アンソニー・ブラウンの絵本の中で一番泣きそうになった作品。
忙しいパパと二人で暮らすハナはゴリラが大好き。
けど本物のゴリラには会った事ありません。
ちょっと控えめにパパにおねだりする姿、
一人でさびしそうにテレビを見る姿、
ゴリラとデートを終えてベッドにつく幸せそうなゴリラのぬいぐるみとの2ショット、
そして、きわめつけはパパからのこの上なく嬉しい
「動物園にいくのはどうかな?」の一言。
すべてにぐっときちゃいました。
しかしこのゴリラ、『紅の豚』の豚と同じくらいダンディだと思うのは私だけでしょうか。
そして女の子でゴリラ好きって、一般的に考えるとちょっと変な気もするけど、
そうそう、こどものころって、好きなものに理由なんてなかったなぁと。
アンソニーブラウンの絵本にはよくゴリラが登場しますが、彼の描くゴリラは味がありすぎて、自分もゴリラが気になりだしました笑。
何がそんなにゴリラに味を出させてるのか調べたところ、アンソニーブラウンは、ゴリラと自分のお父さんが被って見えるそうです。
ゴリラって強そうで実は繊細な動物。
彼の父も普段は強そうなのに、実はすごく繊細な部分があったそうです。
そしてそのお父さんは彼が17歳の時に亡くなったそうです。
そんな彼のバックグラウンドがにじみでている奥深い作品だと思います。