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ゆき」 パパの声

ゆき 作・絵:ユリ・シュルヴィッツ
訳:さくま ゆみこ
出版社:あすなろ書房 あすなろ書房の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:1998年11月
ISBN:9784751519721
評価スコア 4.62
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みんなの声 総数 54
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  • 夢のような雪の町が素晴らしい

    シュルヴィッツの作品は絵が見事なのです。
    独特な世界の中に作者の思いを込めているのです。
    この絵本は少年の雪に対するあこがれを、不思議な街並みに込めました。
    灰色に染まった不思議な町と行きかう人々。
    雪がふるのを期待している少年と、冷めた大人たち。
    それでも、最後には真っ白な銀世界になりました。

    この絵本の町にはシュルヴィッツ自身が楽しんでいることがよくわかります。
    最初に紹介される街並みは、この絵本の目次のようです。
    灰色一色になった家家の中で窓から灯りが漏れている家が2か所。
    一つが少年の住む家で、一つは「ゆきはふらないでしょう」と語るテレビのある家。
    あとは町の中にお話の登場人物がすでに紹介されています。
    ひょろながぼうしのおじさんも、おしゃれがさのおばさんも、大きなラジオを抱えている男の人も、話に出てこない人々も紹介されています。
    わずかな家並みの中に本屋さんが二つ。
    その一つはマザーグースの世界。
    マザーグースの世界からいろいろな仲間たちが雪の世界に飛び出してきました。
    「MORE BOOKS」の看板にはどんな人たちがいるのでしょう。

    考えていたら町は雪に包まれてしまいました。
    繰り返し絵を楽しめる絵本です。

    投稿日:2011/08/28

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    3
  • ゆきへの想いが伝わる作品

    • ジュンイチさん
    • 40代
    • パパ
    • 広島県
    • 男の子12歳、男の子6歳

    作者のユリ・シュルヴィッツ は、1935年ポーランド ワルシャワ生まれ。
    1959年アメリカに渡り創作活動を始めます。
    この作品は、1999年のコールデコット賞オナー賞受賞作品。
    他に、1969年「空とぶ船と世界1のバカ」でコルデコット賞、1980年の「
    たからもの」、2009年の「おとうさんのちず」で、コルデコット賞オナー賞を受賞しています。
    初版は1998年で、邦訳は1998年の作品。
    原題は、Snow。

    物語は、
    「そらは はいいろ
    やねも はいいろ
    まちじゅう どんより はいいろです」
    という書き出しで始まります。
    暗い町並みと、特徴のあり過ぎる大人たちが行き交います。
    一片の雪が舞った時、男の子は、「雪が降っているよ」と言うのに対して、大人達は、無関心。
    雪が降り出すと、子供だけが大喜びで、大人達は居なくなります。
    代わって登場するのが、マザーグースの本屋の外壁から飛び出したマザーグースのキャラクター。
    ハンプティ・ダンプティと老婆とガチョウが、子供の所に降り立ち、一緒に踊りだすのです。
    そして、雪で覆われた町は、鮮やかな青空に映えて真っ白。
    とても暗かった同じ町とは思えません。

    何処の国でも、大人にとって雪は厄介物なのに対して、子供にとっては、楽しいもの、嬉しいもの、わくわくするものなのでしょう。
    その雪が降る僅かな時間の出来事を、大人と子供の対照的な姿を通じて、象徴的に描いています。
    とても静かな作品ですが、ゆきに対する子供の想いが伝わってくる、共感し易い作品だと思います。

    投稿日:2011/08/24

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    1
  •  ゆきは嫌いではありません。
     北国の、ゆきの深い地方の人たちの苦労を思うと、大好きともいえません。
     お年寄りが屋根の雪下ろしをしている光景をニュースでよく見ますが、なんと大変なことかと思います。
     季節に一度や二度ではありません。本当に大変です。
     それに残念なことにそんな町には若い人も少なくなっています。
     おじいさんとおばあさんだけで、あれだけの重労働をしているのですから。
     ゆきは、そんな苦労も積もらせるのです。
     ゆきはまっ白で幻想的で、静かで、やわらかくて、いいものですが、北国に住む人たちの厳しい生活も忘れてはいけません。

     それでも、ゆきがもっている、心をざわざわさせる気分は好きです。
     いまにもゆきが降りだしそうな灰色の空。
     そして、ひとつ、またひとつ降ってくる、舞い落ちるという表現の方がふさわしいかもしれません。
     それをみているだけで、外にでてみたくなります。
     ちょうど、この絵本の中の「いぬを つれた おとこのこ」のように。
     でも、ラジオもテレビも「ゆきは ふらないでしょう」といっています。
     そのあとの、文がふるっています。
     「けれども ゆきは、ラジオを ききません」「それに ゆきは、テレビもみません」
     だから、どんどん降ってくるのです。
     町がまっ白になるくらい。

     なんといっても、この絵本の絵が素敵だ。
     作者はユリ・シュルヴィッツというポーランドの絵本作家。
     絵に質感があって、コミカルは表現もあるが下品ではない。こういう絵は心にやさしくしみてくる。
     ゆきがもっている高揚感が見事に伝わってくる。
     ページいっぱいにちりばめられたゆきをみていると、やっぱり、ゆきはいいなと思ってしまう。
     雪の多い北國の人のことも思いつつ。
     ちいさな声で。

    投稿日:2014/01/26

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