牛らしくない牛のフェルジナンドは、大きなくせにただじっと花を見ているのが好きな内気な牛でした。
闘牛の牛になることがしあわせかどうかはわからないけれど、他の牛たちが うしかいの前で自己アピールする中には入っていきません。
子どもたちが、将来厳しい就職戦線を立ち向かって行くことを考えると、自分の世界にこもっているのもどうなのよと思ってしまいますが、フェルジナンドに闘牛は合わないですね。
人にはそれぞれ合った生き方があるのでしょう。
お話の字体といい、絵といい古い感じがして背表紙を見たら1954年初版で50年以上も増刷を続けている絵本です。
人の生き方は時代に左右されないということですね。
味わいがあって心に残る一冊です。