かつて、この本が図書館から締め出された「悪書」扱いされた事を知っている大人はどれだけいるでしょう。何でも「サンボ」という言葉が黒人を蔑視した差別用語だという理由からでした。
カルピスのシンボルマークの「クロンボさん」も、同様にすがたをけしました。(「クロンボ」も差別用語らしいです)
「ピノキオ」が、肢体障害者を揶揄した作品だと、姿を消した時代もありました。
絵本本来の純粋さを的確に鑑賞してこそ、真のノーマライゼーション打と思うのですが、どうしても感慨深く手にしてしまいました。
さて、お話は、オレが1番だと違いの尻尾をくわえて走り回るトラがバターになってしまうという、なんとも単純で滑稽なお話です。
世間には、バターにはならなくても、こんな滑稽な大人たちははいるように思えます。
こういう人たちは、バターではなくて、バカーになって、消滅するのでしょう。
私はこの本から、さりげない風刺性を感じます。