明らかに子ども向けのお話なのです。
ですが、お話の文字といい絵と言い、なんだかすごいのです。
山本容子さんのプロフィールをネットで調べたら得心できました。
この絵本はアートであり、山本さんの破天荒な(?失礼)生き方がベースとしてあるのです。
そうするとこの絵本は極めて感性的な味わいを秘めてきます。
肌色に地に描かれるのは、怪しげな小人たちの舞踏、デフォルメされたいろいろな登場者、怪しげな仮面をつけた男たち…。
ちょっと邪悪さを感じますよ。
この手の絵は嫌いではありません。
でも、白雪姫って純真無垢、疑いを持たない無心のお姫様だったのでは?
様々に出されている『白雪姫』。
夢の世界のメルヘンというだけではなく、女性作家にとって自分の世界で表現したい題材なのでしょう。
『白雪姫』は同じ話でも、絵本によって様々に楽しみがあります。