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トミーが三歳になった日」 ヒラP21さんの声

トミーが三歳になった日 作:ミース・バウハウス
絵:ベジュリフ・フリッタ
訳:横山 和子
出版社:ほるぷ出版 ほるぷ出版の特集ページがあります!
税込価格:\2,200
発行日:1982年10月
ISBN:9784593501748
評価スコア 4.6
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  • ユダヤ人収容所に暮らす家族がいた事、3歳の子どものために絵を描くことが犯罪だったこと、にわかには信じられないことが、皮肉にも今の東欧情勢が現実感をもたせて、私に突き刺さってきました。
    絵を描くことで、他のユダヤ人より優遇されたトミーの父親でしたが、家族のために絵を描くことは犯罪行為だったのです。
    子どもへの愛情を封じ込める事が生きる条件だったのです。
    こんな不条理なことが、やはり今も起こっているかと想像するといたたまれなくなります。
    子どものための絵が発覚して戦犯とされた両親は生きて帰ってきませんでした。
    生き残ったトミーの心に刻まれたものは何だったでしょう。
    事実を知らなければ、生き生きとして愛らしい絵です。
    語られる言葉は裏腹に針のむしろの上を歩いているようです。

    家族の素朴な愛を、踏みにじって当然のような顔をしている戦争も、それに加担する兵士も、私は嫌いです。
    2度と起こってほしくないことが、どうして繰り返されるのでしょうか。

    投稿日:2022/05/19

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