エルサ・ベスコフの描く世界が本当に好きです。見えるもの全てに気を配り、字には読み込まれない世界も見せてくれます。
この話では、まず最初のページで膝下丈のズボンのペレを見せ、
次のページで、大きくなったペレのズボンが膝上になり、短くなった裄丈を気にするペレの表情を見せます。
そして、ラストでできあがったのは大人気分満載の「三つ揃い」の服で、大きめに出来上がっていることを見せます。
手の甲が半分隠れているところがとても素敵。
靴も大きめで、磨いてある新品という気がします。
帽子に手をかけ羊に挨拶をする仕草、ペレはすっかり大人気分です。
洋服の持つ魅力、大人の仲間入りをしたい子供の気持ち、こんなふうに描くことができるんですね。