井戸の中、1匹だけで快適に暮らしている蛙。井戸の水が涸れた事をきっかけに、外の世界へ踏み出します。
井戸の中にいる時も、井戸から外に出る時も、そこからもっと遠くに行く時も、主人公の蛙はいつも自然体です。どんどん広がる世界も、次々に訪れる新しい出会いも、そのまま受け入れて進んでいく感じに安心します。結末にも心がほーっと広がります。
そして、絵。
緑の一色刷りのページと多色刷りのページが交互に現われるのですが、色の鮮やかさにハッとさせられます。蛙をはじめ、動物たちの表情もすごくいいです。
時々、読み返したくなる一冊です。