うっかり盗んでしまった「小さなめ」と生活をともにすることで、どろぼうの心が解かれていきます。
丁寧で繊細な絵で、色づかいがとても素敵な絵本でした。
細かなところまで丁寧に描かれています。
途中、縦開きのページもあったりと、臨場感あふれる描写で引き込まれました。
戦争のお話とは知らずに読んだので、展開にも驚きました。
どろぼうが大声で泣くシーンで終わっていることで、戦争というものの罪深さが後引くように心に残る一冊でした。
そして読み終えてなんだか悲しい気分のままに絵本を閉じました。
そこには一面に咲く色とりどりの花。
そして表紙に戻ると絵を描くどろぼう・・・。
「ここにつながっていたなんて!」と驚かされたと同時に、どろぼうの嬉しそうな顔にこちらまでにっこりとしてしまいました。