主人公のシンディは、ホームということろで共同生活をしていて、ホスピスという病院で働いています。
そんなシンディが、スマッジと名付けた捨て犬を拾ってきてから、物語は大きく展開するのです。
ホームでは、犬を飼えないので、内緒でシンディは飼おうとするのですが、直ぐに見つかってしまい、スマッジと離れ離れになってしまいます。
最後にサプライズがあるのですが、誰しもがシンディを応援したくなってしまうのではないでしょうか。
何と言っても、シンディの純粋な気持ちが、とても美しいです。
実は、シンデイはダウン症なのです。
しかも、この絵本の誕生が、ダウン症である訳者の岩元 綾さんのところに、この作品と翻訳依頼の手紙が入った小包が届いたことから生まれたという背景がある作品なのです。
私たちが忘れてしまっているものが、そこにある気がしてなりませんでした。
読んだ人の気持ちを穏やかにしてくれること請け合いの一冊です。