けんちゃんのもみの木

けんちゃんのもみの木

  • 絵本
作: 美谷島 邦子
絵: いせひでこ
出版社: BL出版

在庫あり

税込価格: ¥1,760

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作品情報

発行日: 2020年10月01日
ISBN: 9784776409762

出版社のおすすめ年齢:中学年〜
233mm×278mm 32ページ

この作品が含まれるテーマ

みどころ

「きみはどこにいるの? どこにきえたの?
どの星なの? みつけたい さがしたい
きみのところに いきたい」

大切な人が目の前から突然いなくなって、その人を探し求めてやまない心を、もみの木の姿に託して描いた切なくも美しい絵本です。

ひまわりを育てていた9歳の男の子は、花が咲いた一週間ののち、飛行機事故でこの世を去ります。
「お母さんがやいたマドレーヌ、だいすき」
「お母さんのにおい、だいすき」
そう言って両手を広げて飛んできた男の子。
名前はけんちゃん。

同級生のみきちゃんも、けんちゃんのけしゴムをたいせつに持っていてくれている。
けんちゃんが過ごした、消えない日々。
けれども突然の事故でいなくなったけんちゃんを探して……お母さんとお父さんは山に登ります。
その山の名は、御巣鷹山。

そう、1985年8月12日の日航ジャンボ墜落事故で山に消えた520のいのちのひとつだったのです。
焼けただれた山に、けんちゃんのお父さんが植えた小さなもみの木は、長い年月で空にとどくような高さになっていきます。
涙を受け止め、枝をゆらす大きな木に……。

いせひでこさんのすばらしい水彩画は、儚くも美しいこの世の色を描き尽くすかのよう。
美谷島邦子さんがせつせつと綴る言葉は、悲しみをたたえつつも、いせさんの絵に寄りそわれ、いのちを受け止める真摯なまなざしに満ちています。

けんちゃんに会いに、もみの木に会いに、御巣鷹山に登り続ける美谷島さん。
美谷島さんはけんちゃんのお母さんです。
そして美谷島さんと親交が深く、自らも御巣鷹山慰霊登山を続けてきたいせひでこさん。
おふたりだからこそ作ることができた、大切ないのちの灯りへ、祈りをこめた絵本です。

(大和田佳世  絵本ナビライター)

出版社からの紹介

あの日 たくさんの星が山に降った。

1985年8月12日、群馬県御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落、520人が亡くなる史上最大の航空機事故となった。
事故で9歳の息子を亡くし、心が迷子になってしまったお母さんは、焼けただれた山の斜面にもみの木を植え、くる年もくる年も、息子に会いに山に登り続けた。
もみの木は、悲しみを聞き、悲しみに寄りそい、35年で空にとどくような高さになった…。
空の安全を願い、ひたむきにいのちと向き合いつづけた母の軌跡を、いせひでこが精魂込めて描く。

ベストレビュー

切なすぎますね。

この事故は私も覚えています。
小学校低学年だった私は、家族でこの事故をテレビのニュースで見ていました。
群馬県出身ではありませんが、比較的近い地域だったので、親もこの大惨事のニュースを凝視していた風景が、今も走馬灯のように蘇ります。
今親になり、子供を失った方もいたのだと思うと、本当に改めて心が痛みます。
今年はコロナの影響で登山を諦めた方もいるでしょう。
どうか想いは届きますように。
届いていますね、きっと。
そしてもう二度とこのような事故が起こりませんように。
(まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子10歳)

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