正直を言うと、この本を手にするまで何度も躊躇があり、他の本と一緒に勢いで取り上げた絵本です。
何故なら、カバーの絵のストライプ。身体中が原色で縞模様になったカミラに圧倒されてしまったのと、パラパラとめくったページでカミラがさまざまに変化していく様が強烈だったから…。
この本を手に取った人は勇気のある人かも知れません。
しかし、この本はそんなインパクトとは別に、自分が自分であることを強く訴えています。
さまざまなドタバタの末、家の一部にまでなってしまったカミラは、自分の些細な望みを素直に口にすることで自分を解放します。
家族でも、友だちでも、医者でも治せないもの、それを直すのは自分の意志だとこの本は教えてくれました。
この極彩色のパノラマ世界は、アメリカならではのものかも知れません。