寒い冬の日に読みたい、楽しくて、ほっこりするお話です。
「双子の男の子が赤い手袋の片方を無くして探している」と伝え聞いた町の人たちが、「落ちていた」と言っては、次々に赤い手袋を届けてくれます。
あまりにも次々に届くので、「有難い」のを通り越して「呆れ」、それも通り越して、何だか「ゆかい」な気持になってきました。みんな、赤い手袋が好きなんですね。そして、片方、落としちゃうのですねぇ(笑)
落とした片方の手袋に、こんなにみんなが心を寄せてくれるとは、なんて良い町、ステキなご近所さんたちなのでしょう!集まったたくさんの赤い手袋は、うまい具合に、また元の持ち主のもとへ・・。良かった!
1958年にアメリカで出版されたこの絵本が、日本で出版されたのは50年後。なぜ、それまでの間、日本で出版されなかったのか不思議ですが、すぐさま大人気。私の持っているこの絵本の帯には「『この絵本が好き!』2009年版海外翻訳絵本部門第1位」とあります。良いものは古びない、いつの時代にも愛される、まさにそういう絵本ですね。