家の壁にかかっていたトナカイの首のはく製にに呪文をかけたら、トナカイが生きかえり、トナカイと共に別の世界に来てしまったたかし・ゆうこ兄妹。
元の世界へ戻るにはトナカイの後を追うしかありません。
兄妹は、その旅の途中でいろいろな動物たちに会うのですが、その言葉を額面通りに信じていいものか迷い考えます。
そして、反目し合う草食動物と肉食動物。食う食われる立場は、生死に関わり命をつないでいくことになります。そうなるとどちらの立場が正しいとは言えない。
ただ、心のあり方には正しくない方向もある。
旅の途中でたかしに問いかけられる問いに、息子に読み聞かせをしている私も心の中で考えました。
神沢さんらしい骨太な物語。『ナルニア国物語』を彷彿とさせます。そして、ここにも堀内誠一さんの挿絵がありました。
長めの話ですが、読み聞かせにも向くと思います。こんな話を、学校の先生が読み聞かせをしてくださったら、一生の思い出になりそうです。
学校への読み聞かせに毎日入れるなら高学年に向けて読み聞かせをしてみたいなあと思いました。