私の初めて買ってもらった絵本は、カリジェの『アルプスのきょうだい』なのですが、
カリジェの名前を意識し出したのは、子どもに本を読むようになってからです。
この大型絵本も昨年あたりから息子に読み聞かせ始めました。
ナシの木、シラカバの木は大きくて、人間にも役に立つ木なのですが、とげだらけで小さいメギの木がこの話の中心人物であるらしいことが、
カリジェらしい目のつけどころであると思いました。
木に作られた鳥の巣のアクシデントや二人の兄妹に起こる出来事を通しながら、スイスの四季が静かに進行していきます。
ゆっくりとした時間の中に、子どもの成長と自然の変化があるところ、見ていてほっと和みます。
絵はとても細かいところまで描かれていますが、色彩が優しいので、とても美しく感じられます。
カリジェならではの美しい絵本だと思います。