「はだかの王さま」を読むのはこれで3冊目です。訳者や絵が変わると、同じお話でも印象が違うので読み比べています。
絵は、最近よく昔話で目にする赤坂三好。うそつきたちのうさんくさい感じがよく出ています。
息子は王さまがバンツ1枚で行進するところを見てクスクス。何度見てもこの場面がおもしろいからかしらと思い聞いてみると「小島よしおみたいじゃん」と、なんとも今時の感想を言ってくれました。私の中では全然予想だにしなかったことですが、子どもの中ではパンツ1枚ということで、つながっているのですね。
「ばかで うそつき」と思われたくないばかりに嘘をついてしまう大人。子どもの頃の純粋な気持ち、正直さを失くないものだと思います。
解説を神宮輝夫が書いていますが、為政者が愚かであると「国民が迷惑する」ということに触れています。確かにその通りで、真実を見抜く目を大人になっても養っていく必要があるということを思いました。
読むたびに、いろいろな思いを想起させる絵本だと思います。