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なきむしこぞう」 その他の方の声

なきむしこぞう 作:今村 葦子
絵:酒井 駒子
出版社:理論社 理論社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2016年06月
ISBN:9784652201565
評価スコア 4.67
評価ランキング 2,242
みんなの声 総数 51
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  • ああ、いいなあ 受賞レビュー

    この男の子みたいに、大きな声で泣いたのは、もうずっと昔のことです。

    一番わんわん泣いたのは、たしか小学生の頃。
    大事にしまっていたお気に入りのシールが、いつの間にか妹に使われていたとき。
    わんわん泣いて、悔しくて、やっちゃダメだと分かりながらも、
    妹のおもちゃを放り投げてしまった時が最後だったような気がします。
    自分で放り投げたくせに、そんな自分が嫌で、また大泣きして…。

    今では妹との笑い話になっていますが、
    あの時は色んな気持ちが混ぜこぜになって、しゃっくりが出るくらい泣いたなあ。

    大人になると、どうしてか、なかなか泣けませんよね。
    どんなに悲しくても悔しくても、ぐっと我慢して、
    家族の前ですら平気なふりをしてしまいます。

    だからこそ、男の子が泣きながら、「かえってきてよー!」と声を出す場面では、ボロッと涙が出てきました。
    家出をしようと決心したどうぶつたちが、
    泣いている男の子のことが どうしようもなく気になって
    窓からそっと様子を覗く姿に、胸がぎゅっとなりました。

    表情が変わらないはずのぬいぐるみの気持ちが、
    酒井駒子さんの絵から ひしひしと伝わってきます。
    帰ってきたぬいぐるみを男の子が抱きしめる場面では、
    だれの表情も描かれていないのに、胸がいっぱいになります。

    児童文学は、絵本に比べて読む機会がほとんど無かったのですが、
    今まで見過ごしていたのが惜しいと思いました。
    始まりからおしまいまで、
    今村葦子さんの紡ぐ言葉に、すっかり心を掴まれてしまいました。

    きっと何度でも読みたくなる、宝物のような一冊です。

    投稿日:2017/06/14

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    1
  • たからものの名前を思い出す

    読み始めるのに少し勇気のいる本でした。

    大切なぬいぐるみのお友達を思い出すと、もう大人になったのに今もたまに心の中でなきむしこぞうが顔を出します。
    母がなくさないようにと両手にぼたんをつけてくれた、世界にひとつだけのわたしのくまさんとねこさんでした。


    あの日のわたしが絵本の中にいて、またこの本を読んでいるどこかの誰かでもあって、大切な宝物への愛おしさがぎゅっと詰まった絵本です。

    絵もことばもとても優しくて、もうわんわんと声を上げては泣けないけれど子供のころみたいにたくさんたくさん泣いた気持ちになりました。
    次にこの本を開くときには、さよならしたことではなく一緒に遊んだ楽しかったことを思い出しながら読めるといいなと思います。
    きっとわたしのお友達も、小さかったわたしもその方がうれしいかな。

    子供にも子供だった大人にもおすすめの絵本です。

    投稿日:2017/06/21

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    0
  • ハラハラ、ドキドキ…

    ある夏のほんの一場面のお話なのに、家出をしたぬいぐるみたちが、家出後のことを真剣に考えたり、男の子との思い出を回想したり、ハラハラ、ドキドキして、読み進めました。ぬいぐるみたちの回想シーンから、男の子がいつもぬいぐるみたちと行動を共にして、側にいるために、汚してしまったり、時には扱いが雑になってしまったのかなと思います。私が子供の頃に大好きだったぬいぐるみも、大事にしていたのに、知らない間に、汚してしまっていて…
    男の子の激しい泣きっぷりから、ぬいぐるみたちが、男の子の思いを汲み取ってくれて、ハッピーエンド…
    等身大の男の子が生き生きと描かれていて、子供たち、そして、子供の心を忘れない大人たちにとって、とても共感するところがあります。

    投稿日:2017/06/22

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  • なきむしになる!

