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宮沢賢治の絵本 山男の四月
作: 宮沢 賢治
絵: 飯野 和好 出版社: 三起商行(ミキハウス) ![]() 在庫あり 税込価格: ¥1,650
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作品情報
発行日: 2010年10月
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山男は仰向けになって、碧いあおい空をながめました。その澄み切った碧いそらをふわふわうるんだ雲が、あてもなく東の方へ飛んで行きました。そのときに山男は、なんだかむやみに足とあたまが軽くなって、逆さまに空気のなかにうかぶような、へんな気もちになりました。さて、そのあと、山男にどんなことがおこったか。それはそれは、なんとも奇妙で摩訶不思議なできごとでありました。生前刊行の童話集『注文の多い料理店』に収録された夢物語を、飯野和好がとぼけたあたたかさのある水彩画で描く。 ![]()
飯野さんが描いてくれた賢治の世界を堪能!なんだかとっても不思議な話でしたが、飯野さんの描きだしてくれた宮沢賢治の世界がとても面白くて、読んでいるうちにドンドン吸い込まれてしまいました。他の作品にはないようなちょっと攻撃的なイメージの話でした。 宮沢賢治をよく読む友人に「こんな絵本が出てたよ」と見せると、 飯野さんの描かれた「“支那人”がすごく(イメージしていた)雰囲気だった」と驚いていました。 今“支那”という言葉が、一発で漢字変換しませんでした。本の中に表記されているので私も使用していますが、これって、現代の日本語としては、差別用語に当たり、本来は削除される差別用語ですよね。 当時の宮沢賢治はこの言葉を特に意識しないで使っていたんでしょう。平和や愛を意識した彼の作品には、意外と珍しいことのような気がしましたが、当時の日本全体が、大陸の人々を低く見るのがごく自然なことだったのかもしれません。 この絵本を出版するとき、この言葉について問題はなかったのでしょうか? 原文の大切さを考えると変に変えたくないし、こういうのって、難しい問題ですよね……。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子16歳、女の子11歳) |
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