すなばで砂の山を作っている少年が見た壮大な夢物語です。
とても大きな山を作って、雨にも負けず途方もない山を作ったら山を作って、山ができたらトンネルを掘り始めます。
トンネルを掘って、掘って、山の向こう側までトンネルを彫り抜いた時、そのトンネルから「ガタゴトシュットン」という音が聞こえてくるのです。
オトナ読みすると、とても暗示的な展開です。
出てきたものは、少年があこがれているものだったのに違いありません。
現れたのは汽車でした。
その汽車は宙に浮かんで、電線のレールを走って、いろんな場所を巡ります。
少年は汽車に乗って、運転士になって、社会を俯瞰しました。
最後は現実に戻って、少年は家に帰るのですが、これほどの壮大な幻想は、それだけの材料を自分の中に持っていなければ描けるものではないでしょう。
少年のゆうくんは何歳でしょうか?
ゆうくんが青年だったら、幼い頃の思い出と、未来に向かう夢を重ね合わせたイリュージョンに違いありません。
夢は夢ですが、その中の行動は、自分の持っているものの暗示です。
ゆうくんがどんな大人になるのだろうと、想像が膨らみました。