もうなかないよ、クリズラ もうなかないよ、クリズラ
作: ゼバスティアン・ロート 訳: 平野 卿子  出版社: 冨山房 冨山房の特集ページがあります!

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紙芝居っておもしろい! 実践&体験レポート

2016/07/14

【連載】紙芝居ってどんなもの? 紙芝居アカデミー2016体験レポート

【連載】紙芝居ってどんなもの? 紙芝居アカデミー2016体験レポート

第1回目は、基礎編「紙芝居ってどんなもの?」。童心社で行われている、保育士・幼稚園教諭向け連続講座「紙芝居アカデミー2016」にお邪魔して、紙芝居の特徴や演じ方について教えていただきました。講師は、童心社の編集者として、紙芝居『おおきく おおきく おおきくなあれ』(脚本・絵:まついのりこ)や絵本『おかあさんがおかあさんになった日』(作・絵:長野ヒデ子)をはじめ、数多くの紙芝居・絵本・児童書の編集に携わった日下部茂子さんです。
●紙芝居の形式とは?
@ 紙芝居は表に絵、裏に文(脚本)が書かれた、バラバラの何枚かの紙でできています。
A 画面が一枚一枚別々なので、「画面をぬく」「ぬいた画面をさしこむ」ことでおはなしが進行していきます。
B 画面の裏に文字があるため、「演じ手が必要」となり、「演じ手が観客と向かい合う」ことでおはなしを伝えていきます。
C 画面が一枚一枚別々、画面の裏に文章があることで、紙芝居舞台を使って演じるようになりました。

●紙芝居と絵本の違いとは?
(c)まついのりこ


個と共感というふたつの感性は、人間が人間らしく生きていくために車の両輪のように大切で必要なものです。ふたつの感性があってこそ、生きることの素晴らしさが、磨かれ、深められていくのです。
日本人が作り出した、紙芝居は、この両輪のひとつである。「共感」の文化として、世界中から求められ始めています。未来に向かって生きる子どもたちに絵本とともに「紙芝居」を! すべての人々に「共感」のよろこびを!
(紙芝居文化の会「会報6号」より抜粋)
●紙芝居は2つのタイプに分かれます。
●紙芝居を演じてみたいと思ったら……?
紙芝居は演じてこそ、作品の世界をより深く届けることができると言います。
「紙芝居を演じてみたい!」と思ったら、ぜひ、チャレンジしてみましょう。そのときのポイントをご紹介します。
ポイント@ 舞台を使いましょう
舞台を使うことで、空間が仕切られ、紙芝居への集中が高まります。

ポイントA 下読みをしましょう
作品を選んだら、そこに書かれているテーマや内容を深く自分自身のものにするために、演じる前に下読みをしましょう。

ポイントB 紙芝居の順番を確認しましょう。
順番が入れ替わっていると、おはなしがわからなくなって、せっかく盛り上がった雰囲気がしらけてしまいます。下読みと、順番の確認は、しっかりと行いましょう。
出典:「紙しばいだいすき」(童心社)
●演じ方のポイント
◆はじまり

紙芝居を舞台にセットして、「さあ、どんなかみしばいかな?」などと言いながら、ゆっくりと舞台を開きます。
(c)まついのりこ
◆演じる

演じ手は舞台の横に立って、観客と向かい合います。裏に書いてある脚本を読んだり、子どもたちを見たりしながら、進めていくのが一般的です。
演じるときは声色を変えるなど、大げさに演じる必要はありません。自然に心を込めて演じれば、十分にその世界が観客に届きます。
(c)まついのりこ
◆画面をぬく

画面をぬいている時間は「間」となって、作品世界への集中と演じ手と観客とのコミュニケーションを作り出します。心を込めてぬくことが大切です。
(c)まついのりこ
出典:「紙しばいだいすき」(童心社)
◆さしこむ

現実空間に広がった作品世界を次の場面へ重ね、さしこんでいく時間は、「間」を作り、作品世界への集中を深め、コミュニケーションを求める心が生まれます。
画面をさしこまずに後ろに置いてしまったり、手に持ったまま読んだりすると、紙芝居の持つこの特性を生かした演じ方にはなりません。
(c)まついのりこ
◆おしまい

終わり方を大切にし、「おしまい」「おわり」など言葉をかけましょう。紙芝居台の扉を順に閉めることで、現実の空間に広がっていた作品世界を、舞台の中へ戻していきます。
(c)まついのりこ


日下部茂子
童心社編集者として、紙芝居『おおきくおおきくおおきくなあれ』(脚本・絵:まついのりこ)、絵本『おかあさんがおかあさんになった日』(作絵:長野ヒデ子)をはじめ、数多くの紙芝居・絵本・児童書を編集。元童心社紙芝居プロモーション室長。現在は東京成徳大学非常勤講師。子どもの文化研究所・紙芝居研究会代表委員。紙芝居文化の会統括委員/広報。全国紙芝居まつり本部運営委員。論考「紙芝居運動を切り開いた人々―稲庭桂子〜平和を願って」(立教女学院短大紀要)共著『紙芝居を演じる』(図書館流通センター)『堀尾青史の世界から紙芝居の明日へ』(子どもの文化研究所)ほか。


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