科学が大好きな小1の息子の選書に苦労しているため、本書を読みました。
まず、著者のお一人が男性だったことに好感を持ちました。
女性目線で選ぶと、科学好きの男児が好む本を選べていないことが多いのです。
そして、東京理科大学学長という科学界の方。
きちんと科学の知識のある方のガイド本は貴重です。
ということで期待して読みましたが、
幼児向け、小学校低学年向けは少なかった。
というか全体的に少ない。150冊です。
私は毎週30冊の本を図書館で借りて息子に与えていますが、
息子が本当に気に入る本は、その中から5冊程度。
子どもには好みがあるのです。
どんなに良書を与えても、子どもが好まないことには読んでも聞いてくれない。
150冊では、数が少ないです。
そして、ちょっと古い本が多い。時代を感じる挿絵の本。
子どもは絵が好みでないというだけで読まないことが多い。
新しい本からもう少しセレクトしてほしかった。
中学生以上〜大人でも、理科が苦手な人は子ども向けの本から入るのがいい。
そういう意味で、大人向けの選書なのかもしれない。
大人は絵が好みでないという理由だけで、本をセレクトしない。
「子どもと読みたい科学の本棚」というタイトル。
大人に向けているとも受け取れる。
科学とは言い難いものも多い。
「だるまちゃんとかみなりちゃん」「どろぼうがっこう」「おおきなかぶ」「からすのぱんやさん」「でんでんむしのかなしみ」「スイミー」などなど。
これらが科学の本ではないと言えるほどの大義名分を持ち合わせてはないけど、
たった150冊しか選べない中に、これらを入れたらもったいない。
もっと楽しい科学の本がいっぱいあるのに。
これでは子どもの理科離れは解消できないと思う。