クジラがしんだら

クジラがしんだら

  • 絵本
作: 江口 絵理
絵: かわさき しゅんいち
監修: 藤原義弘
出版社: 童心社

在庫あり

税込価格: ¥1,980

  • ◆『見積書』は商品を買い物かごに投入後、作成いただけます。
  • ※かごに入れても商品の確保は完了いたしません。お急ぎの際には、お早めに購入手続きの完了をお願いいたします。
  • ※「取り寄せ注文する」の際には、出版社の在庫状況により、お取り寄せできない場合がございます。あらかじめご了承ください。

作品情報

発行日: 2024年09月04日
ISBN: 9784494015993

出版社のおすすめ年齢:3・4・5歳〜
251mm×256mm 40ページ

この作品が含まれるテーマ

みどころ

ここはふかーくくらい、海の中。まっくら闇がどこまでも続き、なかなかエサにありつくこともできない深海。そんな場所でも生きものたちが日々を過ごしています。

「もう なんかげつも、なにも たべてないよ」

と、その時。

頭上に降ってきたのは、何十年もの長い一生を終えた、大きなマッコウクジラ! 命を終えたクジラの体は、長ければ100年にもわたりさまざまな生き物の命を支え続ける大ご馳走となるのです。

ただよってくる美味しそうな肉のにおいをかぎつけ、真っ先に駆け付けたのは鋭い歯を持つユメザメ。緑の目をゆっくりと見開き、クジラの厚い皮膚を食いちぎります。次に大量にやってきたのは、コンゴウアナゴたち。さらに、タカアシガニやウニ、グソクムシなどの小さな生き物たちが続き、半年もたつとあっという間に食べつくされていきます。やがて骨だけになると、そこにやってくるのは……?

深海という厳しい世界に生きるユニークな生きものたちの、いっときの大宴会を描いたこの絵本。クジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集(げいこつせいぶつぐんしゅう)」と呼ばれるのだそう。

全てを食べ終わってしまった後。50〜100年もの途方にくれるような長い時間、この生き物たちはどんな気持ちで時間を過ごしていくのでしょう。そこには、想像もしたことのなかった驚きの物語が存在していたのです。

数多くの動物・自然に関する本の執筆を手がけられてきた江口絵里さんが紡ぐ物語を、更にイメージを大きく広げてくれているのは、かわさきしゅんいちさんの描く絵。美しく精緻でいながら、とてもドラマチック。いつまでも印象に残るような場面が続きます。監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。知れば知るほど、もっと知りたくなる……不思議な魅力にあふれた絵本です。

(磯崎園子  絵本ナビ編集長)

クジラがしんだら

クジラがしんだら

クジラがしんだら

出版社からの紹介

クジラが死んだらどうなる?ーー深海という厳しい世界に生きるユニークな生きものたちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本

深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。
クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。
はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。
このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。

50〜100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。
鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?
しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。

これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。
監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

*第56回講談社絵本賞(2025年)
*「キノベス!キッズ 2025」第1位
*第16回ようちえん絵本大賞(2025年)
*全国SLA「2025えほん50」選定

ベストレビュー

深海の生き物の命をつなぐこと

クジラの死後、その亡骸が骨の髄まで他の生物の役に立つ様子が淡々と描かれたお話でした。このお話を読んだことで、子どもは「命が受け継がれていく」という感覚を持つことができたそうです。また、深海に生きる生き物の食糧事情の厳しさも知ることができる内容でした。とても興味深く拝見させていただきました。
(さくらっこママさん 40代・ママ 女の子9歳、男の子7歳)

江口 絵理さんのその他の作品

アフリカで、バッグの会社はじめました 寄り道多め、仲本千津の進んできた道 / アマミホシゾラフグ 海のミステリーサークルのなぞ / 高崎山のベンツ 最後の「ボスザル」 / ゆらゆらチンアナゴ / 図書館のトリセツ / ヤモリの指から不思議なテープ

かわさき しゅんいちさんのその他の作品

ゆびでたどる進化のえほん / くらべてみたらすごかった!動物の今と昔ずかん / 前恐竜時代 / 機能獲得の進化史 化石に見る「眼・顎・翼・あし」の誕生 / 恐竜博士のめまぐるしくも愉快な日常 / うみがめぐり −自然をみつめる絵本−

藤原義弘さんのその他の作品

深海生物生態図鑑 / 謎! 最驚! 世界のサメ超図鑑 / 最驚!世界のサメ大図鑑 / 小学館の図鑑NEO 深海生物 DVDつき / 深海のとっても変わった生きもの / 追跡!なぞの深海生物


PAGE TOP

  • 子どもに絵本を選ぶなら 絵本情報サイト 絵本ナビ
  • 絵本ナビスタイル 絵本から広がる子育て
  • 絵本の定期購読サービス 毎月お届け 絵本クラブ
  • 英語を絵本で楽しく学ぶ 絵本ナビえいご