
なんだか、ちいさいなー。始まりは、そんな感じ。 ブーンと横切る車の脇をテトテト歩いてる。怖くないのかな? 「カー、カカ、ケエー!」いろんな声で、練習中? ベランダに座ってこちらをじーっと見つめてるみたい。どうしたの……?
特に都心では疎まれがちな存在のカラスですが、ある日、小さな一羽が作者の心を射止めました。カラスが寄ってくるのか、はたまた作者が吸い寄せられるのか。やがて横断歩道で、ベランダで、電線で、出くわしたカラスの一挙一動に、視線は日々、釘付けに。 そんな毎日を綴った観察日記は、いわゆる生き物観察記とは一線を画す、微笑ましくも不思議な味わいがあります。シンプルな色彩とタッチ、ポップなイラストが、作者とカラスの日々をコミカルに魅せています。
顔見知りの関係になったのに、様子を見に行くと知らんぷり。なんだかちょっとツンデレな顔も見せるんですね、カラス。作者がハマっちゃう気持ち、ちょっとわかります!
(竹原雅子 絵本ナビライター)

「カァ」と鳴くのはこんにちは? それともびっくり? ある日見つけた、なんだか気になるちいさなカラス。ベランダに、電線に、道ばたに―。暑い日も、雨の日も、あの子はそこにいて、じっとこちらを見つめてくる。ちいさなカラスを見つけた日から、毎日がちょっぴり楽しくなった。お気に入りのカラスとの日常を描いた絵本。かわいくて、不思議なカラスとの出会いはいかがですか?
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