    タイトルを見たときに自分が小さかった頃を思い出しました。とってもご機嫌な時でも「いま泣くよ、いま泣くよ」と大人に言われると、段々と悲しくなり号泣。その記憶のせいか、知っている人の前では絶対泣くまいと、泣くことを我慢するようになりました。この「なきむしこぞう」のあのこの泣きっぷりはお見事です。1度は家出したあのこの3人のお友達が心動かされる様子にほっとします。やねうらねずみに親近感をおぼえるのですが、そろそろ私も我慢せず泣いてもいいかもな、と。そして、酒井さんの描くぬいぐるみのときとぬいぐるみじゃないときがなんとも言えません。

    投稿日:2017/06/20

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  • 色々な不快感に泣くばかりだった赤ん坊は、いつしか言葉でそれを伝えたり、自ら行動して解消したりできるようになり、またそれに耐える事もできるようになって、次第に泣かなくなっていく。
    そんな子どもが、人が、泣くときというのは、気持ちを処理しきれずに心の器から気持ちが外に溢れ出すときなのだろうと思う。
    以前「そんなこと言うから仲直りできないんだよ」って子どもに泣かれた事がある。私はちょっとした言い争いの後いつまでもツンツンとしているその子に「まだ怒ってるの?」って尋ねていたのだけれど、その子は私の「ごめんね」という言葉をずっと我慢して待っていたのだろう。その子の仲直りしたい気持ちが溢れ出るまで我慢させてしまった。大泣きよりそういうのが印象に残ってしまう。
    子どもって大人が想像する以上に我慢していると思う。そして我慢している事を少し表現できなくなっている。意地を張って素直に言えないときもあるし、泣くとお母さんを困らせちゃう……そのような思い遣りの気持ちから言えないときもある。
    だから子どもが泣いたとき、いつもは無理だとしても、できるだけその溢れ出した気持ちを大事にしてあげたいと思う。その意味でこの物語に出てくる僕のお母さんは優しい。
    この物語の僕は、大切なお友達がいなくなってしまった事で、不安が心の器から溢れてしまい、またお友達がいなくなった理由を一生懸命考えて、自分の過去の行動にその理由を見いだして後悔の気持ちに満ち溢れてしまって、涙している。ぬいぐるみたちに語りかける言葉はとても素直だ。人は泣いているとき、そして目の前にその人がいないとき、いつもより素直になれる。
    一方、ぬいぐるみたちは、なきむし小僧の僕よりも少しだけ大人びている。不安になる理由は、今ここにある出来事のせいではなくて、行く先を想像したせいだし、泣きそうになっても泣かない。でも、物語で描かれてはいないけれど、帰れる場所、望まれる場所がある事を再認識し、帰る事を決めたぬいぐるみたちは、きっと安心の気持ちに溢れて、泣いたのではないだろうか。
    やねうらねずみはいつどんな時にどんな気持ちが溢れて泣くのだろう。この物語の終わったすぐ後かもしれないし、ひねくれものだから普通とは違うときに泣くのかもしれない。そうだと溢れさせた気持ちを受け止めてあげるのが大変そうだ。
    読み終えてからこのような思いを巡らせ、最後には、よく気持ちを溢れさせる子どもには溢れさせない安らぎを、なかなか気持ちを溢れさせない子どもには溢れさせられる安らぎを、溢れ出した気持ちをなかなか理解してもらえない子どもには理解される安らぎを与えてあげたいなあなんて思った。

