トットちゃんの 15つぶの だいず
  • ちょっとためしよみ

トットちゃんの 15つぶの だいず

  • 絵本
企画・原案: 黒柳 徹子
作: 柏葉 幸子 松本 春野
出版社: 講談社

在庫あり

税込価格: ¥1,760

絵本ナビ在庫 残り8

  • ◆『見積書』は商品を買い物かごに投入後、作成いただけます。
  • ※かごに入れても商品の確保は完了いたしません。お急ぎの際には、お早めに購入手続きの完了をお願いいたします。
  • ※「取り寄せ注文する」の際には、出版社の在庫状況により、お取り寄せできない場合がございます。あらかじめご了承ください。

作品情報

発行日: 2023年07月24日
ISBN: 9784065319642

出版社のおすすめ年齢:低学年〜
ひとりで読むなら小学校低学年から
32ページ

この作品が含まれるシリーズ

みどころ

もし、一日の食べものがだいず15つぶだけになってしまったら……。

この絵本は、トットちゃんの戦争体験を、トットちゃんの目線で語ったおはなしです。戦争がはじまるとどんどん食べるものがなくなり、トットちゃんは、たった15つぶのだいずで一日を過ごすことになります。
この絵本で描かれる、これまでの戦争絵本と違う大きな特徴を2つ挙げてご紹介します。

1つめは、「一日の食べものがだいず15つぶ」という子どもたちが感覚として掴みやすい表現がなされていること。学校へつくまでに3つぶ食べてしまって残り12つぶになったこと、防空壕の中で不安な気持ちから残りのだいずを全部食べちゃおうか、がまんしようかと気持ちをいったりきたりさせるトットちゃんの姿。子どもたちは、だいずが残り何つぶかということを真剣に数えながら、トットちゃんの気持ちに心を添わせて読んでいくことでしょう。

2つめは、トットちゃんの笑顔です。
これまで、戦争の絵本で描かれる子どもたちに笑顔の場面はほとんどありませんでした。もちろん戦時下のつらい状況の中ですから、暗い顔をしていたり泣いていたりするのが当たり前といえば当たり前なのですが、でもきっとその中でも子どもたちの中にはわずかな喜びがあったり、ホッとする瞬間があったり、笑顔になることもあったと思うのです。お話の中で、トットちゃんは読者である私たちにたくさんの表情を見せてくれます。それは子どもそのものを全身で表現しているようなエネルギー溢れるトットちゃんだからこそ実現したことかもしれません。感情豊かなトットちゃんの戦争体験だからこそ、よりリアルに迫ってくるものがあります。平和で安心だった毎日の生活に戦争が入り込んできて、さまざま感情を動かしながら戦争を生き抜いていくトットちゃんを、子どもたちは、友だちのように感じて読みながら、お話に没頭していくことでしょう。

そんなトットちゃんの明るさやひたむきさによって、戦争を描いたお話ながらもあたたかさが感じられる『トットちゃんの 15つぶの だいず』。そのあたたかさの源は、平和や子どもにとっての幸せであり、だからこそ、その幸せを守らなければいけない、戦争になるとそれが失われてしまうという強いメッセージが伝わってくるのです。

女優の黒柳徹子さんが自身の小学生時代を描き、大ベストセラーとなった『窓ぎわのトットちゃん』。そのもうひとつのおはなしとして『トットちゃんの 15つぶの だいず』が誕生しました。児童文学作家の柏葉幸子さんが子どもたちに語りかけるような親しみやすい文章を、絵本作家の松本春野さんが、やわらかなタッチで生き生きとしたトットちゃんを描かれました。トットちゃんを描くにあたり、いわさきちひろさんの孫でもある松本春野さんは、大きなプレッシャーがあったことをインタビューでお話くださいましたが、トットちゃんへの深い理解と愛情から、新たなトットちゃんがここに誕生しました。インタビューでは、子どもたちに向けて「たくさんの自分といっしょだ、を見つけてほしい」とのメッセージも寄せてくださっています。

トットちゃんの戦争体験を自分のことのように感じながら想像し、平和を考える大きな一歩に……。
親子で一緒に、たくさん会話しながら読んでみてください。

(秋山朋恵  絵本ナビ編集部)

