作業をしていきたいと思っています。 これだけ長く読み継がれる作品なので、自分が亡くなった後にも、同じような状態で子どもたちに読んでほしいと思うんです。 先々のことを考えて、残していくための準備を、元気なうちに少しずつやっていかないとと思っています。 特に今、IT化が進んで、インターネットとか、電子書籍に絵本がどんどん流れていってしまっている。 Youtubeを使った読み聞かせ動画もたくさん出ていますよね。私は、個人的には絵本は本の形で、身近な方の声で子どもに読んでほしいと思っています。 なので、最近のIT化の流れには、きちんと危機感をもって、意志を示していかないといけないと思っています。
―― なるほど。
私がデビューしたての頃、当時活躍されていた絵本作家さんたちが、よみきかせの必要性を感じて、今の絵本のスタイルを作ってくれました。 今、中堅となった私たちは、その思いを引き継いで、絵本の良さ、本の形で読み聞かせをすることの大切さを、新しい作家さん、新しい親御さんに伝えていく必要があると感じています。 Youtubeではなく、身近な方の手渡しによって、子どもたちが絵本と出会ってほしい。 そういう点では、声をあげていかなくてはいけないと1人の作家として思っています。
―― なかやさんのように感じている絵本作家の方たちは、きっとたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
作家の方はみんな、きちんと手に取って、めくって、声に出して読んでもらえるように、一生懸命絵本を作っています。 それが伝わらないのは、作り手の作家としても非常に悲しいことです。 でも、子どもたちの根本的な部分は、20年前も今も変わらない。 だから、大人の方には、たとえ短い間でも良いので、ご自分の手と声で、子どもたちに絵本を手渡すことをしてもらえたら嬉しいです。
―― これからのなかやさんの活躍が、ますます楽しみになりました。今日は本当にありがとうございました。
●もっと知りたい! なかやみわさんへ一問一答
Q.ストレス解消方法は?
A.絵本の原画が完成した後、ずっと溜め続けていたラフ画や下描きを一気に掃除するとき。 「全部、終わった〜〜」ってスッキリします。 Q.毎日、何時間くらい制作をしているのですか? A.朝9時ごろから、子どもが学校から帰ってくる午後5時半くらいまで仕事をしています。 5時半ごろに一旦、手を止めて、洗濯物をたたんだり、ご飯を作ったり、家事をします。 そのあと、午後8時半くらいから、11時半くらいまで仕事をして1日が終わります。 朝は5時半ごろからお弁当作りがあるので、日付が変わる前には寝ようと思っているのですが……なかなか、計画通りにはいきませんね(苦笑)。 Q.今、一番欲しいものは? A.若さ Q.お気に入りの時間の過ごし方は? A.ペットのもるちゃん(モルモット)を抱っこして、なでなですること。 Q.絵本作家になるために必要なことはなんですか? A.読者(子ども)に、楽しんでもらえる絵本に仕上げること。そして、その努力を惜しまないこと。
●アトリエ探訪
数々の作品を生み出した、なかやみわさんのアトリエを見せていただきました。
●イベント情報
開館20周年・作家活動20周年記念特別展
「なかやみわ 絵本の世界展」 画業20周年の企画展として、人気絵本シリーズの原画100点以上、ラフ画などを展示公開。 ワークショップや講演会、サイン会なども開催予定です。 会場:一宮市三岸節子記念美術館 期間:2018年6月30日〜8月19日 URL:http://s-migishi.coms-migisi.com ●サイン会&講演会 日時:7月7日(土) サイン本:14時〜15時 講演会 :15時15分〜16時 ・ワークショップ「はじき絵をかこう!(仮)」 日時:8月8日(水) 14〜16時 ※詳細は決まり次第、美術館ホームページで お知らせします。
「MOE40th Anniversary
島田ゆか 酒井駒子 ヒグチユウコ ヨシタケシンスケ なかやみわ 5人展」 会場内で、なかやみわさんの原画が展示されます! 会場・会期: (東京)松屋銀座 2018年4月18日〜5月7日 URL: http://www.matsuya.com/m_ginza/ (宮崎)みやざきアートセンター 2018年夏頃 URL:http://miyazaki-ac.com/ (大阪)阪急うめだ本店 2018年冬頃 URL:https://www.hankyu-dept.co.jp/
【サイン会】
●トーハン「こどもの本ブックフェア」京都会場 日時:7月22日(日)13時〜15時 場所:京都市勧業館(みやこめっせ) 第2展示場 ●『やさいのがっこう とうもろこしちゃんのながいかみ』発売記念サイン会 会場:くまざわ書店調布店 東京都調布市布田4-4-22 トリエ京王調布A館4階 TEL:042-490-2052 日時:4月8日(日) 14時〜(30名) 15時〜(30名) ※参加の方には、1冊につき1つ特製マグネットをプレゼント。 ※サイン会の前に、絵本専門士によるおはなし会も開催。 ※期間内【2018年3月29日から2018年4月25日まで】にご回答いただいた絵本ナビメンバーの方全員に、 絵本ナビのショッピングでご利用いただける、絵本ナビポイント50ポイントをプレゼントいたします。 感想を送る>> ※掲載されている情報は連載当時のものです。
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