「どうして、すいどうからみずがでるの?」と息子に聞かれたことをきっかけに購入しました。
科学は、子供の素朴な「なぜ?」から始まります。その「なぜ?」をこねくり回さず素直に、事実を端的に伝えるのは、親にとっては決して簡単ではありません。どこまで掘り下げて答えるか、その線引きがとても難しいんです。
かわいい「しずく」ちゃんの冒険を描いたこの本は、水の循環についての基本的なことと、水が水蒸気や氷など、色々な形状に姿を変えることとを、シンプルに伝えてくれます。イラスト風の絵は、どこかくすんだ素朴な質感をもっていて、「しずく」ちゃんの冒険から、科学絵本の堅苦しさを一掃してくれます。手書き風の文字もいい味を出しています。
この絵本のおかげで、息子は水道の蛇口から出る「みず」は、長い旅をしてくるのだ、と上手く理解したように思います。