    投稿日:2017/06/19

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  • ページを捲るのが怖かった。 受賞レビュー

    ページを捲るのが怖かったです。というより、嫌でした。だって、捲ったらいつか終わりが来るから。ゆっくりゆっくり読みたいと思いました。時間があるときに読んだほうがいいかもしれません。心に染み込んでくる物語と、絵から伝わる雰囲気ときりんたちの可愛さ、「なきむしこぞう」というタイトルが合わさって、優しく懐かしい印象を受けました。読んでいるときは、膝に小さな自分を乗せて、ひっそり読み聞かせるような感覚。この絵本を読んで、昔、犬のぬいぐるみを出先に忘れていって、夜寝る前に、いないことに気がついて大泣きしたことを思い出しました。そのぬいぐるみはちゃんと戻ってきたのですが、その夜はとても長く感じました。絵本を読んでいると、こんなこと自分にもあったなぁ、と共感もでき、懐かしさにも浸れます。もともと、酒井さんの絵に惹かれて読んだのですが、物語もたいへん読み応えがあり、心に残りなかなか離れないのですが、しばらくすると何回も繰り返して読みたくなります。私のお気に入りに加わった一冊です。

    投稿日:2017/06/18

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  • お祭りの屋台で買ってもらった、犬の風船。足にはコロコロが付いてあった。紐を引っ張れば、カタカタとついてくる。まるで本当に犬の散歩をしているようだった。7歳の私は、どこに行くにもぺぺと一緒だった。でも、日に日に空気が抜けて萎んでいった。ドアノブにいつも通りに紐を括りつけていた、ある日のことだった。気が付くとペペの姿が見えない。ふと窓の外に目を向けると、今にもクルマに轢かれそうなペペがいた。私はお母さんを呼びに行ったけど、戻ってきた時にはもう、ペペはいなかった。
    こぞうが私は羨ましい。だって、じょうさんも、ちりんさんも、らりろんも、君の元に帰ってきたんだから。

    投稿日:2017/06/18

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  • 幼い子どもとぬいぐるみのお互いの思いを知るという優しいお話だと思いました。

    子どもの行いに堪えきれず家出したぞうときりんとらいおんのぬいぐるみ。家出が成功してもその後どうしていいやら分からず、途方に暮れる。そういう思いも過去にしたような懐かしくも切ない思いがよみがえります。

    やねうらねずみは一役買っているのか、それともただ面白がっているのかよく分からないまま読み進めていきましたが、『ねずみのぬいぐるみもあれば良かった』という一言でなんだかんだ言っても羨ましかったのだなと確信しました。

    私はなきむしではなく、たぶんぐっと我慢してしまう子だったように思います。今も不安な気持ちをただただ胸に秘めている方だと思います。この幼い子のように感情のまま泣くことのできる子が羨ましい。

    投稿日:2017/06/12

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  • この本にでてくる「あのこ」は、
    わが子でもあり、孫でもあり、幼い頃の自分でもあるのかもしれません。
    読んでいると、大事なものが見当たらないときの涙のしょっぱさを思い出しました。

    ぞうときりんとらいおんは、「あのこ」にはらを立てていえでをしたのに、あのこを悪く言うねずみにもっとはらを立てます。
    最後のねずみの後ろ姿がさみしそうで
    「ねずみのぬいぐるみを作ってあげたいな〜
    ぎゅっと抱きしめられるような、涙やはなやくちがふけるような・・・
    ふわふわの生地で」
    、とおもいました。

    投稿日:2017/06/14

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  • 図書館にリクエストして
    届いて見たら
    あれ・・・以前読んでいる・・・

    あれ・・・「全ページためしよみ」が出来たんですね!?

    「小僧」なのかな?
    「子像」なのかな?
    と、思いながら読み進めました

    酒井氏の絵がなんとも
    心に響くのです

    はじめは、ぬいぐるみの扱いの乱暴な子どもなんて!!
    って、ぬいくるみの気持ちに共感します
    家出・・・でも、なんとも考え方が
    こどもといっしょな感じで
    心配といいアイディア!と思いながらも
    でも・・・と
    これがまた、なんとも共感してしまいます

    屋根裏ねずみもいいアジを出しています
    最後の後姿がなんともキュート
    素直になれない感じもわかる気がします

    カバーのいざないの文章が
    ステキで、的確です

    投稿日:2017/05/26

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