おばあちゃんからの一本の電話。それはおばあちゃんちへ遊びにおいでというお誘いの電話でした。
一人でおばあちゃんの家に遊びに行くのは、初めてのぼく。途中、おばあちゃんのおみやげとして、花をつんだり、野いちごをつんだりしながら、おばあちゃんちにむけて、まっすぐまっすぐ進みます。途中、川があったり、山があったりして、困ることもあるけれど、でもぼくなりに問題を解決してまっすぐ進んでいきます。
このあたりは、ついつい自分の子どもが、冒険をしているようで、読み進めていくうちに、自然と応援していた私。おばあちゃんちへ無事にたどりついて、おばあちゃんが出迎えてくれた時には、ぼくだけでなく、読み手の私もほっとしてしまいました。
リズムのいい文章が続くので、娘もこの絵本は大好き。途中、娘の大好きなちょうちょや犬が登場するのも魅力の一つのようです。
マーガレット・ワイズ・ブラウンが書いたこのお話は、たぶん外国の町が舞台なんでしょうが、林明子さんが絵を書くと、日本のよき風景を思い出させます。町に住んでいるぼくが、田舎のおばあちゃんの家に遊びに行くような、なんだか日本的な懐かしいような気がするのは、不思議です。
いつか娘が1人で、おばあちゃんのところに遊びに行きたいと言ったとき、またそのくらいの年齢になったとき、もう一度読んであげたいなぁと思う1冊です。