出版社からの紹介

<とうとう、トットちゃんの一日の食べものは、だいずが15つぶだけになってしまいました。>

『窓ぎわのトットちゃん』では描かれなかった、トットちゃんのもうひとつのお話を絵本にしました。

女優の黒柳徹子さんが自分自身の小学生時代をえがいた『窓ぎわのトットちゃん』。世界で2500万部以上のベストセラーとなり、「トットちゃん」と「トモエ学園」は世界中の人から愛されています。

トットちゃんの小学校時代は、日本が戦争をはじめた時代でもありました。

だいすきなパパ。トモエ学園の楽しいお弁当の時間。あまい、あまいキャラメル。<家族そろって、安心で、うれしかった毎日>から、いろいろなものがなくなっていきます。

そして、ある日、とうとう一日の食べものが、炒った大豆15つぶだけになってしまいました。トットちゃんは、15つぶをいつ食べるか、悩みに悩んで……。


長年ユニセフ親善大使として活動されている黒柳徹子さんの原点ともなる、トットちゃんの等身大の戦争体験です。

語りかけるような文章を書いてくれたのは、数々の賞に輝く児童文学作家の柏葉幸子さん。ジブリの「千と千尋の神隠し」に大きな影響をあたえた作品『霧のむこうのふしぎな町』など、魅力的なファンタジーを次々に生み出しています。

絵を手がけたのは、やさしい画風が人気の絵本作家・松本春野さん。「トットちゃん」といえば、いわさきちひろの絵を思い出しますが、松本さんは、いわさきちひろのお孫さんにあたります。大のちひろファンでもある黒柳徹子さんが、「かわいい!」と喜んでくれた令和のトットちゃんになりました。

戦争を描いてはいますが、小さいお子さんにも安心して読んであげられるように配慮してあります。いつも前向きで一生懸命なトットちゃんとはじめて出会うのにもぴったりな1冊です。


*読んであげるなら5歳くらいから
*ひとりで読むなら小学校低学年から
*すべての漢字にふりがなつき

トットちゃんの 15つぶの だいず

トットちゃんの 15つぶの だいず

トットちゃんの 15つぶの だいず

トットちゃんの 15つぶの だいず

ベストレビュー

黒柳徹子さんの戦争体験

今も活躍している黒柳徹子さんと、戦争体験が結びつかなかったのですが、改めてトットちゃんのエピソードとして感銘を受けました。
乏しかった食べ物をポイントに描かれた物語は、軽妙ではあるけれど、生きるということに直結していて、想像することができないほど過酷な状況を想像しました。
1日の食べ物として渡された物が、大豆15粒だけだったら、人はどんな思いになるのでしょう。
夕ごはんの分も入っているから、それを考えて食べなさいと言われたのです。
お母さんは、トットちゃんにいろいろと考えさせたかったに違いありません。
空腹を我慢しながら、トットちゃんは様々なことを考えます。
そして考えて考えて、家に帰るときに7粒の大豆を残すことができました。
そして、何よりも家族が無事だったことに幸せを感じるのです。
共感するにはあまりにも隔絶感のあるエピソードです。
でも、黒柳徹子さんらしい戦争体験であり、食欲という生きるための必須要素を通して、実感できるお話でした。
絵も文章も明るいので、不思議な戦争体験ではありました。
(ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )

黒柳 徹子さんのその他の作品

点字つきさわる絵本 映画 窓ぎわのトットちゃん ストーリーブック / 木にとまりたかった木のはなし / 続 窓ぎわのトットちゃん / チャックより愛をこめて / 講談社文庫 窓ぎわのトットちゃん 新組版 / トットひとり

柏葉 幸子さんのその他の作品

竜が呼んだ娘(5) 竜の巣 / モンスター・ホテルでおにごっこ / ぐうたら魔女ホーライまた来た! / 竜が呼んだ娘(4)語り部の壺 /  竜が呼んだ娘(3) 魔女の産屋 / 竜が呼んだ娘(2) 闇倉の竜

松本 春野さんのその他の作品

いっぽんのき / きょうはぎょうざの日 / Love Letter 〜私への手紙〜 / バスが来ましたよ / あかちゃんがきた! / はるくん と るいちゃん はじめてのパンケーキ


PAGE TOP

  • 子どもに絵本を選ぶなら 絵本情報サイト 絵本ナビ
  • 絵本ナビスタイル 絵本から広がる子育て
  • 絵本の定期購読サービス 毎月お届け 絵本クラブ
  • 英語を絵本で楽しく学ぶ 絵本ナビえいご