ぼくベニー、10歳。ぼくの人生が最近ガタガタとくずれはじめた。両親が離婚して母さんは出ていった。ぼくと兄さんと妹は父さんと暮らしている。そんなとき父さんに病気が見つかった。ぼくは不安で、よく眠れなくて、怒ると自分ではもう止められない。ぼくのはじまったばかりの人生、どうなっちゃうんだろう。
親友とすごす楽しい時間もあり、とんでもなく退屈な時間もあり、純粋な喜びもある、10歳の男子ベニーのありのままの日常がつづられます。作者イーサン・ロングの体験にもとづいた物語です。
そこそこ幸せに生きていた主人公ベニーに、キツいできごとがふりかかってきます。両親の離婚、父さんの病気、アンガーマネージメントのためのカウンセリング……。軽くはないテーマが扱われますが、ほぼ全ページに添えられた作者自身が描くユーモラスなイラストの助けにより、ベニーに共感しながら読み進めることができます。物語を通して、「ひとりじゃないよ。助けを求めることがだいじだよ」という作者からのあたたかいメッセージがダイレクトに伝わります。
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