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2016.10.28

あの『きょうはみんなでクマがりだ』は、こんな歌でした!(ちょっと感激) [PR]


『きょうはみんなでクマがりだという絵本をご存じですか?

海外の名作、ということなのですが、なにせ「クマ狩り」ですよ?
日本で言えば、マタギの仕事ですよ。命の危険を覚悟した、狩猟のプロ vs 野生の熊、という構図を思い浮かべます。
やるかやられるか、素人の入り込めない、緊迫した空気・・・。

ところがこの絵本ときたら、「みんなでクマがり」なのです。
みんな、というのは、赤ちゃんをおんぶした大人ひとりに子ども3人、イヌいっぴき。
あまりに軽装、あまりにのんきな雰囲気ですが、うたっているのはこんな歌。

「きょうはみんなでクマがりだ。つかまえるのはでかいやつ。そらはすっかりはれてるし、こわくなんかあるもんか!」

なんだかですね、勇ましい歌の内容と、まあのんきな絵の感じがなんとも不思議な一体感なわけです。


「おやぁ!かわだ!ふかくてつめたいかわ。
うえをこえてはいかれない。したをくぐってもいかれない。
こまったぞ!とおりぬけるしかないようだ!
チャプチャプチャプ!チャプチャプチャプ!チャプチャプチャプ!」

絵はとっても綺麗で、素敵な構図で、味のあるタッチ。うん、いい絵本なんです。
でもですね・・・「こまったぞ!」と叫んでるわりに、やっぱりのんきさが漂っているのです。
勇ましい歌を歌っているけれど、まあ本気でクマを探しているわけではなさそうです。

しかし、草原を越え、川を渡り、ぬかるみを通り抜け、森を抜け、吹雪を凌ぎ、洞穴にたどり着いた一行が出会ったのは・・・。


「わあ クマだ!!!」

一目散に逃走する5人といっぴき。あんなに勇ましかった前半とは一転して、もう大変なことになってしまいます。
巨匠ヘレン・オクセンバリーが描く、美しくて楽しい絵本。
でも、なんでクマがりなんだろ・・・という疑問には出版社からの紹介文が答えてくれていました。

英語のあそび歌をもとにした絵本


「この絵本は、子どもたちのあそび歌が、もとになっています。文を読みながら、同じような動作---草をかきわけたり、川をわたったり、そしてクマにであったら家ににげかえるなど---をしてあそべます。ご家族のみなさんそろって、楽しんでください。」

なるほど、もともとはあそび歌があって、それに絵をつけた作品というわけだったのですね。
英語のあそび歌。いつか聞いてみたいものだ、と思っていました。

そして・・・ついに出ました。英語あそび歌「We’re Going on a Bear Hunt」。
このたびラボ教育センターから出版されたこの絵本は、「英語で読んで」「英語&日本語をCDで聞ける」というものです。
あそび歌がもとであるならば、それを聞かないことにはこの絵本の楽しみは完成しませんからね。 


♪ We're going on a bear hunt. We're going to catch a big one.

CDを聴いてみると・・・音楽に乗せて、子どもたちの楽しそうな声ー英語と日本語の声ーが聞こえてきます。最初は一文ずつ、英語と日本語、英語と日本語、と続きます。CDの2巡目は英語のみで最後まで通します。この英語で通すのが実によいです。


特定のメロディーがあるわけではないようですが、一文一文の言い回しがとても心地よく感じますよ!
聴いて楽しい、声に出して心地よい、英語に親しむ機会としておすすめします。

英語版のみんなの声をご紹介

最後に、英語版の絵本のみんなの声をご紹介します。


唱えて楽しい冒険絵本

(ムースさん 30代 ママ その他 男の子8歳、女の子3歳)


大好きなオクセンバリーが、楽しい唱え歌にイラストをつけた我が家のお気に入り絵本です。有名な作品なので、小学校の授業や子どもの教育番組などでもよく取り上げられます。
 くまを探しに行く途中、野を越え、川を越え、森を過ぎ、突然雪の嵐もやってきて……、これをジェスチャー付きの英語でやると最高に盛り上がります。決まり文句が子どもの心をとらえて、擬音語を繰り返すだけで冒険のわくわくが大人にも伝わってくるから不思議。言葉が情景を作り出し、イマジネーションの世界で遊べます。最後にくまに追いかけられるところは、もう大騒ぎ。興奮のるつぼです。ぜひ、英語版の方もお楽しみください。


英日CD付 英語絵本 きょうはみんなでくまがりだ We’re Going on a Bear Hunt 英日CD付 英語絵本 きょうはみんなでくまがりだ We’re Going on a Bear Hunt」 再話:マイケル・ローゼン
絵:ヘレン・オクセンバリー
訳:山口 文生
出版社:ラボ教育センター

イギリスでは知らない子はいない!というほどポピュラーな絵本『きょうはみんなでクマがりだ』。はじめて英語に出会うお子さんでもすぐに英語を口ずさみたくなるリズミカルなあそび歌の語りです。美しい絵本と、英語と日本語で楽しめるCDがセットになっており、ご家庭でも、小学校外国語活動の題材としても最適な一冊ができました。



さて、この『英日CD付 英語絵本 きょうはみんなでくまがりだ We’re Going on a Bear Hunt』はラボ教育センター刊ですが、実は同社からはこの英日CD付き絵本がたくさん出ています。これかなり豪華なラインナップです。

僕のイチオシはおやすみなさい おつきさま Goodnight Moon
おすすめする理由は・・・作品ページに「みどころ」として書いていますのでのぞいてみてくださいね。

word by 金柿秀幸(絵本ナビ事務局長) 

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