偶然の出会いが人を結びつけるものなのでしょう。
ウィリーとヒューの出会いは事故のようなものでした。
でも、どうして友だちなれたのか、とてもシンプルで素晴らしい人間関係の構築が描かれていると思います。
たいていの人が、そうはならないからです。
人間関係の絆を強くしていく、些細な思いやりについても、恥ずかしいほどさり気なく描かれています。
ウィリーはチンパンジーで、ヒューはゴリラでしょうか。
サルを描くことが得意なアンソニー・ブラウンですが、自由に動き回るサル社会で、動物園の檻の中に人間家族を入れるという、単純ではない人間模様を意地悪なこともやってしまいました。
サル社会では、争いごとはあっても殺し合いはないことを気づかされました。