うんとよくばりの男がいました。男は、「おらにもにょうぼうがほしいなぁ。よく働いて、飯も食わないにょうぼうが」と思ってました。
すると、「飯も食わないし、よく働くから嫁にしてくれ」と美しい娘が現れた。さっそく一緒に暮らすと、確かに飯も食わないし、よく働いた。ある日蔵をのぞくと、蔵の米が残り少なくなっていた。男は仕事にいくふりをして、屋根裏にこっそりかくれた。すると、女は、こめを炊き、それをおむすびにした。そして、むすんであった髪をおろすと、頭に大きな口があった。その口でぱくぱくおむすびを食べたのです。女は鬼婆だったのです。
男は、「やっぱり一人がいいから出て行ってくれ」とはなしをだすと、女は大きな恐ろしい鬼婆になり、男の首を捕まえ、たらいに入れ、頭の上に持ち、山へ向かって走った。でも、鬼婆は、ショウブとヨモギが嫌いです。あればよけて山へ向かいました。途中疲れて一休み。そのとき男はうまく逃げました。山について、男が逃げたことに気づき、鬼婆は激怒し、男を追いかけた。追いついたが、男はショウブに隠れ、ショウブは男を守った。鬼婆はヨモギが茂ったところに転び、ヨモギの汁がついて溶けて死んでしまいました。
男は助かりましたが、欲張ったり、ずるい考えではいいことはないですね。自分勝手なことばっかり言っててはいけないってことですね。