子どもにとってよい本との出会いがいかに大切か,よい本を選ぶ基準とは何か.児童文学の多彩な作品を取り上げて,よい本の評価基準を詳しく説き明かす本書は,長年にわたり児童文学・児童図書館に関わる人々の厚い信頼を得てきた.日本を代表する3人の児童文学者が訳した名著が,いま文庫版で甦る.(解説=斎藤惇夫)
■内容紹介
『児童文学論』(原書The Unreluctant Years:A Critical Approach to Childrens Literature, 1953)は,1964年の翻訳刊行以来,実に半世紀以上にわたって,児童文学を学ぶ人,児童図書館の仕事にたずさわる人たちの必読テキストとして読み継がれ,「児童文学研究のバイブル」ともいわれてきました.
著者のリリアン.H.スミスさんは,カナダ・トロント公共図書館を拠点に,子どもと本の幸せな出会い,そのための人材の育成に,目覚ましい活躍をした人です.そして石井桃子さん・瀬田貞二さん・渡辺茂男さんという,いずれも大御所というべき3人の児童文学作家・翻訳家が,その若き日に情熱を傾けてこの本の翻訳に取り組みました.
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