新刊
きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

話題
日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?

日・中・韓平和絵本 へいわって どんなこと?(童心社)

テレビで話題!いま、かんがえてみませんか?

  • ためしよみ

とんでいった ふうせんは」 夏の雨さんの声

とんでいった ふうせんは 作:ジェシー・オリベロス
絵:ダナ・ウルエコッテ
訳:落合 恵子
出版社:絵本塾出版
税込価格:\1,650
発行日:2019年09月24日
ISBN:9784864841528
評価スコア 4.78
評価ランキング 527
みんなの声 総数 40
「とんでいった ふうせんは」は現在購入できません
  • この絵本のレビューを書く
  • できれば、そうならないようにしたいけれど、それは叶わないかもしれません。
     私もこの絵本のおじいちゃんのように、「記憶」という風船を手放すことになるかもしれないのです。
     今の言葉でいえば「認知症」。
     この絵本は、やさしい文章とやわらかな絵で描かれていますが、「認知症」をまっすぐに見つめた作品になっています。

     少年はいくつもの風船を持っています。
     お父さんとお母さんは少年よりたくさんの風船を持っています。
     おじいちゃんは、それよりももっと多くの風船です。
     この絵本で描かれる風船は「記憶」です。
     おじいちゃんは少年に風船の中のたくさんの話をしてくれます。
     おばあちゃんと結婚した時の話だとか。
     そして、少年はおじいちゃんと同じ風船も持っています。
     それは、おじいちゃんと釣りに行った時の「記憶」。
     そんな大事な風船を、おじいちゃんはひとつずつ手放していきます。
     最後には、少年のこともわからなくなっていました。

     忘れるという悲しい症例を、この絵本はやさしく描いています。
     けれど、この絵本には最後救いが描かれています。
     おじいちゃんの風船は、いつの間にか少年が持つ風船になっていたのです。
     おじいちゃんが語ることで、風船が少年にバトンされたのです。
     おじいちゃんから「記憶」は消えていきましたが、その「記憶」を少年が受け継いでいきます。
     私たちはそのようにして、生きるということを繋いでいくのだと思います。

    投稿日:2022/04/10

    参考になりました
    感謝
    0

※参考になりましたボタンのご利用にはメンバー登録が必要です。

さらに「とんでいった ふうせんは」のみんなの声を見る

「とんでいった ふうせんは」にみんなの声を投稿された方は、こんな絵本にも投稿しています

はらぺこあおむし / いないいないばあ / きんぎょがにげた / しろくまちゃんのほっとけーき / 虫ガール ほんとうにあったおはなし / じゃあじゃあびりびり / どうぞのいす / もこ もこもこ / がたん ごとん がたん ごとん

絵本の人気検索キーワード

ぐりとぐら /  はらぺこあおむし /  バムとケロ /  こびとづかん /  はじめてのおつかい /  そらまめくん /  谷川俊太郎 /  ちいさなちいさな王様 /  いないいないばあ /  いやいやえん /  スイミー /  飛び出す絵本

出版社おすすめ

  • はるのおくりもの
    はるのおくりもの
    出版社:日本標準 日本標準の特集ページがあります!
    雪を見たいカエルと見せてあげたいキツネとウサギ。心あたたまるお話を美しい四季の絵にのせてお届けします


児童書出版社さん、周年おめでとう! 記念連載

みんなの声(40人)

絵本の評価(4.78)

何歳のお子さんに読んだ?


全ページためしよみ
年齢別絵本セット