自分を受け入れること、人のために生きること、湯本さんのメッセージが森の奥の泉のように溢れてくる作品です。
劣等感のかたまりのような魔女は、自分を友だちだと思ってくれる鏡の心を砕いてしまいました。
鏡に映る顔は笑顔になれば素晴らしいのですが、素直になれない魔女は自分の魔力も失い、友だちである鏡も失ってしまいました。
そのまま一生を終えるのかと思ったら、動物たちが魔女を助けてくれます。
病気になったハタネズミの坊やを助けるために、魔女は立ち直ります。
そして、森の奥にあの友だちをみつけるのです。
じんわりと心にしみてくるお話でした。